きょうも雨。昨日上は今秋では最も寒い一日で、気温は昼になっても10度にならなかった。ただそれでも、もう晩秋と言ってしまったら、雨に濡れながらもまだ森を華やかにしているカエデやウルシ、その他の多彩な色合いを見せている広葉樹を見限るような気がする。それらの木々の落葉がもっと進み、遠くの山が根雪を輝かせるようになったら晩秋、氷が張り水道の冬支度に入ったら初冬、といった感覚だろうか。あくまでも個人的には、だが。
昨日、テイ沢へ丸太橋をかけ直した経緯を呟いた。協力してくれた人たちのことに触れなかったが、1回だけという人も入れたら10人以上、かなりの人数になる。何人か女性もいた。
それで、これからあの丸太橋を存在させるべきか否かの話になるわけだが、残念なことに牧場の管理人にはあの沢や橋の管理権などは与えられていない(もしそんな権限があれば、まず一番にテイ沢を禁漁区にしたい)。強いてできることは、橋を保守し続けるか、それを止めるかぐらいの選択権しかないだろう。
丸太橋を修復した結果、訪れる人が増え、入笠に新たな名所ができたと喜ばれた。それに対して、あの沢独特の「静かな雰囲気が壊れてしまう」という考えの人も出てきた。このところ幾日も静かな沢の中で仕事をしながら、一人きりであの雰囲気を感じていたから、それも分かる。
まず確認しておきたいが、あの丸太橋は素人が架けたもので、安全性の面からすれば保証の限りではない。小さな子供を連れたり、足元の覚束ない年配者を見ていると不安を感ずる。丸太橋はどれも流れることを覚悟し、前提にしているから、どの橋も枕にしている丸太や石の上に乗せているだけだし、手摺はできるだけ付けないつもりでいる。先日の台風で崩落した所もあり、それなりの注意、緊張感は必要な沢だと思うし、入笠の他の場所と違い行楽気分で訪れてもらっても困る。それと、美しい谷は静寂が似合う。谷の流れも不協和音を嫌う、そう心得てもらえたら有難い。
丸太橋を不要と思う人には、あの程度の沢だから、と考えてもらえないだろうか。入笠の周辺には、滅多に人が入渓することのない水量も豊富で、美しい沢や谷がある。実力者にはそういう場所で、ぜひ本格的な沢を楽しんでもらい。
岩登りを始めた動機は、自然から選ばれるような存在になりたいと思ったからだった。それを果たせたとは思わないが、それでも、前穂からA沢を奥又白池へと下る際に目にした一面の花畑、極北の地で眺めたムーストゥースと白夜の空の色などなど、全くなかったわけではない。
営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。
昨日、テイ沢へ丸太橋をかけ直した経緯を呟いた。協力してくれた人たちのことに触れなかったが、1回だけという人も入れたら10人以上、かなりの人数になる。何人か女性もいた。
それで、これからあの丸太橋を存在させるべきか否かの話になるわけだが、残念なことに牧場の管理人にはあの沢や橋の管理権などは与えられていない(もしそんな権限があれば、まず一番にテイ沢を禁漁区にしたい)。強いてできることは、橋を保守し続けるか、それを止めるかぐらいの選択権しかないだろう。
丸太橋を修復した結果、訪れる人が増え、入笠に新たな名所ができたと喜ばれた。それに対して、あの沢独特の「静かな雰囲気が壊れてしまう」という考えの人も出てきた。このところ幾日も静かな沢の中で仕事をしながら、一人きりであの雰囲気を感じていたから、それも分かる。
まず確認しておきたいが、あの丸太橋は素人が架けたもので、安全性の面からすれば保証の限りではない。小さな子供を連れたり、足元の覚束ない年配者を見ていると不安を感ずる。丸太橋はどれも流れることを覚悟し、前提にしているから、どの橋も枕にしている丸太や石の上に乗せているだけだし、手摺はできるだけ付けないつもりでいる。先日の台風で崩落した所もあり、それなりの注意、緊張感は必要な沢だと思うし、入笠の他の場所と違い行楽気分で訪れてもらっても困る。それと、美しい谷は静寂が似合う。谷の流れも不協和音を嫌う、そう心得てもらえたら有難い。
丸太橋を不要と思う人には、あの程度の沢だから、と考えてもらえないだろうか。入笠の周辺には、滅多に人が入渓することのない水量も豊富で、美しい沢や谷がある。実力者にはそういう場所で、ぜひ本格的な沢を楽しんでもらい。
岩登りを始めた動機は、自然から選ばれるような存在になりたいと思ったからだった。それを果たせたとは思わないが、それでも、前穂からA沢を奥又白池へと下る際に目にした一面の花畑、極北の地で眺めたムーストゥースと白夜の空の色などなど、全くなかったわけではない。
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