<続・貝掛温泉>
(今日はみんなフツーな入浴をしているようだな・・・)
なんとなく安心する。
前回来たときに、土左衛門ふうな入浴をしているひとがいて、反射的に助けようとして気まずい思いをしたことがあったのだ。
まずは、大浴場の加温と源泉のふたつがある浴槽のうち大きい源泉に掛け湯をして身体を沈める。
源泉温度が三十七度と思い切りぬるい湯だが、夏場なので問題ない。冬だとなかなか上がるタイミングをとりづらいだろう。浴槽がすこし浅めなのでかなり入りにくい。
貝掛温泉は一軒宿である。
開湯は約七百年前の鎌倉時代とされ、白雲禅師による発見であるとされている。
越後湯沢から三国峠を登りはじめたところにあり、冬ともなれば豪雪地帯として知られている。
ここの湯は、眼病に効能のあるというとても珍しい温泉で、古くから「目の湯」と呼ばれている。江戸時代には眼病治療の湯治場としてたくさんの湯治客が訪れたそうだ。よくある塩化物泉だが貝掛のは目薬の成分にかなり近いそうである。
次に外の、風情たっぷりの露天風呂へ向かう。
夏場の露天はアブに注意だ。でかいアブが一匹寄ってきたので、濡れたタオルで追い払う。
足を滑らせないように注意して徐々に中央の岩に向かう。こちらも右奥に加温した小さな露天がある。
(ふだん眼を使う仕事だから、温泉にあやかるか・・・)
湯口から湧き注ぐ源泉を手で掬って眼をなんどか洗う。そして岩に寄りかかって身を沈めてじっくりと秘湯を楽しむことにする。
脱衣室の近くに飲泉できるスペースがあるので、最後は飲んでからあがることにしよう。
秘湯の宿というところは大体不便なところにあることが多い。そうして協定したように料金が高め設定なのは解せない。
ここ貝掛温泉も国道17号からほんのすこし入ったところにあるのだが、ほんとうに運転手泣かせな未舗装路なのだ。
まずは急な下りのヘアピンカーブで、アウトからインに曲がりこんで降りていこうとするときに対向車が来ると往生する。
バックするにも傾斜がかなりきつく、舗装がないので滑ってしまう。双方が膨らんで進入するため、相手の車と接触せずにすれ違うのに汗だくになってしまう。
やっとすれ違えると、次は貝掛橋のところまでの五十メートルくらいを、車一台がやっとなので急いで走っていかなければならない。
そして貝掛橋なのだが、車一台がぎりぎりの橋なので、先に向こう岸側から進入すればこちらは待機である。
頃合を見はからって橋に乗り入れても、もし向こう岸から下手糞な運転手が入ってくれば戻らねばならぬ。
宿に着くまでに、とにかく運転手がへとへとに疲れる路なのである。
今回も行きはスムーズに行けたのだが、帰りに橋のところでバックすること二回、登り坂の魔のヘアピンカーブ一番厭な、最悪の地点で、対向車と鉢合わせして大汗をかいてしまった。
この路、広げるとか対向車が来たらわかるようにセンサーを設置するとか、なんとかならんもんだろうか。片側車線工事のときに使用する信号の設置でもいい。
じゃないと、わたしには車で来て宿泊することなど到底考えられない。
では、国道側に車を置いて歩けばといいではないかと思うかもしれないが、これも長い狭い橋でアウトである。車の横に歩くスペースはないのだ。
ヘアピンカーブの一件で、温泉のありがたみも消えてしまった。
貝掛温泉・・・立ち寄り湯でさえもう数年はしなくていいや、というのがわたしのいまの心境である。
→「土左衛門」の記事はこちら
(今日はみんなフツーな入浴をしているようだな・・・)
なんとなく安心する。
前回来たときに、土左衛門ふうな入浴をしているひとがいて、反射的に助けようとして気まずい思いをしたことがあったのだ。
まずは、大浴場の加温と源泉のふたつがある浴槽のうち大きい源泉に掛け湯をして身体を沈める。
源泉温度が三十七度と思い切りぬるい湯だが、夏場なので問題ない。冬だとなかなか上がるタイミングをとりづらいだろう。浴槽がすこし浅めなのでかなり入りにくい。
貝掛温泉は一軒宿である。
開湯は約七百年前の鎌倉時代とされ、白雲禅師による発見であるとされている。
越後湯沢から三国峠を登りはじめたところにあり、冬ともなれば豪雪地帯として知られている。
ここの湯は、眼病に効能のあるというとても珍しい温泉で、古くから「目の湯」と呼ばれている。江戸時代には眼病治療の湯治場としてたくさんの湯治客が訪れたそうだ。よくある塩化物泉だが貝掛のは目薬の成分にかなり近いそうである。
次に外の、風情たっぷりの露天風呂へ向かう。
夏場の露天はアブに注意だ。でかいアブが一匹寄ってきたので、濡れたタオルで追い払う。
足を滑らせないように注意して徐々に中央の岩に向かう。こちらも右奥に加温した小さな露天がある。
(ふだん眼を使う仕事だから、温泉にあやかるか・・・)
湯口から湧き注ぐ源泉を手で掬って眼をなんどか洗う。そして岩に寄りかかって身を沈めてじっくりと秘湯を楽しむことにする。
脱衣室の近くに飲泉できるスペースがあるので、最後は飲んでからあがることにしよう。
秘湯の宿というところは大体不便なところにあることが多い。そうして協定したように料金が高め設定なのは解せない。
ここ貝掛温泉も国道17号からほんのすこし入ったところにあるのだが、ほんとうに運転手泣かせな未舗装路なのだ。
まずは急な下りのヘアピンカーブで、アウトからインに曲がりこんで降りていこうとするときに対向車が来ると往生する。
バックするにも傾斜がかなりきつく、舗装がないので滑ってしまう。双方が膨らんで進入するため、相手の車と接触せずにすれ違うのに汗だくになってしまう。
やっとすれ違えると、次は貝掛橋のところまでの五十メートルくらいを、車一台がやっとなので急いで走っていかなければならない。
そして貝掛橋なのだが、車一台がぎりぎりの橋なので、先に向こう岸側から進入すればこちらは待機である。
頃合を見はからって橋に乗り入れても、もし向こう岸から下手糞な運転手が入ってくれば戻らねばならぬ。
宿に着くまでに、とにかく運転手がへとへとに疲れる路なのである。
今回も行きはスムーズに行けたのだが、帰りに橋のところでバックすること二回、登り坂の魔のヘアピンカーブ一番厭な、最悪の地点で、対向車と鉢合わせして大汗をかいてしまった。
この路、広げるとか対向車が来たらわかるようにセンサーを設置するとか、なんとかならんもんだろうか。片側車線工事のときに使用する信号の設置でもいい。
じゃないと、わたしには車で来て宿泊することなど到底考えられない。
では、国道側に車を置いて歩けばといいではないかと思うかもしれないが、これも長い狭い橋でアウトである。車の横に歩くスペースはないのだ。
ヘアピンカーブの一件で、温泉のありがたみも消えてしまった。
貝掛温泉・・・立ち寄り湯でさえもう数年はしなくていいや、というのがわたしのいまの心境である。
→「土左衛門」の記事はこちら
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