温泉クンの旅日記

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驛(3)

2012-11-02 | 俳句、なぁーんちゃって
  <驛(3)>

 古い木造の驛舎には、どこか人を惹きつけるものがある。



 この地に住むひとたちは幼いころから、この驛を、この改札を、
 何度も何度も数限りなく利用して大人になっていったのだ。
 通学、買い物、旅行、待ち合わせ、雨宿り、父の送り迎え、旅立つひとを送った・・・。

 そうして、この地を巣立って都会に出て行った人も、機会があればまたこの驛に帰ってくる。



 驛に降り立って、改札を抜け、駅前広場で振り返る。
 あのころと変わらない古びた驛舎を。
そうすると、改札を入っていく背中や、改札を出てくるあのころの自分が見えるのだ。


   改札を 止まった時間 通りぬけ


   古びたる 驛ほど吾も 歳かさね




  →「驛(1)」の記事はこちら
  →「驛(2)」の記事はこちら

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