義母が作ってくれた飾り用のガラスケースのカバーです。
各月の1日は家族皆で神様を拝むことにしていますが、極彩色の木彫は日中はカバーしておかないと太陽光や照明に光で退色してしまいます。
裁縫が得意の義母は不要になった着物の布で意匠を考えながら念入りに製作してくれました。ただこの作業とブルーベリー採取の作業とさらには酷暑が重なり、あと2枚というところで中断しています。
*神様は末広がりの縁起物で作っています。
当方の蒐集の大きな目的のひとつに郷里の作品の蒐集があります。ブログをご覧の方々は当方の郷里とは縁もゆかりもない方が多いと思いますのが、今では郷里でも忘れ去られている画家の作品で、市場に出ている作品を対象に蒐集を続けています。
その蒐集対象の画家の一人に本日紹介する画家の倉田松濤がいますが、倉田松濤の作品は市場にかなりの数が出回っています。その理由は多作さと前述のように忘れ去られている画家であること、掛け軸に人気の無さ故なのでしょう。ただ倉田松濤の作品の良さはその洒脱さであり、家内共々気に入った作品があると少しづつですが入手しています。
災後之預言者 倉田松濤筆 大正12年作
紙本水墨淡彩軸装 軸先骨 共箱
全体サイズ:横477*縦1421 画サイズ:横330*縦440
倉田松濤は田舎から上京し、牛込に住んでいたようですが、私の時代でも田舎から上京し東京で生活するのは非常にたいへんでした。画力だけで生きていくのは当時はさぞたいへんだったでしょうね。
豪胆な精神力で生き抜いたようです。
そんな彼の絵からはユーモラスで洒脱な雰囲気が伝わってきますね。
賛には「災後之預言者 大正12年9月1日(1923年 関東大震災の日) 帝□□六縣古今 未曾有之大震災後九旬鎮静記念 □□落天裕□□ □□不□□□ 俳畫禅寺 □□松濤尊者 押印」とあり、難解ですが、どうも関東大震災のことについて書いてあるらしい。
展示室がにこやかになりました。
次に紹介する作品は下記の作品です。
竹馬図 倉田松濤筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先鹿骨 鑑定箱
全体サイズ:横462*縦1936 画サイズ:横329*縦1356
正直なところ、竹馬を描いているようですが、あとはちんぷんかんぷん・・。
倉田松濤の作品はともかく楽しそうなこと。
このような絵で食っていけたのだろうか?
ともかく多作ですが、さすがに市場に出回る出来の良い作品は数が少なくなっています。
いったい何を描いたのだろう・・???
押印されいる印章が面白い・・・。
なにやら箱書があるようですが・・。
倉田松濤の賛はともかく読みづらい・・。
家内も好きな倉田松濤ですので、読解は家内に頼むことしています。
気軽に買えるお値段?(1万円程度から数万円程度)の作品なので、ともかく愉しめるし、贋作のない画家なので安心ですね。ただ倉田松濤の作品は厳選しないと市場にたくさんあるので、あっという間に数だけ増えることになります。