オクサーナ・リニヴ指揮のウクライナユース管弦楽団を聴いた。創立者の指揮であり、その活動はヴィデオを通して初期から知っているので興味があった。そのリニヴがお手本にしたドイツのブンデスユーゲント管弦楽団の名演は復活祭月曜日に聴いた。ベートーヴェンの運命交響曲だった。
個人的な関心は、リニヴがどのようにその楽団を育成しているのか、または要するにリニヴの指揮にも関心があった。なぜならばペトレンコは下拵えした楽団を公演前に少しだけ練習をつけただけだが、可也の効果を上げていたからだ。勿論その背景には、ダイシンやらその他のベルリナーフォルハ―モニカーが手取り足取りとやっていた様子が伺われた。
モーツァルトの音楽祭を主催しているリニヴ指揮モーツァルトにも興味があった。今後レムブルクでのその音楽祭の将来も占いたかった。そして最終的には、シュットガルトで問題を感じた点を確認したかった。
折角普段は生演奏を聴くことのない名曲であるから、モーツァルトのプラハ交響曲を少しお勉強した。今後一生の間で生で聴ける可能性があるかどうかわからない名曲だからである。故ハイティンクが2017年にヨーロッパ室内管弦楽団を振った映像が見事だった。その指揮ぶりや楽員の面々を見ると成程この指揮者が当時指揮セミナーを行っていたのが分かる。とてもいい指揮をしている。次いでに同曲を当時カルト的な人気を誇ったザルツブルクの祝祭劇場で貰ったサンドラ・ヴェーク指揮のカメラータザルツブルクの演奏CDでも比較した。その教えは良く伝わるのだが、効果は一面的だった。詳しくは改めて言及する。
MOZART "Symphony No.38 in D major K504" (Prague) BERNARD HAITINK (2017)
さてリニヴの指揮であるが、その練習からしてやはり当方の批判点を本人も認識していると感じた。その一点を挙げれば総奏でどれぐらいコントロール出来ているかに尽きるかもしれない。
その為にもテムパニーやコントラバスのアインザッツにも配慮していた様である。しかし全体としては、教会のようなところで演奏するのに慣れている感じで、真っ当に演奏できていた。いい場所で聴くとそれなりの音響は得られた。それ以外にも指示が結構通っていて、更に本番となると集中力もあるので、中々いい仕事ぶりだとは思った。
モーツァルトの演奏方法としても勿論ハイティンク指揮のような至芸には遠いのだが、古楽奏法を取り入れながら全体のバランスもとれていた。問題はやはりアインザッツへのアウフタクトの持って行き方ではないかとも思うのだが、それを勿論ペトレンコのようにもやれなく、更にドイツ風のそれも儘ならないのが最大の問題点だろう。成程傷とされているマイスターの「黄昏」の最後の間が空いたゲネラルパウゼもアウフタクトの置き方にも関係すると思う。
ヴァイオリンとのシムフォニエッタはリニヴの旦那のムルザとの共演だった。成程アマティーを借りているのは練習の音でも分かったが、十分に鳴らし切れているかどうか。独奏もこうした機会にソロをやるのはいいのだろうが、やはり室内楽などでやっていかないと厳しいかもしれない。オクサーナが強拍で、旦那のアンドリは弱拍で間違いない。
昨年の演奏ぶり ー Oksana Lyniv & the Youth Symphony Orchestra of Ukraine play WA Mozart, FXW Mozart and Hubarenko
参照:
SP三人の圧力に抗する 2022-08-08 | アウトドーア・環境
大喝采のそのゆくへ 2022-06-06 | 女
個人的な関心は、リニヴがどのようにその楽団を育成しているのか、または要するにリニヴの指揮にも関心があった。なぜならばペトレンコは下拵えした楽団を公演前に少しだけ練習をつけただけだが、可也の効果を上げていたからだ。勿論その背景には、ダイシンやらその他のベルリナーフォルハ―モニカーが手取り足取りとやっていた様子が伺われた。
モーツァルトの音楽祭を主催しているリニヴ指揮モーツァルトにも興味があった。今後レムブルクでのその音楽祭の将来も占いたかった。そして最終的には、シュットガルトで問題を感じた点を確認したかった。
折角普段は生演奏を聴くことのない名曲であるから、モーツァルトのプラハ交響曲を少しお勉強した。今後一生の間で生で聴ける可能性があるかどうかわからない名曲だからである。故ハイティンクが2017年にヨーロッパ室内管弦楽団を振った映像が見事だった。その指揮ぶりや楽員の面々を見ると成程この指揮者が当時指揮セミナーを行っていたのが分かる。とてもいい指揮をしている。次いでに同曲を当時カルト的な人気を誇ったザルツブルクの祝祭劇場で貰ったサンドラ・ヴェーク指揮のカメラータザルツブルクの演奏CDでも比較した。その教えは良く伝わるのだが、効果は一面的だった。詳しくは改めて言及する。
MOZART "Symphony No.38 in D major K504" (Prague) BERNARD HAITINK (2017)
さてリニヴの指揮であるが、その練習からしてやはり当方の批判点を本人も認識していると感じた。その一点を挙げれば総奏でどれぐらいコントロール出来ているかに尽きるかもしれない。
その為にもテムパニーやコントラバスのアインザッツにも配慮していた様である。しかし全体としては、教会のようなところで演奏するのに慣れている感じで、真っ当に演奏できていた。いい場所で聴くとそれなりの音響は得られた。それ以外にも指示が結構通っていて、更に本番となると集中力もあるので、中々いい仕事ぶりだとは思った。
モーツァルトの演奏方法としても勿論ハイティンク指揮のような至芸には遠いのだが、古楽奏法を取り入れながら全体のバランスもとれていた。問題はやはりアインザッツへのアウフタクトの持って行き方ではないかとも思うのだが、それを勿論ペトレンコのようにもやれなく、更にドイツ風のそれも儘ならないのが最大の問題点だろう。成程傷とされているマイスターの「黄昏」の最後の間が空いたゲネラルパウゼもアウフタクトの置き方にも関係すると思う。
ヴァイオリンとのシムフォニエッタはリニヴの旦那のムルザとの共演だった。成程アマティーを借りているのは練習の音でも分かったが、十分に鳴らし切れているかどうか。独奏もこうした機会にソロをやるのはいいのだろうが、やはり室内楽などでやっていかないと厳しいかもしれない。オクサーナが強拍で、旦那のアンドリは弱拍で間違いない。
昨年の演奏ぶり ー Oksana Lyniv & the Youth Symphony Orchestra of Ukraine play WA Mozart, FXW Mozart and Hubarenko
参照:
SP三人の圧力に抗する 2022-08-08 | アウトドーア・環境
大喝采のそのゆくへ 2022-06-06 | 女