夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

東海秀気(富嶽之図) 小室翆雲筆

2012-02-11 05:43:34 | 掛け軸
関東は冬になると富士山がよく見えます。

富士の絵が好きなので、そのことも理由で購入しましたが、小室翠雲の絵を前に資金調達のために手放したこともあり、前からもう一度いい絵が欲しいと思ってました。



東海秀気(富嶽之図) 小室翆雲筆
絹本水墨 軸先鹿角 合箱
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦1260*横340

賛は「東海秀気?自龍 翆雲徹人」とあります。なんとなく意味は解るようの思えますが・・。



しかし、落ち着いてじっくりと翠雲の作品を資料ととともに見てみるとあまりいい画家とは言えないのではないかと思い始めています。



本作品はわりといいほうかもしれませんが、型にはまった南画の作品はなんとも時代錯誤の感があります。南画はいつの時代でも良いというわけでもありません。作風はその時代の兆候をわきまえたものでなくてはいけません。



あまりにも旧態依然としているというのはよいことではありません。企業でも政治でも、そして画壇でも同じことが言えます。




小室翠雲 :1874-1945 明治-昭和時代前期の日本画家。明治7年8月31日生まれ。田崎草雲にまなぶ。明治40年文展開設に際し,正派同志会を結成し文展新派に対抗。のち文展審査員。大正10年矢野橋村らと日本南画院を設立。13年帝国美術院会員。昭和19年帝室技芸員。昭和20年3月30日死去。72歳。群馬県出身。本名は貞次郎。代表作に「寒林幽居」。


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