<八重原温泉>
「おぉー、今日はなんとも浅間山がきれいだわぃ」
「ほんとに。噴煙がたなびいていますね」
農作業でだろう、浴槽の縁に座った引き締まった身体つきの老人ふたりがしゃべ
っているのが耳にはいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/ab/1af47bbcbd7158665c9497e73eaa4fc8.jpg)
(雲かと思ったら噴煙なんだ・・・・)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/f0/84a78a92f041e7e13cba1e3f785278c3.jpg)
浅間山は世界でも有数な活火山であり、最近の噴火は2004年、1983年の爆発では
福島県の太平洋岸でも降灰が確認されたという。
あらためて目を凝らしてみるが、雲のようにもみえるが噴煙といわれればたしか
にそうも見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/e2/1c36c6c2440d029208d834dabf399bab.jpg)
温泉好きなわたしだが、もともと長風呂のほうではない。よほどのぬるめの湯で
あれば別だが、たいていは三分からいいとこ五分であがってしまう。
ただ何回でもはいる。一泊すると少なくても五回、多いときには七、八回は入る
のだ。
ぎっくり腰がようやく良くなってきて、近場の温泉ぐらいは運転できそうであ
る。できれば、じっくり腰を温めたい。つまり長風呂したい。
冷たい外気で涼める露天風呂が好適だ。ついでに景色がよければ長風呂しても
きっと退屈しないだろう。
腰に負担がかからない距離にある、諸条件を満足する温泉・・・必死で考えて
思いついたのがここ八重原温泉である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/c9/a4bed95f120f3f3c5c300823fd6772e1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/da/d788c5a1523669885297a53f4ca9b1b7.jpg)
ここは温泉とすれば、塩化物泉であたたまる泉質でまあたいしたことはないのだ
が、景色は得がたいものがある。露天風呂は囲いも目隠しもないから、眼前に雄大
な景色が広がるのだ。
施設もきれいで広く、料金も手ごろである。だから割と、ここには来ることが
多いのだ。
(うぅ・・・むぅ)
温泉に浸かりながら、腰のあたりを両手で湯を塗りつけるように揉みこんでい
く。腰がすむと、肩を片方ずつ軽く廻すようにほぐす。膝を屈伸させ、また腰に
戻る。
視線は絵のようにくっきりした浅間山に預けたままである。やはりここに来て
正解だった。
「あの畑、あそこだ、あれは誰の畑だったっけ?」
眼下に広がる畑の一部を指さしながら、片方の爺さんが訊けば、
「あれかあ、あれはXXのとこの一番上の息子がやってる畑だあ。ほら、町でレスト
ランを開いてる・・・」
「ああ、そうかあ。あそこのセガレか」
ふたりは、温泉で温まっては、浴槽の縁で身体を冷まして四方山話に興じてい
る。
わたしも茹ってきたので、浴槽の縁に腰を下ろし畑を吹き渡ってくる冷気で身体
を冷ますことにした。
ふう。いい景色をみながらの温泉は格別である。これは腰が良くなりそうだ。
湯あたりしないていどに、腰のために何度もはいるとしよう。
早朝の一番風呂だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ba/a857ebe6e9c547dc0bcb510ce6b9fed7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/2d/b04e11c4c5569332bb956cb4fb0548d8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/e0/003febd79fe51de4ad792d7545ab9789.jpg)
誰もいない露天風呂で、朝日が昇ってくるのを見物する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/e6/c5b333c99363f89b47c988daa9044cea.jpg)
まさに至福の時を、ひとりきりで独占できた。
「おぉー、今日はなんとも浅間山がきれいだわぃ」
「ほんとに。噴煙がたなびいていますね」
農作業でだろう、浴槽の縁に座った引き締まった身体つきの老人ふたりがしゃべ
っているのが耳にはいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/ab/1af47bbcbd7158665c9497e73eaa4fc8.jpg)
(雲かと思ったら噴煙なんだ・・・・)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/f0/84a78a92f041e7e13cba1e3f785278c3.jpg)
浅間山は世界でも有数な活火山であり、最近の噴火は2004年、1983年の爆発では
福島県の太平洋岸でも降灰が確認されたという。
あらためて目を凝らしてみるが、雲のようにもみえるが噴煙といわれればたしか
にそうも見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/e2/1c36c6c2440d029208d834dabf399bab.jpg)
温泉好きなわたしだが、もともと長風呂のほうではない。よほどのぬるめの湯で
あれば別だが、たいていは三分からいいとこ五分であがってしまう。
ただ何回でもはいる。一泊すると少なくても五回、多いときには七、八回は入る
のだ。
ぎっくり腰がようやく良くなってきて、近場の温泉ぐらいは運転できそうであ
る。できれば、じっくり腰を温めたい。つまり長風呂したい。
冷たい外気で涼める露天風呂が好適だ。ついでに景色がよければ長風呂しても
きっと退屈しないだろう。
腰に負担がかからない距離にある、諸条件を満足する温泉・・・必死で考えて
思いついたのがここ八重原温泉である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/c9/a4bed95f120f3f3c5c300823fd6772e1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/da/d788c5a1523669885297a53f4ca9b1b7.jpg)
ここは温泉とすれば、塩化物泉であたたまる泉質でまあたいしたことはないのだ
が、景色は得がたいものがある。露天風呂は囲いも目隠しもないから、眼前に雄大
な景色が広がるのだ。
施設もきれいで広く、料金も手ごろである。だから割と、ここには来ることが
多いのだ。
(うぅ・・・むぅ)
温泉に浸かりながら、腰のあたりを両手で湯を塗りつけるように揉みこんでい
く。腰がすむと、肩を片方ずつ軽く廻すようにほぐす。膝を屈伸させ、また腰に
戻る。
視線は絵のようにくっきりした浅間山に預けたままである。やはりここに来て
正解だった。
「あの畑、あそこだ、あれは誰の畑だったっけ?」
眼下に広がる畑の一部を指さしながら、片方の爺さんが訊けば、
「あれかあ、あれはXXのとこの一番上の息子がやってる畑だあ。ほら、町でレスト
ランを開いてる・・・」
「ああ、そうかあ。あそこのセガレか」
ふたりは、温泉で温まっては、浴槽の縁で身体を冷まして四方山話に興じてい
る。
わたしも茹ってきたので、浴槽の縁に腰を下ろし畑を吹き渡ってくる冷気で身体
を冷ますことにした。
ふう。いい景色をみながらの温泉は格別である。これは腰が良くなりそうだ。
湯あたりしないていどに、腰のために何度もはいるとしよう。
早朝の一番風呂だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ba/a857ebe6e9c547dc0bcb510ce6b9fed7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/2d/b04e11c4c5569332bb956cb4fb0548d8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/e0/003febd79fe51de4ad792d7545ab9789.jpg)
誰もいない露天風呂で、朝日が昇ってくるのを見物する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/e6/c5b333c99363f89b47c988daa9044cea.jpg)
まさに至福の時を、ひとりきりで独占できた。
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