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義母が親戚からいただいてきた着物のなかに紬の羽織があったので、父の形見の結城紬と着合わせてみまました。
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サイズはちょっと羽織が小さめですが、着れないことはなさそうです。外は雨なので今日は半日、むらやま大島の和服で過ごすことにしました。
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本日の作品を紹介する「都路華香」は私の好きな画家のひとりです。
朝晴雪図 都路華香筆 その5
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱
全体サイズ:縦2080*横496 画サイズ:縦1245*横360
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最近は渡辺省亭が再評価されているようですが、都路華香ももっと評価されてよい画家のひとりでしょう。
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山元春挙、竹内栖鳳、西村五雲、そして都路華香という画家が本ブログで最近紹介していますが、このような画家を輩出していた頃が京都画壇が華やかりし頃なのでしょう。
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それほどの力作ではないにしろ「新技法を積極的に取り入れた華香の画風は、現代の我々から見ても新鮮な魅力に満ちています。」という説明に沿う作品で、都路華香の魅力に満ちた作品です。
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日本人はこのような優れた作品をどんどん忘れてしまっている傾向があります。
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現代的な技量の薄い作品、精神性の乏しい作品に好みを奪われて、貴重な作品が「掛け軸はかび臭い」とか「掛け軸は飾る場所がない」と言ってはどんどん粗末に扱われています。
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この作品も胡粉が剥離してきており、本来は太巻きにして保存しておくべき作品と思います。
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墨を滲ませて木を描く技法が独特の雰囲気を醸し出しています。「最近では、その画風が海外で愛され、アメリカに多くの作品が所蔵されています。」というように海外では高く評価されているようです。
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本作品は都路華香の魅力のほんのほんの少ししか表現されていません。機会があったらもっと作品をみていただくといいでしょう。
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都路華香(つじ・かこう、1871-1931):竹内栖鳳、菊池芳文、谷口香嶠とともに、「幸野楳嶺門下の四天王」と並び称された日本画家です。
華香はさまざまな展覧会で活躍する一方、教育者としても近代京都画壇の隆盛を支えました。華香は京都を代表する作家の一人でありながら、今や知る人ぞ知る存在といえるでしょう。
その理由の一つには、主要な作品が散逸し各所に秘蔵されていたという事情があります。幼い頃から学んだ四条派の画風に、建仁寺の黙雷禅師に参禅して得た精神性をまじえ、新技法を積極的に取り入れた華香の画風は、現代の我々から見ても新鮮な魅力に満ちています。
最近では、その画風が海外で愛され、アメリカに多くの作品が所蔵されています。
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下記の推定から大正末の作と推察されます。
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*作品の印章「某領一枝」(朱文白方印)はこの頃、累印のひとつとして使用されている作品が多い。「某領一枝」という印は幸野楳嶺の門下ということで師への尊敬の念が込められているのでしょう。
*箱に押印されている「華香」(朱文白ハート形印)は各年代にわたり数多く使用されています。
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*落款の字体は大正10年以降の書体と推定されます。
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表具はシンプルで作品によく似合っています。
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都路華香の作品は今後について再評価に大いに期待したいものです。
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掛け軸の保管に際しては、箱の小口に写真のように題名と作者をきちんと表示しておくとよいですし、小口が破損しやすいのでこのような改装の時に余った表具を貼っておくと補強にもなります。参考までに・・・。
衣服類と骨董類も同じこと、保管に手間をかけないと次世代には伝承できない・・。
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サイズはちょっと羽織が小さめですが、着れないことはなさそうです。外は雨なので今日は半日、むらやま大島の和服で過ごすことにしました。
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本日の作品を紹介する「都路華香」は私の好きな画家のひとりです。
朝晴雪図 都路華香筆 その5
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱
全体サイズ:縦2080*横496 画サイズ:縦1245*横360
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最近は渡辺省亭が再評価されているようですが、都路華香ももっと評価されてよい画家のひとりでしょう。
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山元春挙、竹内栖鳳、西村五雲、そして都路華香という画家が本ブログで最近紹介していますが、このような画家を輩出していた頃が京都画壇が華やかりし頃なのでしょう。
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それほどの力作ではないにしろ「新技法を積極的に取り入れた華香の画風は、現代の我々から見ても新鮮な魅力に満ちています。」という説明に沿う作品で、都路華香の魅力に満ちた作品です。
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日本人はこのような優れた作品をどんどん忘れてしまっている傾向があります。
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現代的な技量の薄い作品、精神性の乏しい作品に好みを奪われて、貴重な作品が「掛け軸はかび臭い」とか「掛け軸は飾る場所がない」と言ってはどんどん粗末に扱われています。
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この作品も胡粉が剥離してきており、本来は太巻きにして保存しておくべき作品と思います。
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墨を滲ませて木を描く技法が独特の雰囲気を醸し出しています。「最近では、その画風が海外で愛され、アメリカに多くの作品が所蔵されています。」というように海外では高く評価されているようです。
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本作品は都路華香の魅力のほんのほんの少ししか表現されていません。機会があったらもっと作品をみていただくといいでしょう。
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都路華香(つじ・かこう、1871-1931):竹内栖鳳、菊池芳文、谷口香嶠とともに、「幸野楳嶺門下の四天王」と並び称された日本画家です。
華香はさまざまな展覧会で活躍する一方、教育者としても近代京都画壇の隆盛を支えました。華香は京都を代表する作家の一人でありながら、今や知る人ぞ知る存在といえるでしょう。
その理由の一つには、主要な作品が散逸し各所に秘蔵されていたという事情があります。幼い頃から学んだ四条派の画風に、建仁寺の黙雷禅師に参禅して得た精神性をまじえ、新技法を積極的に取り入れた華香の画風は、現代の我々から見ても新鮮な魅力に満ちています。
最近では、その画風が海外で愛され、アメリカに多くの作品が所蔵されています。
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下記の推定から大正末の作と推察されます。
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*作品の印章「某領一枝」(朱文白方印)はこの頃、累印のひとつとして使用されている作品が多い。「某領一枝」という印は幸野楳嶺の門下ということで師への尊敬の念が込められているのでしょう。
*箱に押印されている「華香」(朱文白ハート形印)は各年代にわたり数多く使用されています。
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*落款の字体は大正10年以降の書体と推定されます。
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表具はシンプルで作品によく似合っています。
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都路華香の作品は今後について再評価に大いに期待したいものです。
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掛け軸の保管に際しては、箱の小口に写真のように題名と作者をきちんと表示しておくとよいですし、小口が破損しやすいのでこのような改装の時に余った表具を貼っておくと補強にもなります。参考までに・・・。
衣服類と骨董類も同じこと、保管に手間をかけないと次世代には伝承できない・・。