温泉クンの旅日記

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読んだ本 2019年11月

2019-12-01 | 雑読録
  <読んだ本 2019年11月>

(ピカピカ過ぎるぞ、レプリカだろうか?)

 

 いや、こりゃ本物だ。手入れされて黒光りする車両前面の、煙室扉を見あげて心底感心する。
「凄い・・・これは、まるで出来たてホヤホヤの、真新しい蒸気機関車じゃないか!」
 あちこちを旅していると、けっこうSLをみることが多いのである。とくに人気のD51は百七十両以上全国の自治体や学校に引き取られ保存されているが、どこでも持て余され「宝の持ち腐れ」状態だという。

 ドライバーが国道などで重宝するのが道の駅である。わたしもトイレや仮眠、土産物調達、軽食休憩などでよくお世話になる。数は少ないが、気軽に入浴してさっぱりできる日帰り温泉が併設されているところさえある。そんな道の駅は全国で約千二百カ所、道内には百二十余あるのだが北海道はなにせ広いので案外巡り逢えない。

 

 新千歳空港に近い安平町の国道を走っているときに見つけた「道の駅あびらD51ステーション」。
 前年9月に発生した北海道胆振東部地震で大きな被害を受けて復興した安平町のシンボルとして2019年4月にオープンした、真新しい施設だ。
 
 早速利用させてもらったちょっと高級感漂うトイレは、真新しく清潔で広々としていた。24時間開放早朝深夜でも利用できるそうで、車中泊したときも困らない。
 農産物直販所、特産品コーナー、ベーカリーコーナーもあり焼き立てパンも食べられる。
 駅舎風のギャラリーがあったのでぶらぶら観にいった。わたしは鉄道そのものではなく、駅を撮影するのが好きな鉄チャンでもある。

 

 JR北海道の追分駅は、かって機関車の基地が置かれて夕張地域で産出した石炭を室蘭港まで全国に発電所や工場の燃料として供給し、日本の近代化を支えた。

 

 奥にあるSL倉庫には、ピカピカで新品のような蒸気機関車デゴイチが展示されていて驚いた。

 

 安平町は日本で最後にD51が走った町で、だからこそ「D51-320号」が世界最高の状態で保存されているそうだ。
 D51320は千百両製造されたD51型の320号機として昭和14年製造され、函館、長万部、小樽築港、追分などで活躍、昭和51年1月車籍が抹消され廃車となった。以来、国鉄OBが保存会を結成して大切に保管、40年以上にわたり月2回磨かれ整備されてきたのである。
 
 さて、11月に読んだ本ですが和洋とりまぜて、7冊、年間累計で63冊です。

 1. ○最後の証人         柚月裕子 宝島社文庫
 2. ○天空の鷹  風の市兵衛5  辻堂魁 祥伝社文庫
 3. ○パーソナル 上       リー・チャイルド 講談社文庫
 4. ○パーソナル 下       リー・チャイルド 講談社文庫
 5. ◎贖罪の街  上       マイクル・コナリー 講談社文庫
 6. ◎贖罪の街  下       マイクル・コナリー 講談社文庫
 7. ○ウツボカズラの甘い息    柚月裕子 幻冬舎文庫

 柚月裕子の本では、ヤクザ絡みの警察物よりも検事シリーズのほうがわたしの好みである。
「最後の証人」も検事を辞めていまは弁護士、お馴染の佐方貞人が主人公だ。

  『人は、選ばなかったもうひとつの人生に、常に嫉妬して生きていく生き物だ、
  と何かで読んだことがある。』
   宝島社文庫 柚月裕子著「最後の証人」より

 

 選ばなかったもうひとつの人生・・・で始まる一文で眼がぴたりと止まってしまった。
 独りで呑んだりするときなど、フト「分かれ道であっちを歩いていれば・・・」と思わない人はいないのではないだろうか。後悔するかどうかは別だが。

「パーソナル」は元アメリカ陸軍のエリート秘密捜査官、ジャック・リーチャ―シリーズの一冊。トム・クルーズで映画化されたが、テレビドラマ化されるそうで楽しみだ。有料番組でなく、ぜひ無料のDlifeで観たいものだ。

 ジャック・リーチャ―の行動にはいくつかの原則がある。

  『わたしは言った。「途中でとまってランチにしよう」
   彼女は言った。「先に仕事をするべきじゃありませんか」
  「食べられるときに食べる。大原則だ」
  「どこで食べます?」
  「最初に見つけた店」』

          講談社文庫 リー・チャイルド著「パーソナル」 上巻より

 北海道を車で移動する際には、ぜひともこの大原則を思いだす方がよろしい。

「贖罪の街」は、最近、<実年齢より若く見える幸運なクソ野郎のひとり>と罵られるボッシュのシリーズだが、いつもながらの安定した出来で、珍しく上巻から面白かった。
 久しぶりに、上下二巻をあっと言う間に読み終えてしまった。


   →「読んだ本 2019年10月」の記事はこちら


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