
ビジネスの世界に正解はない、最適解を見つけるのがビジネスの世界だそうです。選択肢を増やして絞り込むのがビジネスの世界なら、骨董の世界もまたそれに共通する面があるようです。
最近、数多くネットオークションにて出品されている呉須赤絵の鉢や大皿ですが、鉢は水指にも使われているものの多くあります。図柄が面白い作品、きちんと砂付高台で虫喰いのある味わいのある作品に絞って蒐集していたのですが、数が揃ってきたのでその中のひとつを水指に仕立て見ることにしました。
明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その3
金繕 合箱
口径*高台径*高さ
呉須赤絵は日本で永楽窯などをはじめとしてかなりの多くの窯で模倣されておりますが、ただ現代作も含めて奥田潁川を除く、そのほとんどが全く出来の悪いと言っていいほど「とるに足らぬ作品」が多いので、呉須赤絵の作品はきちんと厳選することが肝要だと思います。
*無傷の作品は評価が高いのでしょうが、キズ補修のある作品の方が味わいがあり、小生は好きです。

水指に使うには塗蓋を誂えなくてはなりません。そこで輪島塗の修理を依頼してる方へ塗蓋の製作を頼みました。ところが呉須赤絵の器は歪んでいるため、合わせながら作らないとガタツキが出てしまうので、製作が非常に難しいことが解ってきました。

しかも塗蓋の把手の向きを吟味する必要があります。歪んだ器の塗蓋は位置が決まるため、きちんと水指の正面を見極めて、使い勝手から塗蓋の把手の向きを決めなくてはいけません。
案の定、最初に出来上がってきた塗蓋はガタつく上に、正面を間違えていました。再製作を依頼することとなりましたが、修理先はなんとお茶の先生の指導まで受けて再製作してくれたそうです。

依頼から半年後にようやく塗蓋の完成です。100%ガタツキがないわけではありませんが、ピタと収めるにはそれはそれでかなり難しいようです。

陶磁器では共蓋を作ったことがありますが、これもまた意外に難しいものです。蓋と本体がくっついて往生したこともあります。どうやって本体と共蓋を剥がすのかはやったことがある人しか解らないでしょう。
「明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢」の作品は本ブログにて下記の作品が紹介されています。箱がすでにありましたのでこちらは水指には見立てませんでした。図柄は多少の違いはあるものの大皿(鉢)と違って、作品には多様化したデザインは見当たりません。
明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その2
金繕 合箱
口径240*高台径*高さ108

明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その1
合箱
口径240*高台径*高さ118

呉須赤絵の作品は数多くの画家にも描かれています。下記の作品は本ブログに投稿されている青木大乗の作品です。
赤絵皿果実 青木大乗筆 その4
紙本着色額装 10号 共シール クロスタトウ付
全体サイズ:縦570*横720 画サイズ:縦360*横510

さて、こちらは亡くなった家内が作ってあった水指ですが、共蓋がなく、やはり口縁が歪んでいるので既製品ではガタついて使いものになりませんでした。

そこでこちらも今回、輪島工房に製作を依頼しました。

自分で作る水指の場合はとくに陶磁器の蓋は共蓋を作って置いた方がいいでしょう。

盛岡に赴任していたころ、南部窯にて焼成した作品です。絵付けは家内が自分でしたものです。

ビジネスの世界では最適解に絞り込んだなら、ただ実行あるのみ・・・。ビジネスではいろんなことにチャレンジしてみて、一層の愉しみが解ってきたように思いますが、骨董はかなり個人的な偏屈なこだわりの世界です。ビジネスは個人的で偏屈では通用しませんので、ここがビジネスとの根本的な違いです。
最近、数多くネットオークションにて出品されている呉須赤絵の鉢や大皿ですが、鉢は水指にも使われているものの多くあります。図柄が面白い作品、きちんと砂付高台で虫喰いのある味わいのある作品に絞って蒐集していたのですが、数が揃ってきたのでその中のひとつを水指に仕立て見ることにしました。
明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その3
金繕 合箱
口径*高台径*高さ
呉須赤絵は日本で永楽窯などをはじめとしてかなりの多くの窯で模倣されておりますが、ただ現代作も含めて奥田潁川を除く、そのほとんどが全く出来の悪いと言っていいほど「とるに足らぬ作品」が多いので、呉須赤絵の作品はきちんと厳選することが肝要だと思います。
*無傷の作品は評価が高いのでしょうが、キズ補修のある作品の方が味わいがあり、小生は好きです。

水指に使うには塗蓋を誂えなくてはなりません。そこで輪島塗の修理を依頼してる方へ塗蓋の製作を頼みました。ところが呉須赤絵の器は歪んでいるため、合わせながら作らないとガタツキが出てしまうので、製作が非常に難しいことが解ってきました。

しかも塗蓋の把手の向きを吟味する必要があります。歪んだ器の塗蓋は位置が決まるため、きちんと水指の正面を見極めて、使い勝手から塗蓋の把手の向きを決めなくてはいけません。
案の定、最初に出来上がってきた塗蓋はガタつく上に、正面を間違えていました。再製作を依頼することとなりましたが、修理先はなんとお茶の先生の指導まで受けて再製作してくれたそうです。

依頼から半年後にようやく塗蓋の完成です。100%ガタツキがないわけではありませんが、ピタと収めるにはそれはそれでかなり難しいようです。

陶磁器では共蓋を作ったことがありますが、これもまた意外に難しいものです。蓋と本体がくっついて往生したこともあります。どうやって本体と共蓋を剥がすのかはやったことがある人しか解らないでしょう。
「明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢」の作品は本ブログにて下記の作品が紹介されています。箱がすでにありましたのでこちらは水指には見立てませんでした。図柄は多少の違いはあるものの大皿(鉢)と違って、作品には多様化したデザインは見当たりません。
明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その2
金繕 合箱
口径240*高台径*高さ108

明末呉須赤絵 花鳥紋菓子鉢 その1
合箱
口径240*高台径*高さ118

呉須赤絵の作品は数多くの画家にも描かれています。下記の作品は本ブログに投稿されている青木大乗の作品です。
赤絵皿果実 青木大乗筆 その4
紙本着色額装 10号 共シール クロスタトウ付
全体サイズ:縦570*横720 画サイズ:縦360*横510

さて、こちらは亡くなった家内が作ってあった水指ですが、共蓋がなく、やはり口縁が歪んでいるので既製品ではガタついて使いものになりませんでした。

そこでこちらも今回、輪島工房に製作を依頼しました。

自分で作る水指の場合はとくに陶磁器の蓋は共蓋を作って置いた方がいいでしょう。

盛岡に赴任していたころ、南部窯にて焼成した作品です。絵付けは家内が自分でしたものです。

ビジネスの世界では最適解に絞り込んだなら、ただ実行あるのみ・・・。ビジネスではいろんなことにチャレンジしてみて、一層の愉しみが解ってきたように思いますが、骨董はかなり個人的な偏屈なこだわりの世界です。ビジネスは個人的で偏屈では通用しませんので、ここがビジネスとの根本的な違いです。