日曜日の晩にキルヒハイムボーランデンのコンサートに出かけた。お目当てはオクサーナ・リニヴ指揮ウクライナユース楽団の演奏だ。そのパウルス教会はモーツァルトが演奏したオルガンで有名である。マンハイムからパリへの寄り道でそこでオルガンを弾ている。だからそのオルガンを聴きに行ったのが30年程前だと思う。それ以降は40km程の距離にしても出かけていなかった。さしたる用事がなかったからだ。もう一つには道がもう一つ連絡がよくなかった印象があった。一時間では着けなかった。
今回走ってみるとワイン街道の北端グリューンシュタットまでもバイパスが半分以上できていて、開通すれば信号無しでパリ郊外まで走れる ― 全自動運転ならシャムパンを傾けながら車窓を愉しめる。ザルツブルクなどと同じ感覚で出かけられる。今回は未だ目的地までは何回か信号待ちをしたので50分ほど掛かったのだが、ヴァケーションシーズンで近郊の行楽客が少ないのか渋滞はなかった。
但し私のオールドタイマー車をゆっくり走らせて愉しめるようなドライヴではなかった。先ずはグリューンシュタットの街中で道に迷ったり、そこを過ぎてからはワイン産地ではないのでさしたり明媚な風光もない。それは致し方がない。
目的地の街の面影は変わっていたが、無料ガレージも直ぐに分かり問題なく停めれた。教会の下にはウクライナユース管弦楽団のバスが駐車してあった。お陰でそこは駐車不可になっていた。
開演75分程前に教会に着いた。既に何人かの人は集まっていた。自由席だからだろう。そしてサウンドチェックが始まっていた。ここの主催者が委嘱した作品でコロナ中に初演は済んでいた。その関係もあって今回ツアーはバイロイトで始まり、その次にこちらにやって来て、翌日月曜日にはルツェルンの中ホールで演奏会を行う。
練習風景を30分以上観ていたのでとても参考になったが、更に興味深かったのは、眼つきの悪いSPを見つけてその警護対象を探した。挨拶の声が聴き取れなかったがウクライナのフランクフルトかどこかの総領事だと思われる。三人がイヤフォーンをしてソフト警護をしていたが、直ぐに拳銃に手が届くように上着の中に手を入れるのが不気味だった。
一人は運転手兼なのだろうが、一介の領事としてはあまりにも完全警護で、余程狙われると考えているのだろうか。成程ベルリンの全権大使ぐらいに嫌ドイツ連邦政府を打ち出している無礼者ならばドイツの国粋主義者にやられるかもしれないが、こうした少なくとも発言を見るとそれ程の特異な外交官ではなかった。飽く迄も援助をお願いベースにしていたと聴き取った。
しかし何よりも効果は、先ずは指揮者のオクサーナ・リニヴに圧し掛かっていたと思う。どうも国防省の許可を取っていたかのように思えて男子楽員も頑張っていたが、プログラムに対する圧力や飽く迄も体制よりの態度は求められていただろう。そこに圧力をかけるかのように3人ものSPが付けば殆ど強制的な圧力を感じないわけがない。サウンドオブミュージックのトラップ男爵がナチの旗を引き摺り破る気持ちが分かる。
参照:
アホをギャラリーする 2019-08-17 | 文化一般
オープンエアーの季節 2022-07-10 | 暦
今回走ってみるとワイン街道の北端グリューンシュタットまでもバイパスが半分以上できていて、開通すれば信号無しでパリ郊外まで走れる ― 全自動運転ならシャムパンを傾けながら車窓を愉しめる。ザルツブルクなどと同じ感覚で出かけられる。今回は未だ目的地までは何回か信号待ちをしたので50分ほど掛かったのだが、ヴァケーションシーズンで近郊の行楽客が少ないのか渋滞はなかった。
但し私のオールドタイマー車をゆっくり走らせて愉しめるようなドライヴではなかった。先ずはグリューンシュタットの街中で道に迷ったり、そこを過ぎてからはワイン産地ではないのでさしたり明媚な風光もない。それは致し方がない。
目的地の街の面影は変わっていたが、無料ガレージも直ぐに分かり問題なく停めれた。教会の下にはウクライナユース管弦楽団のバスが駐車してあった。お陰でそこは駐車不可になっていた。
開演75分程前に教会に着いた。既に何人かの人は集まっていた。自由席だからだろう。そしてサウンドチェックが始まっていた。ここの主催者が委嘱した作品でコロナ中に初演は済んでいた。その関係もあって今回ツアーはバイロイトで始まり、その次にこちらにやって来て、翌日月曜日にはルツェルンの中ホールで演奏会を行う。
練習風景を30分以上観ていたのでとても参考になったが、更に興味深かったのは、眼つきの悪いSPを見つけてその警護対象を探した。挨拶の声が聴き取れなかったがウクライナのフランクフルトかどこかの総領事だと思われる。三人がイヤフォーンをしてソフト警護をしていたが、直ぐに拳銃に手が届くように上着の中に手を入れるのが不気味だった。
一人は運転手兼なのだろうが、一介の領事としてはあまりにも完全警護で、余程狙われると考えているのだろうか。成程ベルリンの全権大使ぐらいに嫌ドイツ連邦政府を打ち出している無礼者ならばドイツの国粋主義者にやられるかもしれないが、こうした少なくとも発言を見るとそれ程の特異な外交官ではなかった。飽く迄も援助をお願いベースにしていたと聴き取った。
しかし何よりも効果は、先ずは指揮者のオクサーナ・リニヴに圧し掛かっていたと思う。どうも国防省の許可を取っていたかのように思えて男子楽員も頑張っていたが、プログラムに対する圧力や飽く迄も体制よりの態度は求められていただろう。そこに圧力をかけるかのように3人ものSPが付けば殆ど強制的な圧力を感じないわけがない。サウンドオブミュージックのトラップ男爵がナチの旗を引き摺り破る気持ちが分かる。
参照:
アホをギャラリーする 2019-08-17 | 文化一般
オープンエアーの季節 2022-07-10 | 暦