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昭和初めの横山大観の調査資料として入手した作品です。無論、画集などの資料でも学習することは可能ですが、小生のような物覚えの悪い人間は、手元学習の対象となる作品がないとどうも身に付かないようで・・・・。
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贋作考 浅春 伝横山大観筆
絹本水墨軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:縦1480*横723 画サイズ:縦436*横516
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ともかく自分のお金で作品を買い、実物で学習するのが目利きへの近道・・???
「どうせ贋作だから嫌だ。」と言って作品を買わないと、結局は何も身につかないのが現実。骨董を蒐集する人に耳年増が多いのは、現物を見ないで、美術館や図集、テレビや噂の範囲で知っいるつもりの人が多いのだろうと思います。
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もともと昭和初めの頃に「浅春」、「早春」と題した小禽(小鳥)を描いた春を題材にした作品を横山大観は描いています。
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そこで贋作とは思いつつ、本作品にて当方にもある作品と対比してみたいと思い入手した作品です。
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下記の作品がその作品ですが、小鳥の描写に焦点を当てて見てみました。
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墨一色のこの作品は真贋は別としてうまい・・・。比して本作品は鋭さに欠けるかな。
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梅の描きは丁寧ですが・・。
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笹の描き方も墨一色は神技的・・。本作品はやはり鋭さに欠ける?
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落款と印章は一見するところ良さそう。書体と印の使用時期も一致しています。
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箱書の字体や印章は問題ない。特に箱書きに押印された縦長の印は真印をぼやかしたようですが、バランス的にも問題ない。
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衝動的に入手したものの思いのほかよくできている。このような典型的な花鳥画を実は横山大観は描いています。本日はちょっとしてお遊びかな?・・・。