
陶磁器を蒐集していると古い箱に収められた作品を入手することがあります。古い箱のまま保管するにしても扱いに注意しないと箱ごと破損しかねません。そこでお勧めするのが風呂敷で包んで保管する方法です。ただ箱の中の作品がひと目でわかるような工夫が必要です。当方で実施しているのですが、100円ショップで売っている名札に写真を入れておくとよいでしょう。風呂敷は粋なものでも使い古しでもよいと思います。現代の人は風呂敷を使わなくなったのでしょう、インターネットオークションにて風呂敷は様々な作品が安値で売られています。
こうすることで古い箱を積み重ねるて置くことはできなくなり、ちょっと場所をとることになり、保管は一段ずつ作品が置ける棚ということになります。

当方の蒐集した作品の整理の最終段階として痛んだ掛け軸の修復に少しずつ取り掛かっています。まずは費用のかかる大幅の作品の修復などから手を付けています。その修復を手掛けている作品のひとつが完成したので紹介します。
高士観瀑図 金井烏洲筆 その3
紙本水墨軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2290*横760 画サイズ:縦1320*横630
この作品を紹介した本ブログの記事は2016年10月ですので、3年近く前に最初に紹介した作品です。

入手時には本作品は収納箱も無く、折れ皺がひどくて、鑑賞するにも気になっていた作品です。下記の写真が改装する前の状態です。

ブログの記事で記述したように金井烏洲の晩年の作を「風後の作」と称して特別な評価がされています。
本作品は60歳頃の作品と思われ、この年の春には持病の中風がやや小康を得た金井烏洲はさかんに筆を揮ったらしく、この年「江山雪眺図」など稀有の名作を数多く残し、「風后一種の宏逸酒脱の気格を加えた作品」と後日に評される作品を描いています。このような経緯から、この頃の作品は「風後の作」と称され、特別な評価がされているようです。

金井烏洲については詳しくは本ブログの上記の本作品の紹介記事を参考にしていただきたいと思いますが、その記事にも紹介したように「なんでも鑑定団」にも出品された金井烏洲の作品があります。
その作品への安河内眞美氏の寸評は下記のとおりです。
「金井烏洲は江戸時代末期に江戸に出て谷文晁について勉強した。墨を使って大画面をこれだけうまくまとめあげ、重さを感じさせない。力があった絵師なのだろうと感じる。右下に遊印が押してあるが、杜甫の詩で「名垂萬古知何用」とある。色々な想いがこもった印であろう。いずれにしてもこれだけの大作はなかなかない。」
「なんでも鑑定団」に出品さられた作品は本作品とほぼ同程度の大きさの作品であろうと推察されます。

「費用をかけて改装する価値がありや否や?」が改装の大きなポイントですが、むろん出来、評価がその判断要素として重要ですが、何と言っても蒐集している本人が作品を気に入っているかどうかでしょうね。

写真では伝わりにくいでしょうが、この作品は出来が素晴らしく、改装して改めてよかったと実感しています。
こうすることで古い箱を積み重ねるて置くことはできなくなり、ちょっと場所をとることになり、保管は一段ずつ作品が置ける棚ということになります。

当方の蒐集した作品の整理の最終段階として痛んだ掛け軸の修復に少しずつ取り掛かっています。まずは費用のかかる大幅の作品の修復などから手を付けています。その修復を手掛けている作品のひとつが完成したので紹介します。
高士観瀑図 金井烏洲筆 その3
紙本水墨軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2290*横760 画サイズ:縦1320*横630

この作品を紹介した本ブログの記事は2016年10月ですので、3年近く前に最初に紹介した作品です。

入手時には本作品は収納箱も無く、折れ皺がひどくて、鑑賞するにも気になっていた作品です。下記の写真が改装する前の状態です。

ブログの記事で記述したように金井烏洲の晩年の作を「風後の作」と称して特別な評価がされています。
本作品は60歳頃の作品と思われ、この年の春には持病の中風がやや小康を得た金井烏洲はさかんに筆を揮ったらしく、この年「江山雪眺図」など稀有の名作を数多く残し、「風后一種の宏逸酒脱の気格を加えた作品」と後日に評される作品を描いています。このような経緯から、この頃の作品は「風後の作」と称され、特別な評価がされているようです。

金井烏洲については詳しくは本ブログの上記の本作品の紹介記事を参考にしていただきたいと思いますが、その記事にも紹介したように「なんでも鑑定団」にも出品された金井烏洲の作品があります。
その作品への安河内眞美氏の寸評は下記のとおりです。
「金井烏洲は江戸時代末期に江戸に出て谷文晁について勉強した。墨を使って大画面をこれだけうまくまとめあげ、重さを感じさせない。力があった絵師なのだろうと感じる。右下に遊印が押してあるが、杜甫の詩で「名垂萬古知何用」とある。色々な想いがこもった印であろう。いずれにしてもこれだけの大作はなかなかない。」
「なんでも鑑定団」に出品さられた作品は本作品とほぼ同程度の大きさの作品であろうと推察されます。

「費用をかけて改装する価値がありや否や?」が改装の大きなポイントですが、むろん出来、評価がその判断要素として重要ですが、何と言っても蒐集している本人が作品を気に入っているかどうかでしょうね。

写真では伝わりにくいでしょうが、この作品は出来が素晴らしく、改装して改めてよかったと実感しています。