温泉クンの旅日記

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越後湯沢、懐かしのどさん子

2015-07-22 | 食べある記
  <越後湯沢、懐かしのどさん子>

(あっ、いかん。目が廻る・・・)
 淡麗な飲み口の酒をぐいぐいと二口呑んだところで、珍しく心臓がドキドキして顔と首あたりが炙られるように火照ってきた。



 循環クルクルの薄っちい温泉でなく、源泉バリバリの湯に入ると、強い効能で間違いなく血液やリンパ液の循環が活発になり新陳代謝が高まるので、すぐあとの飲酒にはよくよく気をつけねばならない。しかも、いい温泉をハシゴしてしまったら尚更だ。と、知ってるのにこのザマだ。

 新潟の新発田は、あの赤穂浪士四十七士随一の剣客、堀部安兵衛の生まれたところである。



 その新発田駅にほど近い市島酒造で買い求めた辛口大吟醸酒、「王紋 吟の慶(ぎんのよろこび)」の度数が強すぎたせいもあるかもしれない。





 創業二百年を越し、日本で第一号となる女性杜氏を誕生させ、宮尾登美子の小説「蔵」のモデルになっている酒造である。



 慌てて酒をやめてたっぷりの冷たい水を飲み、敷いてある蒲団で身体を休息したのだった。一、二時間ほど眠るとスッキリ回復して元気になり、夕食抜きの宿なので湯沢の町に外出した。

 ある日、新潟の中越地方、越後湯沢あたりから三国街道を走っていて、街道の両側に「どさん子」ラーメン店が多いことに気がついた。
 ひと頃は、どんな小さな町でも「どさん子」や「どさん娘」という札幌系のラーメン店をみかけたものだが、関東ではいつのまにか淘汰されてしまっていて探すのが難しいほどだ。
 やはり雪深く寒い新潟だからコッテリして身体が温まる熱いスープの札幌系が根強い人気があり、大勢の需要客がいるのだろうか。



 越後湯沢駅の東口側にある「どさん子」である。
 駅の周りをぶらぶらしたときにみかけて、次に来たときにぜひ入ってみようと思っていたのである。なにしろ、わたしも子どものころに町にあった「どさん子」で何度も食べた味噌ラーメンや、味噌ダレで食べた餃子の味が忘れられないのだ。



 夕方の早い時間なので、店内はがら空きだった。
 大きなカウンター席の奥にあるテーブル席に座った。
 さらにその奥に小上がりの狭い座敷があり家族連れのグループで賑わっている。卓にはラーメン丼と皿が所狭しと置かれていて、体格のいい男性がラーメンと大量の餃子をモリモリ食べていた。
 餃子とウーロン杯を注文した。
 餃子が運ばれてきて、ただよう香ばしい匂いで置かれる前から舌なめずりをしてしまう。だいたい餃子とラーメンは香りで旨さが想像できるのだ。



 なんとも旨いぞ、この餃子は。
 この餃子、わたしの部門別ランキングでいきなりランキング五位以内に飛び込んだ。



 餃子と野沢菜で杯を重ねてから、期待できる味噌ラーメンを頼む。



 味噌ラーメン、こちらもいかにも旨そうな香りである。
 絶妙の濃厚さ加減の味噌味スープが、麺に絡んで得もいわれぬ食べ心地である。



 この味噌ラーメンも部門別ランキングいきなり堂々の三位以内にランク入りだ。ひょっとして、昔食べて美味しかった味噌ラーメンと餃子の味を舌が思いだしたのかもしれない。

 越後湯沢温泉、また楽しみが増えたぞ。


  →「新潟魚沼、薬師のもりそばと折立の湯」の記事はこちら
  →「越後湯沢温泉(1)」の記事はこちら
  →「越後湯沢温泉(2)」の記事はこちら
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  →「湯沢中央公園の枝垂れ桜」の記事はこちら
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