今年も暖かくなり庭のクマガイソウも芽を出し始めています。ちなみにクマガイソウは絶滅危惧II類(VU)の指定を受けています。
庭では二つの地点に自生していますが、もう一つの地点は上部の立ち木が枯れしまい、日差しを防いでなんとか今年も咲きそうです。
さて少しずつ痛んでいる掛け軸を修復していますが、このたびも幾点か修復されたものを整理しています。まくりであった未表装の作品、シミのある作品、表装が破れていたりする作品、軸先のない作品、紐が切れている作品・・・、扱い方・保存の悪さに偲びきれません。
日本人から基本的な掛け軸の扱い方が忘れ去られているのでしょう。当方では真贋もさることながら、自分で愉しみたい作品を優先して修復しています。改装された作品は本ブログでもたびたび取り上げていますが、本日は数点を紹介します。
藤之図 伝斉白石筆 その5(2018年3月改装済)
紙本水墨淡彩軸装 合箱入タトウ付
全体サイズ:縦2090*横540 画サイズ:横340*縦1080
版画か否かの判断がありますが、資料として遺すために改装しておくという判断をしました。
素人ではまったく印刷か否か解らない作品となっていますね。
版画なら肉筆と見極めるには全くスキのない作品です。
腕の良い版画技術の持ち主も今はいないらしいですが、墨の掠れが単調なことと滲みの中に版画の押し跡?があるのが見極めのポイントだそうです。
こちらもまた真贋不明ながら資料として、箱のない作品に箱を誂えています。(すでにブログで詳細は紹介済みですので、作品紹介は省略します。)
凱旋門 伝呉冠中筆(2018年3月箱製作)
紙本水墨淡彩軸装
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦1940*横800
こちらは元の表具が似合わなくて改装した作品です。
羽根突 河崎蘭香筆
絹本着色軸装 軸先蒔絵 合箱二重箱(2018年3月改装済)
全体サイズ:縦1924*横530 画サイズ:縦1070*横406
河崎蘭香という画家を知っている人は少ないでしょうね。本ブログにても詳しく紹介していますが、我が郷里の画家で本ブログでお馴染みの寺崎廣業門下の女流画家ですが、37歳という若さで他界していますので、遺っている作品は少ないかもしれません。
親の反対で結ばれることのなかった恋、貫き通した恋ですが、死後にはその恋人(日本国憲法の生みの親と称される人物)と弟子が結婚するという大正ロマンを地で生きたような画家です。
画家として、一人の女として歴史に名を残した短命の女流画家・・、着飾ったような軸装にしてあげることとし改装しました。
気に入るものと気に入らぬもの・・・、当方の蒐集の原点ですが、気に入ったものにはそれなりのお金のかかる「手入れ」と労力に要る「気遣い」が必要です。趣味とはそういうもの・・
14年もの間結ばれぬ恋を貫きとおして女性、そして小生のような趣味を持つ人間も絶滅危惧の指定を受けていてもおかしくないかも・・
庭では二つの地点に自生していますが、もう一つの地点は上部の立ち木が枯れしまい、日差しを防いでなんとか今年も咲きそうです。
さて少しずつ痛んでいる掛け軸を修復していますが、このたびも幾点か修復されたものを整理しています。まくりであった未表装の作品、シミのある作品、表装が破れていたりする作品、軸先のない作品、紐が切れている作品・・・、扱い方・保存の悪さに偲びきれません。
日本人から基本的な掛け軸の扱い方が忘れ去られているのでしょう。当方では真贋もさることながら、自分で愉しみたい作品を優先して修復しています。改装された作品は本ブログでもたびたび取り上げていますが、本日は数点を紹介します。
藤之図 伝斉白石筆 その5(2018年3月改装済)
紙本水墨淡彩軸装 合箱入タトウ付
全体サイズ:縦2090*横540 画サイズ:横340*縦1080
版画か否かの判断がありますが、資料として遺すために改装しておくという判断をしました。
素人ではまったく印刷か否か解らない作品となっていますね。
版画なら肉筆と見極めるには全くスキのない作品です。
腕の良い版画技術の持ち主も今はいないらしいですが、墨の掠れが単調なことと滲みの中に版画の押し跡?があるのが見極めのポイントだそうです。
こちらもまた真贋不明ながら資料として、箱のない作品に箱を誂えています。(すでにブログで詳細は紹介済みですので、作品紹介は省略します。)
凱旋門 伝呉冠中筆(2018年3月箱製作)
紙本水墨淡彩軸装
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦1940*横800
こちらは元の表具が似合わなくて改装した作品です。
羽根突 河崎蘭香筆
絹本着色軸装 軸先蒔絵 合箱二重箱(2018年3月改装済)
全体サイズ:縦1924*横530 画サイズ:縦1070*横406
河崎蘭香という画家を知っている人は少ないでしょうね。本ブログにても詳しく紹介していますが、我が郷里の画家で本ブログでお馴染みの寺崎廣業門下の女流画家ですが、37歳という若さで他界していますので、遺っている作品は少ないかもしれません。
親の反対で結ばれることのなかった恋、貫き通した恋ですが、死後にはその恋人(日本国憲法の生みの親と称される人物)と弟子が結婚するという大正ロマンを地で生きたような画家です。
画家として、一人の女として歴史に名を残した短命の女流画家・・、着飾ったような軸装にしてあげることとし改装しました。
気に入るものと気に入らぬもの・・・、当方の蒐集の原点ですが、気に入ったものにはそれなりのお金のかかる「手入れ」と労力に要る「気遣い」が必要です。趣味とはそういうもの・・
14年もの間結ばれぬ恋を貫きとおして女性、そして小生のような趣味を持つ人間も絶滅危惧の指定を受けていてもおかしくないかも・・