夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

説色山水精品双幅 伝龔賢筆

2017-10-02 00:01:00 | 掛け軸
展示室の近況の写真です。



浜田庄司の蠟抜の黍文の花瓶を飾っています。



時間のある方は展示室でゆっくりどうぞ・・。



さて本日紹介する作品はまだ若かりし頃に購入した作品です。古画に夢中になっていた頃・・・・。

龔賢筆 『説色山水精品』
紙本軸双幅水墨淡彩 箱入 
画サイズ:横309*縦243



表具を再表具してありますが、折れの補修・補強があることなどから大切にされていたことが窺えます。



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龔賢:中国の清の世祖帝頃(17世紀中期)の画家。字は半千、または名は豊賢、字は野遣、号は柴丈。江寧の人、隠者の操あり。清初の文人画家の中で、最も宋元文人画法に基礎をおき濃淡豊な個性的画法を示した。金陵に流寓して詩と画とを供にして孤独な生活を送ったが、他の七氏を含めて金陵の八家と称される。

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古画にはなかなかいい作品がありません。市場には出て回らないほど納まるところに収まっているのかもしれません。



古画の持っている雰囲気は一種独特のものがあります。人によってはただの古びた絵画のようにしか思わないかもしれませんが、飾ったとたんに場の雰囲気が変わるものです。



テレビで観たのですが、鶴田浩二の娘さんが中国の有名な画家の古画を高値で骨董店に売りさばいている画像がありましたが、「なんという勿体無いことを・・・」と思いました。思わず「この馬鹿!」。父親が立派だと娘はだらしなくなるようです。



骨董は人によってだいぶ価値観が違います。当方は人前ではあまり骨董の話はしないようにしています。理解してくれる人、知識がある方は少なく、的外れのコメントや忠告を戴くことが多くて閉口すのがオチです。



さて本作品は小さめの作品ながら、絵の中で心を遊ぶことができますね。



画中の人物となって画の世界に入り込んでいけます。



印章のみですが、ただ今にして思えばかえって印章のないほうが作品としては価値があるのかも? 後印の可能性があるからです。



「龔賢」という画家の作かどうかは当方では知る由もありませんが、このような出来のよい古画は市場には出回らなくなりました。インターネットオークションに出回る作品は後のコピーか模作、時代はあるものの出来悪いものが多いようです。


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