夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

茶色の帽子 原精一画 1976年作 その4

2024-02-28 00:01:00 | 洋画
最近のコメントへの対応

*本ブログに出品の作品に対して購入希望のコメントがありましたが、当方では一切の販売・譲渡をしておりませんのでご了解願います。

**「伝」、「倣」、「氏素性の解らぬ作品」の真贋に対するコメントはたいへん参考となっておりましたが、ほんの一部の方からのコメントについて、礼節を欠き、不快となるコメントありましたので、しばらくコメントの受付を中断させていただきます。

このような時は下記のような愉しそうな作品を展示室に飾るようにしています。



舟乗人物文瀬戸絵大皿
合箱
口径375*高台径*高さ65



さて本日紹介する作品は洒落た額に納まった小さな作品です。原精一の描いた「茶色の帽子」という作品ですが、原晴一は帽子を被った女性を数多く描いたようです。



茶色の帽子 原精一画 1976年作
日動画廊取り扱い 油彩額装 タトウ+黄袋
P0号 額サイズ 縦350*横290 画サイズ:縦179*横117



原精一は「裸婦の画家」と称されるほど一貫して裸婦を描いた画家ですが、その的確なデッサン力は裸婦でない女性を描いた作品にも大いに発揮されています。



原精一の作品においては、本作品のような小さな作品やスケッチにもその魅力を感じるのは小生だけではないでしょうね。



正直なところ、絵画の作品を選ぶ時、画家で選ぶのか、作品そのもので選ぶのかという基本的な事項に迷うものです。画家で選ぶ場合は玉石混合となる可能性はあります。調査史料として貴重な作品を選ぶ場合もあるからですが、画家で選ぶ場合はあまり多くの画家らを選択するとコレクションとしての羅針盤を失うこともあります。

この両方のバランスをとるというのが、蒐集する側の基軸となるべきなのでしょうが、予算もあり意外に難しいものです。基本のしっかりした画家を選ぶのが当方の蒐集の基軸ですが・・・。いまさらながらですが、どうもばらばらなような危機感があります。



なにはともあれこの作品は当方の好きな作品のひとつです。

ところで原晴一は作家の林芙美子と縁があったことはあまり知られていないようです。林芙美子の「放浪記」を書いた住居のあとを借り受けて原精一の結婚生活が始まっていますし、林芙美子はなにかと原精一に対しての支援を惜しまず、原精一の最初の日中戦争従軍にはわざわざ先陣まで訪ねて行ったようです。

本ブログでもスケッチの作品「婦人像」(本ブログ参照)を紹介していますが、もしかしたら「婦人像」は林芙美子を描いた作品・・・。訪ねたのが漢口で昭和13年10月半ば、描いたのは南京で昭和15年、残念ながらちょっと時期と場所が違うようですが、淡い期待を持っています。



本作品は日動画廊の取扱作品だったようです。1976年、亡くなる10年前の68歳の時に描いた作品のようです。



さすがに黄袋とタトウがついています。繰り返しのなりますが、この誂は額の作品には必須ですね。意外にどちらもない、黄袋がないという作品が多いのです。



ちょっと飾る場所を模索中・・・。



展示室の廊下に新たな飾る場所を設置・・・。



この作品を契機に再度、原精一のスケッチなど資料を少し時間をかけて調べ見ようかと思います。





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