Mars&Jupiter

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アーノルト・シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲作品36を聴きながら、二俣川から西谷まで歩く

2009-04-20 05:16:25 | 古典~現代音楽オーストリア編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは1874年生まれのシェーンベルクの作品。
彼の略歴は交響曲編で触れたので省略する。
ヴァイオリン協奏曲作品36は1936年に完成した作品であり、
このころ彼はアメリカのロサンジェルスに住んでいる。
作品はウェーベルンに献呈されている。
今回聴いたCDはピエール・アモイヤルのヴァイオリン、
ブーレーズ指揮のロンドン交響楽団による。

第一楽章ポコ・アレグロ-ヴィヴァーチェは、
独奏ヴァイオリンに管弦楽が加わり、
重々しいトーンの中で始まり、
大戦間の緊迫した状況を感じさせる。
12音技法に基づく音楽の中を、
独奏ヴァイオリンが浮遊するように旋律を奏でていく。
感情の激しさと空虚感が混在しているかのような音楽だ。
ヴァイオリンには高度な演奏技術が求められているようで、
ヴァイオリンのカデンツァが終わったあとは、
管弦楽が加わり、弦のピッチカートが奏され、
最後は混沌とした中、解決のないまま終わる。

第二楽章アンダンテ・グラツィオーソは、
室内楽的なトーンの中で木管楽器の扱い方が彼らしい。
時に音楽は激しくもなるところがあるが、
とにかく幻想的で夢の世界のようである。
独奏ヴァイオリンはその中で雄弁に語るかのように、
ゆったりと朗々と旋律を奏でていく。
第三楽章フィナーレ、アレグロは、
鋭い独奏ヴァイオリンの音とともに軽快なテンポで始まる。
時にその音楽は激しさを伴い、
打楽器とトランペットの音は何か軍隊的なものを感じさせる。
ドイツのナチスの足音を感じさせもするのである。
独奏ヴァイオリンはその中であがいているかのようでもあり、
何か迫りくるようなもの、緊迫感を思わせるのである。
カデンツァは独白のようで、何かを訴えているようでもある。
最後は管弦楽が加わり、盛り上がりをみせたところで突然終わる。

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