幻の時刻表*曽田英夫著
日本→莫斯科→羅馬→柏林→倫敦→巴里
と昔の時刻表で書かれていた
にほん→モスクワ→ローマ→ベルリン→ロンドン→パリ
の漢字書きで戦前はこんな書き方だった
戦前の時刻表にはパリ行き、ベルリン行き、モスクワ行きがあった
日本は朝鮮を併合していたし
満州国にはかいらい政権をつくっていたので
日本の鉄路はロシアを経由して欧州につながっていた
壮大な鉄道の時刻表だった
この時刻表には釜山、平城、奉天、大連、新京、北京が書かれている
ほかのページにはイルクーツク、モスクワそれに欧州各地が書かれていた
朝鮮の日本の鉄路が欧州までつながっていたのだ
100年前東京からベルリンまでが
12泊13日だったそうです
戦前の女流作家の林芙美子さんが
鉄道マニアでシベリヤ鉄道に乗ってパリまで行ったそうです
22歳~23歳だったから大冒険だっただろう
3等車の旅はこの長旅で140万円(当時のお金を換算して)
船旅はもっと安いかもしれないが40日もかかった
林芙美子さんは元祖「乗り鉄」だった
満州国では当時世界一の特急列車が走っていた
満州鉄道会社の「あじあ号」です
満鉄が造ったパシナ型の大型蒸気機関車だ
蒸気機関車で130kmものスピードが出たそうです
満鉄はただの鉄道会社の収まらず
満州国を動かしている政治権力だったようだ
甘粕正彦や川島芳子(スパイ)、李香蘭(山口淑子)らが暗躍した満州国だった
山口淑子さんは長いこと自民党に議員さんだった
満州鉄道は日本の関東軍の先兵だったんでしょう
戦前の鉄道は
日本と朝鮮を鉄道連絡船が行き来して
釜山からはパリまで鉄路がつながっていて
壮大なロマンがあった
明治35年の時刻表の表紙です
スポンサー名が興味深い
昭和19年になるとシンプルになりました
ちょうど戦時中になるのでしょう
この本を読んでいると
古い古い時代にシベリア鉄道に乗車してモスクワに言った気分になります
途中のイルクーツクが人口150万人になり
大都市だったと書いてあって
日本のどこよりも
中国のどこよりも
近代的な大都市だったらしい
20代の林芙美子女史は相当な冒険家だった
単身でパリまで列車で乗り継ぎで行ったんだから
これはセイロン島の鉄道地図
紅茶畑を走る高原鉄道が観光客に人気だそう
欧米人が多いらしく
アジア人は中国人だらけだそうです
行ってみたいですね
昭和23年の時刻表が出てきた(母の遺品です)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5e4d4339a3e80dc98f81202046478511
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます