西高東低が長過ぎます。
雨模様が長過ぎます。
私には、陽がいります。
陽が欲しいです。
あの暖かい、陽射しが欲しいです。
そしたら、この壁にすがって
本を読めるでしょう。
長い小説も、長い戯曲も、長い神話も読めるでしょう。
ちょっと松風が吹いてきて、友の声も聞こえるでしょう。
ちょっと、顔を上げて、友を見つけ、小さく笑う事が出来たでしょう。
また、目を本に落として、続きを読むことが出来たでしょう。
あの、日だまりの、あたたかい、白い壁。
あの、澄みきった、冬の空気と、もうすぐ来る春の香りが、
高校時代のきれいな心を、ここに、よみがえらせてくれるでしょう。
あたたかい、陽だまりが欲しいです。