温泉クンの旅日記

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幸福の木

2008-03-26 | つぶやき
  <幸福の木>

 世界遺産となった鹿児島県の屋久島は雨が多い。

「エイト・ディズ・ア・ウィーク」というビートルズの歌があって、「一週間に
八日逢いたいほど愛してる」というほどの意味だが、屋久島も週に十日雨が降る、
という。ありえないが、それほど多いのだそうだ。

 屋久島には、樹齢が数千年以上ある「屋久杉」と呼ばれる杉の樹がある。



 樹齢が千年に満たない杉の樹は「小杉」と呼ぶそうだから、なんとも気が遠く
なるほどものすごい。樹齢八百年だろうが九百年だろうが、まだまだ小杉である。
なかには樹齢七千二百年で「縄文杉」と呼ばれるのもある。

 植物のことはまだまだよくわからないところが多いらしい。

 森の木々は重なり合う隣近所の葉っぱ同士でお喋りをすると、なにかで読んだ
ことがある。めったに人が踏みこまない森に、人間がはいっていくと気配を感知
して、「怪しい動物が侵入してきたぞ」そう木々がささやきあうという。傷つけら
れると感じると緊張して蒼ざめる(色が微妙に変化する)のだそうだ。
 たしかに、密集した木々が枝葉をあまりぶつからずに微妙に譲り合って共生して
いるのをみると、どこか頷けるものがある。

 わたしの家に幸福の木がある。

 熱帯の木であるが、こちらも屋久杉同様に樹齢が千年以上になることも多い長寿
の木だという。
 もともとは小さかったのだが、少し大きくなるたび鉢を植え替えたりして手を
かけて十五年以上たつうちに、天井に届くほどスクスクと元気に成長したのだ。
こいつが冷房を嫌うためにこの部屋のエアコンは新品のままにまったく使わなくな
ってしまった。



 幸福の木はめったに花を咲かせない。記憶では、この木が花を咲かせたのは十数
年で二度あるが、その年が幸福であったかは定かでない。

 それが今年、久しぶりに花を咲かせた。
 昼間の状態は、花に見えるが蕾である。





 夜になると花が咲き、すこしの花なのに家全体をみたすほどの芳香を発するの
だ。





 めったに花を咲かせない・・・とは人間がいうことで、悠久の時を生き抜くほど
の活力を持った幸福の木にとっては、時間軸がまったくもって違うのだろう。

 今年は・・・なにかいいことがある。
 そう、束の間を生きる人間は思っているほうがいいかもしれない。


 (画像の撮影技術が未熟で誠に申し訳ございません)


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