<読んだ本 2016年11月>
所属するセクションの歓送迎会が出席者の日程が整わず、飲み会がランチになってしまった。
全席個室の店で、珍しく分煙しているのだが喫煙者はわたしだけなので禁煙の部屋だった。
ミニ会席というのだが、けっこう種類が多い。
これに茶碗蒸しとご飯、赤だし、香の物。食後は珈琲か紅茶がつく。
まるで、どこかの温泉旅館の昼食付き日帰り温泉みたいだなと思ってしまうが口にはださない。
大衆食堂の定食とか一品もの好きなわたしなどには、海鮮丼のほうが良かった。ま、あんまり嬉しくない昼メシだ。それに往復十五分かかるので時間がない。それにしても、ふだん鳥か猫のような量くらいなのに、こういうときは相撲部屋の新弟子なみに一様に健啖家に変身して、残さず食べきる女性陣は真に凄いものだといつもながら感心する。
映画は洋画一辺倒のわたしだが、たまに邦画を観ることはある。もちろん今月は洋画も「ジャックリーチャ―」と「インフェルノ」を観たけどね。
前に観た続編「続・深夜食堂」の封切日に切符を買ったら、いまどき珍しく全席自由席になっているので劇場に入ってお待ちいただいていますといわれた。うーん、そうだったのか。それなら封切日でなく別な日にすればよかったかと軽く後悔するが、これは後の祭り。
前の回が終わるまでおとなしく並んだが、結果からいうと並ばなくてもいいくらいの空き具合であった。
新宿の盛り場の裏通り。深夜十二時から朝七時ごろまで営業する小さな食堂「めしや」に集まる人間模様を描いた映画である。
豚汁定食と酒類のみのお品がきだが、食べたいものをいって出来るものならなんでもつくってくれる。食べものにまつわるエピソード数篇で構成された映画である。
この映画、旨そうなものが次々とでてくるので観終わると俄然腹が減ってしまう。
わたしも居酒屋に飛び込み、劇中にもでてきた「秋刀魚の塩焼き」をつい頼んでしまった。
さて、11月に読んだ本ですが今月はなかなかの9冊、累計で83冊でした。このぶんなら今年は珍しく90冊を超えそうです。
1. ◎西一番街ブラック・バイト IWGP Ⅻ 石田衣良 文芸春秋
2.○夏燕ノ道 居眠り磐音 江戸双紙十四 佐伯泰英 双葉文庫
3. ○驟雨ノ町 居眠り磐音 江戸双紙十五 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○蛍火ノ宿 居眠り磐音 江戸双紙十六 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○紅椿ノ谷 居眠り磐音 江戸双紙十七 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○捨雛ノ川 居眠り磐音 江戸双紙十八 佐伯泰英 双葉文庫
7. ○梅雨ノ蝶 居眠り磐音 江戸双紙十九 佐伯泰英 双葉文庫
8. ○野分ノ灘 居眠り磐音 江戸双紙二十 佐伯泰英 双葉文庫
9. ○61時間 (上) リー・チャイルド 講談社文庫
予約した本の順番がなかなかスムーズに廻ってこないため、借りるのが予約ゼロの本が多く今月は恐ろしく偏った読書となってしまった。
「西一番街ブラック・バイト」はIWGPシリーズの最新作。
石田衣良もこのシリーズの面白さは安定している。
ブラック企業(会社)は暴力団ばかりでなく、新興産業で過重労働や違法労働で若者を使いつぶす。最近では、非正規労働者でもブラックバイトという被害者が発生してきているのだ。
『ひとりの人としてあつかわれない。認められない。口でいうのはカンタンだが、そいつはでたらめに人の心を傷つけることだった。
おれたちのまわりには、経済の原理だけで人を切る空気ができていないか。あんたやおれは誰でもいい人間なのだろうか。
藤本はぼんやりといった。
「気がついたら、エプロン脱いで丸めて、非常階段をのぼっていました。誰でもいい人間なら死んでも死ななくてもどっちでもいい。
手すりに座って足をぶらぶらさせているときは、なんか変に気もちよかったな」
おれはなにもいうことなんてなかった。自分が誰でもいいかどうかは、藤本自身がこの先の一生をかけて見つけるこたえだ。』
ひとごとではない。
最近、超一流会社といわれる「ホワイト企業」の大手広告会社の過労死があったが、一流や二流の優良企業でも鬱病を発症するようなブラックな部署は確実にあると思う。
「61時間」の上巻は今月観た映画「ジャック・リーチャ―」シリーズの一冊だが、海外ミステリーにありがちな上巻の展開で下巻に期待したい。
リーチャ―と狙われている証人の老婦人の会話。
『「もしも警官たちがまたここを出ていくようなことがあったら、拳銃を取って地下室にこもっていてください、
わたし以外の人にはドアをあけないように」
「合言葉でもつくっておく?」
「好きな本はなにかって、訊いてください」
「好きな本なんてないじゃない。あなたがそう言ったのよ」
「わかってます。だから、それを合言葉の正解としましょう」』
