
最近入手した福田豊四郎の6作品から、本日はふたつの作品を投稿します。同時に入手した作品はスケッチのような作品ばかりですが、額装を新たにしたりして展示室に飾って楽しんでいます。

最晩年の昭和40年頃の作と昭和31年頃の作と思わる作品であり、まずひと作品目は最晩年の昭和40年頃の作と思われる作品の紹介です。
萌春(こごみ) 福田豊四郎筆
紙本着色額装 タトウ+誂黄袋 南天画廊展示作品
P4号 額サイズ:横510*縦420 画サイズ:横320*縦230

1970年(昭和45年)9月に肝硬変で福田豊四郎が亡くなりましたが、その9月に「南天子画廊」にて福田豊四郎展が開催されており、「わらび」という作品が出品されています。このような記録は下記の画集を参考にしています。

この作品と同時にネットオークションにスケッチが出品されている「葱ぼうず」と同題の作品もまた出品されています。
ちなみに本作品は「こごみ」という山菜を描いた作品のようです。「わらび」、「ぜんまい」そして「こごみ」・・、春の山菜は判別が難しい???

この作品は「こごみ」を描いた作品と思われますが、コゴミ(屈/こごみ)は正式な名称をクサソテツと言い、シダ植物の多年草です。美しい緑の葉で、冬には地上の葉は枯れますが地下の株は越冬し、春から初夏に渦巻状の新芽が出てきます。食用に採るのはその新芽の部分で、地方によっては「こごめ」と呼んだりもします。「わらび」、「ぜんまい」と共に春の山菜でこれらは意外に見分けにくいものです。

背景の鮮やかな青など晩年の福田豊四郎の作品の特色が良く出ている作品で、小品ながら佳作と言えましょう。

下記の作品中、共シールの落款から昭和40年頃の最晩年の作と推定されます。

ちょっと額装が貧相なので額を変えてみました。

その際に既存額裏にある共シールは残しています。額や掛け軸を改装してもこのような書き付けは必ず残しましょう。この程度のことなら世界堂でもやってくれます。

この作品は購入後に気がついたのですが、加島美術「美祭22」(2017年10月発刊)に掲載で、12万円で販売価格が設定されていました。

どういうルートで小生の入手経緯になったのかは知る由もありませんが、判明したことも加島美術から送られた発刊本で見つけました。骨董は縁ですね。

もうひとつの作品もまた最近、インターネットオークションに出品されていた複数のスケッチの作品のひとつです。
安慶 福田豊四郎筆
紙本水彩額装 タトウ入
P5号 額サイズ:縦550*横430 画サイズ:縦360*横240

ネットオークションの出品のスケッチの作品から面白そうな作品を選んで入手しています。

ちなみに1988年(昭和63年)に福田豊四郎の奥様の福田文氏から秋田県立博物館に「作品24、挿絵原画1,215、スケッチブック71、スケッチ1,184」が寄贈されています。

市場に遺っているスケッチの作品は画廊で展示されたり、売られていた作品のほかに個人的に譲られた作品であり、数が限られているでしょう。

作品に「安慶 廿三□」と記されており、描いたと思われる中国の安慶市は、安徽省南西部、長江沿岸に位置します。北西部に安徽省・湖北省・河南省の境をなす大別山の山岳地帯があり、北は六安市、北東は合肥市、西は湖北省鄂州市、長江の対岸は、東は銅陵市、南東は池州市、南は江西省九江市と向かい合っており、長江沿岸は非常に多くの湖がある。(最近投稿されている「ウランバートルにて」と同時に入手した作品です。)

福田豊四郎が昭和31年4月から約3カ月間アジア連帯文化使節の一員として東西諸国を巡遊した際に見た風景を描いた作品と推察されます。(昭和31年のアジア連帯文化施設の一員として東西諸国を巡歴した頃の作品)

当方において100点余りとなった福田豊四郎の蒐集作品、小作品が多いのですが、いつかまとめてみたいものです。
当方の蒐集作品はいずれも大きな作品ではありませんが、小作品として愉しめるものと思って蒐集した作品です。上記の画集が発刊された東京ステーションギャラリーでの生誕100年記念の展覧会のように代表的な大きな作品ばかりの展示の展覧会ですと、当方としては観たことのある作品ばかりですのでちょっと辟易してきてつまらない気がします・・・・

一般に日本の美術館の展示はどの画家の展示会も代表的な作品を展示したがりますが、見るのは初めてでも画集で見慣れているので、今少し新たな作品の展示に積極的でもいいように思います。とくに福田豊四郎の作品展は見慣れた作品ばかりが多く、辟易とした感があります。それと無理だろうとは思うのですが、展示は掛け軸(絵)だけでなく手前に陶磁器を飾ったりして、取り合わせの妙というもので展示してほしいと思います。

