温泉クンの旅日記

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御殿山、リッチなイタリアンランチ(1)

2015-01-14 | 食べある記
  <御殿山、リッチなイタリアンランチ(1)>

 すべての卓にテーブルクロスが敷きつめられて、店内はなかなかに高級感が漂っている。



 ノンアルコールのスパークリングワインでの乾杯から、ランチが始まった。
 オレンジジュースなど他のソフトドリンクのひともいるが、勤務時間中なのでアルコールはまったくなしだ。もっとも、わたしは禁酒中なのでいずれ飲まなかったであろうが。



 運ばれた一番目の皿は前菜の盛合せだった。
 柿とプロシュート(生ハム)、鮪マリナート、そしてカポナータ。



 どれもいい味わいで、次の料理を期待させる。コースの最初の皿なので少量なのが助かる。

 品川駅から五反田方面に歩いていくと、八ツ山あたりの右手に、鬱蒼と木々が生い茂る広大な敷地を、高く長い石垣がぐるりと巡らされた銀杏並木のゆるやかな登りの坂道につながる。





「三菱 開東閣(かいとうかく)」といって旧岩崎家高輪別邸で、現在は三菱グループの倶楽部として使われているそうだ。

 坂の頂点の、石垣が切れたところの交差点にある御殿山交番を過ぎると、オフィスビルが立ち並ぶ地区に入る。ここからは下りの坂道だ。



 かつては「ソニー村」と呼ばれて六千人以上のソニー社員が働いていた御殿山地区である。品川から五反田駅までの「八ツ山通り」も「ソニー通り」の通称のほうがタクシー運転手にわかりやすかったそうだ。

 御殿山の地名は、江戸湊を見おろす高台に江戸時代初期から家康が建てた品川御殿があったためである。御殿山はあの歌川広重や葛飾北斎などの画にも登場する。
 歴代将軍鷹狩りの休息所として、享保のころには桜の名所として賑わった。一万一千坪の広さに六百本の桜が咲き誇ったそうだ。高台だった御殿山も、幕末期に国防の台場建設用の土砂採取場となり抉られて窪地になってしまったそうである。



 威風堂々としたガーデンシティ品川御殿山のオフィスビルは、まるでタンカー並の大きさの石造りの堅牢な要塞のようだ。
 ビルの西側の端、一階に今日のイタリアンレストラン「スタジオーネ ルッソ」がある。





 寒くなければ、喫煙可能な外の席も用意されている。



 自分の昼メシなら決して選ばないだろう高い店の、しかも高いランチコースであるが、今日は嬉しいことに会社持ちなのである。


 ― 続く ―


  →「品川、ガード下のラーメン(1)」の記事はこちら
  →「品川、ガード下のラーメン(2)」の記事はこちら

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