温泉クンの旅日記

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玉造温泉(1)

2016-08-21 | 温泉エッセイ
  <玉造温泉(1)>

 松江の街中でも感じたのだが、島根を訪れる観光客は圧倒的に女性が多い。(ように思う)
 これは定番の、縁結びで有名な出雲大社を始めパワースポットが多いせいだろう。出雲大社は三年前の平成二十五年、六十年に一度の平成の大遷宮が行われたばかりである。
 女子旅では、縁結びを願った夜の宿泊はやはり「玉造温泉」が定番だ。



 玉造温泉はこれで三度目だ。
 一度目は玉湯川沿いにあるどこかの旅館で立ち寄り湯、二度目は「ゆーゆ」という日帰り温泉施設で温泉に入った。今回は初めての宿泊である。楽しみだ。
 途中、左手にある姫神広場には無料で入れる足湯がある。



 女子旅が多いせいかさすがに静かな温泉街である。
 閑静な温泉街の真ん中を流れる玉湯川沿いに、桜並木と宿が立ち並ぶ。





 川にはいくつかの橋が架かっているが、玉造温泉のシンボルになっているのがこの巨大な勾玉が取り付けられた「勾玉橋」だ。



 また、あまり目立たないが、温泉街には出雲の神話をモチーフにしたオブジェが点在している。





 今日の宿は「保性館」だ。



 低料金で飛びついた宿だったのだが、思ったより立派な建物で吃驚する。
 開業三百年以上の老舗旅館で、宿の自慢は陛下(昭和天皇)が宿泊したことがあることだそうだ。九州の二日市で泊まった宿もそうだったが、宿泊された部屋はそのまま保存維持していかないといけないという暗黙義務が生じるのが、宿には痛し痒しであろう。



 さて、一瞬で浴衣に着替えて大浴場に一目散に向かう。



 玉造温泉はざっといまから千三百年前、奈良時代の開湯といわれるほど歴史が古い。
「出雲国風土記(733年)」にも記載があり<神の湯>として知られた。
現代にいたっては湯の美肌効果からか<姫神の湯」とも呼ばれている。いかにも女子旅には受けそうなネーミングだ。
 平安時代には清少納言が書いた<枕草子>に「湯はななくりの湯、有馬の湯、玉造の湯」と詠ったとされている。ついでに言うと「ななくりの湯」とは現在の三重県の榊原温泉である。



 今夜、わたしは「タヌキ」の客なので、部屋に戻る前にどこか近くに居酒屋でもあるかどうか、フロントで聞き込みをしていくとしよう。


  ― 続く ―


  →「出雲大社」の記事はこちら
  →「有馬温泉の朝(1)」の記事はこちら
  →「有馬温泉の朝(2)」の記事はこちら
  →「秋保のタヌキ」の記事はこちら



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