最晩年の昭和40年頃の作と昭和31年頃の作と思わる作品であり、まずひと作品目は最晩年の昭和40年頃の作と思われる作品の紹介です。
萌春(こごみ) 福田豊四郎筆
紙本着色額装 タトウ+誂黄袋 南天画廊展示作品
P4号 額サイズ:横510*縦420 画サイズ:横320*縦230

1970年(昭和45年)9月に肝硬変で福田豊四郎が亡くなりましたが、その9月に「南天子画廊」にて福田豊四郎展が開催されており、「わらび」という作品が出品されています。このような記録は下記の画集を参考にしています。

この作品と同時にネットオークションにスケッチが出品されている「葱ぼうず」と同題の作品もまた出品されています。
ちなみに本作品は「こごみ」という山菜を描いた作品のようです。「わらび」、「ぜんまい」そして「こごみ」・・、春の山菜は判別が難しい???

この作品は「こごみ」を描いた作品と思われますが、コゴミ(屈/こごみ)は正式な名称をクサソテツと言い、シダ植物の多年草です。美しい緑の葉で、冬には地上の葉は枯れますが地下の株は越冬し、春から初夏に渦巻状の新芽が出てきます。食用に採るのはその新芽の部分で、地方によっては「こごめ」と呼んだりもします。「わらび」、「ぜんまい」と共に春の山菜でこれらは意外に見分けにくいものです。

背景の鮮やかな青など晩年の福田豊四郎の作品の特色が良く出ている作品で、小品ながら佳作と言えましょう。

下記の作品中、共シールの落款から昭和40年頃の最晩年の作と推定されます。



ちょっと額装が貧相なので額を変えてみました。

その際に既存額裏にある共シールは残しています。額や掛け軸を改装してもこのような書き付けは必ず残しましょう。この程度のことなら世界堂でもやってくれます。

この作品は購入後に気がついたのですが、加島美術「美祭22」(2017年10月発刊)に掲載で、12万円で販売価格が設定されていました。

どういうルートで小生の入手経緯になったのかは知る由もありませんが、判明したことも加島美術から送られた発刊本で見つけました。骨董は縁ですね。

もうひとつの作品もまた最近、インターネットオークションに出品されていた複数のスケッチの作品のひとつです。
安慶 福田豊四郎筆
紙本水彩額装 タトウ入
P5号 額サイズ:縦550*横430 画サイズ:縦360*横240

ネットオークションの出品のスケッチの作品から面白そうな作品を選んで入手しています。

ちなみに1988年(昭和63年)に福田豊四郎の奥様の福田文氏から秋田県立博物館に「作品24、挿絵原画1,215、スケッチブック71、スケッチ1,184」が寄贈されています。

市場に遺っているスケッチの作品は画廊で展示されたり、売られていた作品のほかに個人的に譲られた作品であり、数が限られているでしょう。

作品に「安慶 廿三□」と記されており、描いたと思われる中国の安慶市は、安徽省南西部、長江沿岸に位置します。北西部に安徽省・湖北省・河南省の境をなす大別山の山岳地帯があり、北は六安市、北東は合肥市、西は湖北省鄂州市、長江の対岸は、東は銅陵市、南東は池州市、南は江西省九江市と向かい合っており、長江沿岸は非常に多くの湖がある。(最近投稿されている「ウランバートルにて」と同時に入手した作品です。)

福田豊四郎が昭和31年4月から約3カ月間アジア連帯文化使節の一員として東西諸国を巡遊した際に見た風景を描いた作品と推察されます。(昭和31年のアジア連帯文化施設の一員として東西諸国を巡歴した頃の作品)

当方において100点余りとなった福田豊四郎の蒐集作品、小作品が多いのですが、いつかまとめてみたいものです。
当方の蒐集作品はいずれも大きな作品ではありませんが、小作品として愉しめるものと思って蒐集した作品です。上記の画集が発刊された東京ステーションギャラリーでの生誕100年記念の展覧会のように代表的な大きな作品ばかりの展示の展覧会ですと、当方としては観たことのある作品ばかりですのでちょっと辟易してきてつまらない気がします・・・・


一般に日本の美術館の展示はどの画家の展示会も代表的な作品を展示したがりますが、見るのは初めてでも画集で見慣れているので、今少し新たな作品の展示に積極的でもいいように思います。とくに福田豊四郎の作品展は見慣れた作品ばかりが多く、辟易とした感があります。それと無理だろうとは思うのですが、展示は掛け軸(絵)だけでなく手前に陶磁器を飾ったりして、取り合わせの妙というもので展示してほしいと思います。