
古くから男の隠れ家にある由来も何もわからない洋画がいくつかありますが、その中のひとつが本日紹介する作品です。タトウもなく、裏面にも何も記されていない作品ですが、なんとなく好きで男の隠れ家の廊下に飾っておいてあった作品です。帰省し廊下を通るたびに「いい絵だが、だれが描いた作品だろうか?」と気になっていました。
その作品の作者が判明したので本日ブログに投稿することとなりました。
(布のある)静物
シャルル・カモワン(Charles Camoin)画
6号油彩 右下サイン
額装全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦*横

*題名はこちらで名付けた仮の題です。「布のある静物」という作品はシャルル・カモワンが描いたまったく別の作品があります。
今年の夏の帰省で氏素性の解らない作品を整理した際に、この気になっていた作品を家内に「この作品のサインを調べておいて。」と任せていたら、「シャルル・カモワン(Charles Camoin)」と読めるらしく、インターネットで家内が調べてくれました。

シャルル カモワンを知っている方はかなりの洋画通??
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シャルル カモワン(Charles Camoin):1879 - 1965.5.29 フランスの画家。マルセーユ生まれ。
パリのエコール・デ・ボーザールでギュスターヴ・モローに師事、1905年マティス、マンギャンらとサロン・ドートンヌの「フォーヴの部屋」に参加、’10年まではアンデパンダン展、’26年以降はサロン・ナショナルで活躍。豊麗な色彩のフォーヴィスムの画家で、プティ・パレ美術館(パリ)の「扇の女」は代表作品として著名。パリで没。

追記
マルセイユに生まれる。6歳の時画商の父親が亡くなり、母に育てられる。16歳で商業高校に入学。同時にマルセイユの美術学校へも通い、デッサンで一等賞のメダルをとる。
19歳でパリに出、国立美術学校に入学、ギュスターヴ・モローのアトリエで学ぶ。ここでマティスやマルケ等、後のフォーヴの画家たちと出会い、親交を深める。1900年、アルルで兵役につき、ゴッホが取り上げたと同じモティーフを描くようになる。その後間もなく、セザンヌの住むエクスに転任したカモワンは、度々、この老画家を訪問、その時に受けた忠告を生涯に亘って大切にした。
生気あふれたファクチュール、厚く豊かな塗りは、若き日のカモワンが、プロヴァンスの伝統から生まれていることを示している。 1905年、サロン・ドートンヌに出品、“フォーヴ”の一員とみなされるようになる。その後10年位の間、カモワンはフォーヴの仲間と共に、ロンドン、フランクフルト、イタリア、コルシカ等に旅し、特にマルケとは南仏を、マティスとはモロッコを共に旅している。この間に、カモワンの色彩と光の表現は、ますます強くなり鮮やかさを増して行く。
1912年、パリのカーンワイラー画廊で個展、ニューヨークで開かれたアーモリー・ショーにも出品する。 1918年、マティスと共にルノワールを訪問、このルノワールとの出会いは、カモワンのスタイルに大きな変化をもたらすことになった。彼は、それまでの、セザンヌ的な構築的スタイルから、開放的な輝く色彩を画面に躍らせる方向へと向かったのである。
それ以後の彼の作品は、現実の世界の印象派的なスケッチとアトリエでの構築的な習作との二種に分けられる。この感覚性と構築性との間のバランスが、時には大きな苦しみを画家に強いたことは、彼の手帖や読書ノートからうかがうことができる。
サロ・トロペのアトリエでは、窓から見える港やその地方の風景を描き、パリのモンマルトルのアトリエでは、静物画、ヌード、肖像画などを描いた。 1963年、マルセイユで「ギュスターヴ・モローとその弟子たち」と題する展覧会が開催されたが、カモワンは最後の生き証人であった。パリに死す。86歳
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当方では1960年頃の作品ではないかと推定しています。

「シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見」という記事があり、最近評価が高い画家になっているようです。我が家の先人の眼力の確かさには驚くばかりです。同時期にポールズアイズピリの作品も購入しており、こちらは小生が大切に保管しています。
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シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見
2016年の一番の驚きはやはりマルセイユ出身の画家、シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見でしょう。
バール美術館やグラネ美術館で展示され、非常に高い評価を得ました。極上の爽快感とシンプルさ、動きが彼のキャンバスを彩り、古き良き時代のコート・ダジュールにいる喜びを感じさせます。マチスの友人、セザンヌもまた、女性と自然風景に魅了され、その愛をひたすらに絵画へ捧げた一人です。こうした絵の人気の上昇はとどまるところを知りません。
*2016年5月22日にはエリック・ピロン氏によりシャルル・カモワン作「サントロペの春の葡萄畑」(1943年作)が380 00ユーロ(約480万円)で落札されたばかりです。

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この作品を購入した当時はそれほど評価されていなかった画家だったのでしょう。購入した先祖も目利きであり、放って置いた作品を再評価した小生も偉い!

