男の隠れ家の年末年始・・。
郷里での初詣ついでに祖父が神社に寄贈した社も拝んできました。年始恒例の拝礼・・。
さて「男の隠れ家」にて年末年始に漆器の片付けていたら、何種類かのたばこ盆が出てきました。「莨盆」は今では茶事以外ではすっかり使わなくなったし、茶事ですら出てこないのでは・・。
たばこ盆 各種
今では珍しい桑で作った煙草(莨、もしくは田葉粉)盆です。参対? 6客であったのでしょうか? 今では5客しか遺っていません。全部で30客くらいの揃いの作であった可能性もあります。
当方の実家は母方、父方共に秋田杉を扱う材木店でしたので、このような漆器類の保存箱は自前で杉材で作っていたようです。
次は真塗の莨盆。
製作元か販売元と思われる「築地錦水」なるものは今では詳細は不詳です。
20客の収納箱に対して現存数は15客です。宴会の席で用いられると壊れたり、持ち出される可能性は大きかったのでしょう。
こちらは家内の実家の車庫に保管されていた古い黒柿の煙草盆。バラバラでかなり壊れていたので修理しています。(経緯は本ブログにて投稿済み)
家内の家にはかなりの黒柿の作品があります。いくつかは現在はプランターやハンコ入れなどに使っています。
漆芸作家による作品には下記の作品を本ブログでも以前に紹介しています。素材を生かした何気ない作行きがいいですね。ペン置きなどにちょうど良さそうな作品です。
圓能斎好桑莨盆 象彦(八代西村彦兵衛)作
旧蔵品
八代西村象彦作 十客揃いのうち八客残存 杉箱
作品寸法:縦*横*高さ(未測定)
八代西村彦兵衛:1910年八代西村彦兵衛が象牙屋を継承。継承当初は7世代目の当主として「七世 象彦」と箱書をしていた。皇室関係の御用関係では大正天皇御大典に際し御料車内の蒔絵装飾、大宮御所、二条城、御饗宴場の塗り・蒔絵工事の奉仕を行う。昭和天皇御大典に際し京都御所塗替工事を行う。そのほか皇族からの下賜品の製作、皇族・国賓への献上品の製作など数々の名品を製作。
*なんでも鑑定団には石川さゆりが所蔵している八代西村彦兵衛による蒔絵の作品が出品され、なんと評価金額は600万円でした。
手箱類の箱書きは下記の写真の右の通りです。
本作品の箱書きは下記のとおりです。
さてこれからの莨盆の使い道は・・・。