なんとなく洒落ている。
→「読んだ本 2016年10月」の記事はこちら
所属するセクションの歓送迎会が出席者の日程が整わず、飲み会がランチになってしまった。
全席個室の店で、珍しく分煙しているのだが喫煙者はわたしだけなので禁煙の部屋だった。
ミニ会席というのだが、けっこう種類が多い。
これに茶碗蒸しとご飯、赤だし、香の物。食後は珈琲か紅茶がつく。
まるで、どこかの温泉旅館の昼食付き日帰り温泉みたいだなと思ってしまうが口にはださない。
大衆食堂の定食とか一品もの好きなわたしなどには、海鮮丼のほうが良かった。ま、あんまり嬉しくない昼メシだ。それに往復十五分かかるので時間がない。それにしても、ふだん鳥か猫のような量くらいなのに、こういうときは相撲部屋の新弟子なみに一様に健啖家に変身して、残さず食べきる女性陣は真に凄いものだといつもながら感心する。
映画は洋画一辺倒のわたしだが、たまに邦画を観ることはある。もちろん今月は洋画も「ジャックリーチャ―」と「インフェルノ」を観たけどね。
前に観た続編「続・深夜食堂」の封切日に切符を買ったら、いまどき珍しく全席自由席になっているので劇場に入ってお待ちいただいていますといわれた。うーん、そうだったのか。それなら封切日でなく別な日にすればよかったかと軽く後悔するが、これは後の祭り。
前の回が終わるまでおとなしく並んだが、結果からいうと並ばなくてもいいくらいの空き具合であった。
新宿の盛り場の裏通り。深夜十二時から朝七時ごろまで営業する小さな食堂「めしや」に集まる人間模様を描いた映画である。
豚汁定食と酒類のみのお品がきだが、食べたいものをいって出来るものならなんでもつくってくれる。食べものにまつわるエピソード数篇で構成された映画である。
この映画、旨そうなものが次々とでてくるので観終わると俄然腹が減ってしまう。
わたしも居酒屋に飛び込み、劇中にもでてきた「秋刀魚の塩焼き」をつい頼んでしまった。
さて、11月に読んだ本ですが今月はなかなかの9冊、累計で83冊でした。このぶんなら今年は珍しく90冊を超えそうです。
1. ◎西一番街ブラック・バイト IWGP Ⅻ 石田衣良 文芸春秋
2.○夏燕ノ道 居眠り磐音 江戸双紙十四 佐伯泰英 双葉文庫
3. ○驟雨ノ町 居眠り磐音 江戸双紙十五 佐伯泰英 双葉文庫
4. ○蛍火ノ宿 居眠り磐音 江戸双紙十六 佐伯泰英 双葉文庫
5. ○紅椿ノ谷 居眠り磐音 江戸双紙十七 佐伯泰英 双葉文庫
6. ○捨雛ノ川 居眠り磐音 江戸双紙十八 佐伯泰英 双葉文庫
7. ○梅雨ノ蝶 居眠り磐音 江戸双紙十九 佐伯泰英 双葉文庫
8. ○野分ノ灘 居眠り磐音 江戸双紙二十 佐伯泰英 双葉文庫
9. ○61時間 (上) リー・チャイルド 講談社文庫
予約した本の順番がなかなかスムーズに廻ってこないため、借りるのが予約ゼロの本が多く今月は恐ろしく偏った読書となってしまった。
「西一番街ブラック・バイト」はIWGPシリーズの最新作。
石田衣良もこのシリーズの面白さは安定している。
ブラック企業(会社)は暴力団ばかりでなく、新興産業で過重労働や違法労働で若者を使いつぶす。最近では、非正規労働者でもブラックバイトという被害者が発生してきているのだ。
『ひとりの人としてあつかわれない。認められない。口でいうのはカンタンだが、そいつはでたらめに人の心を傷つけることだった。
おれたちのまわりには、経済の原理だけで人を切る空気ができていないか。あんたやおれは誰でもいい人間なのだろうか。
藤本はぼんやりといった。
「気がついたら、エプロン脱いで丸めて、非常階段をのぼっていました。誰でもいい人間なら死んでも死ななくてもどっちでもいい。
手すりに座って足をぶらぶらさせているときは、なんか変に気もちよかったな」
おれはなにもいうことなんてなかった。自分が誰でもいいかどうかは、藤本自身がこの先の一生をかけて見つけるこたえだ。』
ひとごとではない。
最近、超一流会社といわれる「ホワイト企業」の大手広告会社の過労死があったが、一流や二流の優良企業でも鬱病を発症するようなブラックな部署は確実にあると思う。
「61時間」の上巻は今月観た映画「ジャック・リーチャ―」シリーズの一冊だが、海外ミステリーにありがちな上巻の展開で下巻に期待したい。
リーチャ―と狙われている証人の老婦人の会話。
『「もしも警官たちがまたここを出ていくようなことがあったら、拳銃を取って地下室にこもっていてください、
わたし以外の人にはドアをあけないように」
「合言葉でもつくっておく?」
「好きな本はなにかって、訊いてください」
「好きな本なんてないじゃない。あなたがそう言ったのよ」
「わかってます。だから、それを合言葉の正解としましょう」』
なんとなく洒落ている。
→「読んだ本 2016年10月」の記事はこちら
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