好きな作品ですので、大切に保管しておきたい作品のひとつになり、早速タトウと黄袋を手配しました。
掛け軸、日本画、漆器、刀剣、陶磁器、そして洋画とこれらの知識を広げないと骨董の愉しみは解りませんね。しかも焼き物のこの焼き物だけ詳しいとか、絵画の浮世絵だけ詳しいというのでは・・・。よく骨董の趣味はある分野に絞るのがいいとこれ見よがしに言う方がいますが、当方は「広げよ、広げよ、趣味の世界!」・・・。
その作品の作者が判明したので本日ブログに投稿することとなりました。
(布のある)静物
シャルル・カモワン(Charles Camoin)画
6号油彩 右下サイン
額装全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦*横

*題名はこちらで名付けた仮の題です。「布のある静物」という作品はシャルル・カモワンが描いたまったく別の作品があります。
今年の夏の帰省で氏素性の解らない作品を整理した際に、この気になっていた作品を家内に「この作品のサインを調べておいて。」と任せていたら、「シャルル・カモワン(Charles Camoin)」と読めるらしく、インターネットで家内が調べてくれました。

シャルル カモワンを知っている方はかなりの洋画通??
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シャルル カモワン(Charles Camoin):1879 - 1965.5.29 フランスの画家。マルセーユ生まれ。
パリのエコール・デ・ボーザールでギュスターヴ・モローに師事、1905年マティス、マンギャンらとサロン・ドートンヌの「フォーヴの部屋」に参加、’10年まではアンデパンダン展、’26年以降はサロン・ナショナルで活躍。豊麗な色彩のフォーヴィスムの画家で、プティ・パレ美術館(パリ)の「扇の女」は代表作品として著名。パリで没。

追記
マルセイユに生まれる。6歳の時画商の父親が亡くなり、母に育てられる。16歳で商業高校に入学。同時にマルセイユの美術学校へも通い、デッサンで一等賞のメダルをとる。
19歳でパリに出、国立美術学校に入学、ギュスターヴ・モローのアトリエで学ぶ。ここでマティスやマルケ等、後のフォーヴの画家たちと出会い、親交を深める。1900年、アルルで兵役につき、ゴッホが取り上げたと同じモティーフを描くようになる。その後間もなく、セザンヌの住むエクスに転任したカモワンは、度々、この老画家を訪問、その時に受けた忠告を生涯に亘って大切にした。
生気あふれたファクチュール、厚く豊かな塗りは、若き日のカモワンが、プロヴァンスの伝統から生まれていることを示している。 1905年、サロン・ドートンヌに出品、“フォーヴ”の一員とみなされるようになる。その後10年位の間、カモワンはフォーヴの仲間と共に、ロンドン、フランクフルト、イタリア、コルシカ等に旅し、特にマルケとは南仏を、マティスとはモロッコを共に旅している。この間に、カモワンの色彩と光の表現は、ますます強くなり鮮やかさを増して行く。
1912年、パリのカーンワイラー画廊で個展、ニューヨークで開かれたアーモリー・ショーにも出品する。 1918年、マティスと共にルノワールを訪問、このルノワールとの出会いは、カモワンのスタイルに大きな変化をもたらすことになった。彼は、それまでの、セザンヌ的な構築的スタイルから、開放的な輝く色彩を画面に躍らせる方向へと向かったのである。
それ以後の彼の作品は、現実の世界の印象派的なスケッチとアトリエでの構築的な習作との二種に分けられる。この感覚性と構築性との間のバランスが、時には大きな苦しみを画家に強いたことは、彼の手帖や読書ノートからうかがうことができる。
サロ・トロペのアトリエでは、窓から見える港やその地方の風景を描き、パリのモンマルトルのアトリエでは、静物画、ヌード、肖像画などを描いた。 1963年、マルセイユで「ギュスターヴ・モローとその弟子たち」と題する展覧会が開催されたが、カモワンは最後の生き証人であった。パリに死す。86歳
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当方では1960年頃の作品ではないかと推定しています。

「シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見」という記事があり、最近評価が高い画家になっているようです。我が家の先人の眼力の確かさには驚くばかりです。同時期にポールズアイズピリの作品も購入しており、こちらは小生が大切に保管しています。
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シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見
2016年の一番の驚きはやはりマルセイユ出身の画家、シャルル・カモワン(1879-1965)の再発見でしょう。
バール美術館やグラネ美術館で展示され、非常に高い評価を得ました。極上の爽快感とシンプルさ、動きが彼のキャンバスを彩り、古き良き時代のコート・ダジュールにいる喜びを感じさせます。マチスの友人、セザンヌもまた、女性と自然風景に魅了され、その愛をひたすらに絵画へ捧げた一人です。こうした絵の人気の上昇はとどまるところを知りません。
*2016年5月22日にはエリック・ピロン氏によりシャルル・カモワン作「サントロペの春の葡萄畑」(1943年作)が380 00ユーロ(約480万円)で落札されたばかりです。

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この作品を購入した当時はそれほど評価されていなかった画家だったのでしょう。購入した先祖も目利きであり、放って置いた作品を再評価した小生も偉い!


好きな作品ですので、大切に保管しておきたい作品のひとつになり、早速タトウと黄袋を手配しました。
掛け軸、日本画、漆器、刀剣、陶磁器、そして洋画とこれらの知識を広げないと骨董の愉しみは解りませんね。しかも焼き物のこの焼き物だけ詳しいとか、絵画の浮世絵だけ詳しいというのでは・・・。よく骨董の趣味はある分野に絞るのがいいとこれ見よがしに言う方がいますが、当方は「広げよ、広げよ、趣味の世界!」・・・。