温泉クンの旅日記

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MOA美術館(2)

2017-05-07 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <MOA美術館(2)>

 ムア広場からは脚を使って階段を昇ることにした。



 本館入口階の踊り場の左側の壁には、ロダンの弟子だったブールデル作のレリーフ「アポロンと瞑想・走り寄る詩神たち」。かなり大きな作品である。



 本館に入ってすぐのところに、マイヨールの「春」。



 フランスの画家のアリスティード・マイヨールは四十歳を過ぎてから彫刻を始めたという。裸婦のモチーフが多い。髪型のへんがサザエさんに似ていると不埒に思うのはきっとわたしだけだろう。

 ムーア、ブールデル、マイヨールと著名な芸術家の作品をさりげなく三連発である。昨年いった島根の足立美術館と同様にここが私立美術館であることに驚きを禁じ得ない。



 黄金の茶室。もちろん復元されたものだ。
 天正十四年(1586年)、豊臣秀吉が関白就任を記念して正親町(おうぎまち)天皇に禁裏御所にて茶を献じた。その際に運び込まれた組立式の茶室で、黄金の茶道具とともに使われた。茶頭として仕えていた千宗易(のちの利休)も禁裏茶会を取り仕切り親王や公家に茶を献じ、天皇より「利休居士」号を賜った。このころはまだ秀吉と利休の間が蜜月のころであろう。
 MOA美術館だけでなく、復元された黄金の茶室は全国に数カ所ある。

 メインロビーに置かれた、深見陶治(ふかみすえはる)作の「翔(しょう)」。



 世界的な作陶家だそうだが、わたしは知らなかった。
 ロビー奥からようやく、六つある展示室が始まるのである。まずは、江戸時代に描かれた「洛中洛外図屏風」。



 右隻は京の東半分の南は伏見稲荷から北の鞍馬までを、左隻は西半分の北は金閣から南の西芳寺までが描かれている。
 作品との間は低反射高透過ガラスで仕切られているのだが、あちこちで見学者が顔面をぶつけるくらい存在感がない。

「奇想絵師 岩佐又兵衛 山中常盤物語絵巻」。





 三年ぶりの重要文化財義経伝説全十二巻の一挙公開だそうだ。江戸時代初期の絵師ということだが、保存状態の良さに驚く。





 年配男性が屯して熱心に覗きこんでいた絵巻の部分だ。なるほどね。



  ― 続く ―


   →「MOA美術館(1)」の記事はこちら
   →「足立美術館(1)」の記事はこちら
   →「足立美術館(2)」の記事はこちら
   →「足立美術館(3)」の記事はこちら

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