匂い立つ・・・

　　＜匂い立つ・・・＞

　今年は梅も遅いが、河津桜も遅い。

　ピンク色の桜の小枝から小枝に、緑色のメジロがいかにも嬉しそうに跳ね回っている。ひと群れの花の塊は笑っているひとの顔のようでもある。
　満開の河津桜の下を歩くことは、誠に気分が浮き浮きしてよろしい。


　　匂い立つ　溜息吐息　咲きみだれ
　（においたつ　ためいきといき　さきみだれ）




　　桜花　笑窪のように　メジロ跳ね　
　（さくらばな　えくぼのように　めじろはね）




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