夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

千里一走 山口蓬春筆 その4

2014-04-13 06:21:25 | 掛け軸
本日の日曜日には五ヶ月ぶりに家内が長男を連れて、自宅に帰ってくる

土曜日の朝から片づけと部屋中の雑巾がけ・・、土曜日のゴルフコンペを欠席した理由のひとつがこのためでもあります。

家族が増えるのはなにものにも替え難いものです。最近は結婚しなかったりする人が多く、こらkらますます一人暮らしのなる人が多くなるとか・・。私は老後に対する危機意識が個人個人に欠落していると思います。

一人暮らしの恐ろしさを知らないのでしょうね。仕事や個人の自由といいますが、それは元気なうちだけ・・、ぽっくり死ぬだけが死に方ではなく、多くが仕事をやめたあとも、病気と闘ったりしながら生きていかなくてはなりません。

人と人が助け合って生きていく仕組みを考える必要がありますが、可能性のある人は早く結婚したほうがいいです。そしてできるなら早く子どもをつくることです。小生のように還暦を過ぎてからつくった人もいますよ。

さて骨董品はかなり処分、整理しましたが、自宅分だけでもまだ半分も処理できていません。

骨董はいずれ離れていくもの、しばしさらばという感じです。コレクターが収集品を整理を終わったと思ったら、急死してしまいました。厳選して遺した作品を子息達が全部換金処分・・、そんなものかもしれませんが、なんとか後世に遺すべきものは遺したいですね。

結婚も骨董蒐集もままならなかった戦時中の作品です。

戦時中のやるせない思いがこもっている作品であると思います。後世に伝えるべき、遺すべき作品のように思います。

千里一走 山口蓬春筆 その4
紙本水墨軸装 軸先象牙絵付 共箱
全体サイズ:縦1705*横434 画サイズ:縦530*横275



箱書きには「昭和一八年春日 為菊田氏 蓬春題」とあり、参考落款である作品「白装」の落款・印章に箱書ともに一致します。

   

これらはよくつ使われる印章です。

  

昭和18年の箱書から「虎千里を帰る」という意味で戦地に赴く人に描かれた作品ではないかと推察されます。

寅には、「虎は千里行って千里帰る」という格言があり、意味は、二つあり、

ひとつは、虎のように勢い盛んに、というもので、「獣の王者である虎は、一日に千里の距離を走り千里戻ってくることができるほど、勝れた行動力を持っていると言われることから、人やものの勢いが非常に盛んな様子のたとえ 。」、

もうひとつは、親子の絆。「虎は一日に千里の距離を走るが、巣穴にいる自分の子供を思ってまた千里を走って帰ってくる。親が子を思う気持ちの強さをたとえたことば。」です。



そう、本日は逆に自分の子どもが帰ってくる。だからの本日投稿

虎の絵に軸先が象牙に竹の漆絵、表装に竹の柄・・、いいですね。



昔はこういうところにこだわりや見栄があった。でも戦時中の表具かな??




山口逢春の所蔵する作品群は以下のとおりです。いずれ本作品も期間限定での公開となる予定です。


春苑象悟 山口逢春筆(非公開作品) その1
絹本着色軸装共箱二重箱軸先象牙 
全体サイズ:横653*縦1410 画サイズ:横523*縦433 10号




柳鷺図 山口逢春筆(一部で公開作品)その2
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱
全体サイズ:縦2180*横442 画サイズ:縦1300*横320



「柳鷺図」はそろそろ染み抜き改装の必要がありますが、資金不足・・・


叭々鳥 伝山口逢春筆 その3
絹本着色軸装 軸先象牙 合箱二重箱
全体サイズ:縦2095*横715 画サイズ:縦1290*横500

世の中には人の教えてくれない大切なことがたくさんあるようです。ままにならなった時代から今は好きなことは自分でかなり選択できる時代ですが、それゆえ自分で学び、感じとることができないと生き方を誤まることになりかねません。



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