<所沢で痛飲>
所沢駅西口にあるプロペ通り商店街は、師走のせいか恐ろしく活気に溢れていた。
プロぺ通りとは、日本の航空の発祥の地らしく、飛行機のプロペラから命名されたそうだ。
賑わう通りを、客引きとひとを掻き分けるようにして進み、今日のお目当ての店をみつける。
オジサンが足早にわたしを追い越していき、慣れた足どりで店へ続く階段を降りていく。そのきっと常連だろうオジサンに少し遅れてわたしも店のなかへ入った。
「酒場放浪記」という番組でこの店を知って一度行ってみたくなり、放送直後だと混むので、たっぷりのインターバル期間を置いたのだ。もっとも秩父からの帰り路ということもあるが。
「テーブルの相席か座敷、どちらがいいですか」
座敷の席はまだ余裕がありそうである。
「座敷がいいです」
大箱の、百人近く座れる店である。
せっかくの店だ、靴を脱いでゆっくりくつろぎ腰を据えて呑みたい。先客が二人いる、座敷の八人掛けの卓の手前に案内された。混んできたら相席は覚悟している。
芋の水割りを頼むと麦しかないというので、とりあえず麦の水割りからスタートである。周りをみると芋焼酎を呑んでいるひともいるので、ボトルでならあるのだろう。
(たしか、番組で、この店は魚料理がお勧めだったな・・・)
黒板に書いてある刺身のなかに、好物の青柳をみつけたので注文した。今や貴重品となったアオヤギは刺身はもちろん、串に刺し、軽く塩をふって焼いても美味である。
「申し訳ありません、青柳は完売です」
「そいつは残念。では、鯵の叩きを」
ないものはしょうがない。
運ばれた鯵の叩きもそれなりに美味しく、水割りがすすむ。
呑みきったところで麦焼酎をやめてどぶろくに切り替え、ついでにチーズと鰰(ハタハタ)の唐揚げも追加注文した。
どぶろくとチーズ、どちらも発酵ものだから相性はいい。
鰰(ハタハタ)の唐揚げがとどいたところで、日本酒に格上げだ。唐揚げ具合が絶妙な加減である。
解体して、毟り食べながら呑む酒の旨いこと、止まらなくなってきた。どうせ、近くの宿に戻って寝るだけだし、今夜はトコトン呑むとする。
まずは久保田、次に上善水如、懐かしい越乃寒梅、いつもの八海山とオールスター級を次々呑んだ。
「おぉー!」
メニューを眺めていて、思わず悲鳴をあげてしまう。嬉しすぎてである。酎ハイがどれも二百十円とは莫迦安だ。売価二百円に消費税が十円ということなのだろう。
それからラストのウーロン杯を二杯もお代わりしてしまい、ようやく締めたのだが勘定は驚くほど安かった。
酒田の久村もよく呑んだが、この所沢の百味も匹敵するくらいだろう。
翌朝、起きていきなり喫茶店でカレーライスをペロリと食べられたということは、所沢での酒盛りは悪い酒ではなかったということだろう。再訪したい。
→「久村の酒場(1)」の記事はこちら
→「久村の酒場(2)」の記事はこちら
所沢駅西口にあるプロペ通り商店街は、師走のせいか恐ろしく活気に溢れていた。
プロぺ通りとは、日本の航空の発祥の地らしく、飛行機のプロペラから命名されたそうだ。
賑わう通りを、客引きとひとを掻き分けるようにして進み、今日のお目当ての店をみつける。
オジサンが足早にわたしを追い越していき、慣れた足どりで店へ続く階段を降りていく。そのきっと常連だろうオジサンに少し遅れてわたしも店のなかへ入った。
「酒場放浪記」という番組でこの店を知って一度行ってみたくなり、放送直後だと混むので、たっぷりのインターバル期間を置いたのだ。もっとも秩父からの帰り路ということもあるが。
「テーブルの相席か座敷、どちらがいいですか」
座敷の席はまだ余裕がありそうである。
「座敷がいいです」
大箱の、百人近く座れる店である。
せっかくの店だ、靴を脱いでゆっくりくつろぎ腰を据えて呑みたい。先客が二人いる、座敷の八人掛けの卓の手前に案内された。混んできたら相席は覚悟している。
芋の水割りを頼むと麦しかないというので、とりあえず麦の水割りからスタートである。周りをみると芋焼酎を呑んでいるひともいるので、ボトルでならあるのだろう。
(たしか、番組で、この店は魚料理がお勧めだったな・・・)
黒板に書いてある刺身のなかに、好物の青柳をみつけたので注文した。今や貴重品となったアオヤギは刺身はもちろん、串に刺し、軽く塩をふって焼いても美味である。
「申し訳ありません、青柳は完売です」
「そいつは残念。では、鯵の叩きを」
ないものはしょうがない。
運ばれた鯵の叩きもそれなりに美味しく、水割りがすすむ。
呑みきったところで麦焼酎をやめてどぶろくに切り替え、ついでにチーズと鰰(ハタハタ)の唐揚げも追加注文した。
どぶろくとチーズ、どちらも発酵ものだから相性はいい。
鰰(ハタハタ)の唐揚げがとどいたところで、日本酒に格上げだ。唐揚げ具合が絶妙な加減である。
解体して、毟り食べながら呑む酒の旨いこと、止まらなくなってきた。どうせ、近くの宿に戻って寝るだけだし、今夜はトコトン呑むとする。
まずは久保田、次に上善水如、懐かしい越乃寒梅、いつもの八海山とオールスター級を次々呑んだ。
「おぉー!」
メニューを眺めていて、思わず悲鳴をあげてしまう。嬉しすぎてである。酎ハイがどれも二百十円とは莫迦安だ。売価二百円に消費税が十円ということなのだろう。
それからラストのウーロン杯を二杯もお代わりしてしまい、ようやく締めたのだが勘定は驚くほど安かった。
酒田の久村もよく呑んだが、この所沢の百味も匹敵するくらいだろう。
翌朝、起きていきなり喫茶店でカレーライスをペロリと食べられたということは、所沢での酒盛りは悪い酒ではなかったということだろう。再訪したい。
→「久村の酒場(1)」の記事はこちら
→「久村の酒場(2)」の記事はこちら
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