かたれやまんば第5集/藤田浩子の語りを聞く会/2003年
こんなのありかなと楽しめます。たしかにばかばかしいのですが・・・。
たいそうなお大尽。ひとりぐらしで広ーいお屋敷。
一枚一枚はずしたり、はめたりする雨戸を開け閉めする女ご衆。
朝から雨戸を開け始め、全部開けるともう夕方。すぐに雨戸を閉めはじめ、閉め終わると今度は朝。
また雨戸を開け始め・・・。
料理番の女ご衆、料理をつくって、ながい廊下を運ぶのが一苦労。
何しろ、冬は、料理を作って運ぶ途中、ガチガチに氷ってしまいます。
アッツい飯やあっつい味噌汁が食べられないお大尽。なんとか貧乏になりたいと、千両箱を道端に捨てます。
ところが、道歩いている人は、こんな千両箱をもっているのはお大尽さまだけと、旦那様にもっていきます。
それじゃ、穴をほって千両箱を埋めてしまえと、百人ばかりの男衆をやとって、穴をほりはじめますが・・・。
穴から千両箱がぞくぞくでてきて、さらにお大尽になるという、なんとも豪快な話。浮世のうさをわすれられます。