架橋ビジネス、山下昌美著
架橋の発想と行動力を分析しています。
小説じゃないし実用書でもない、「中国ビジネス発想」分析本とでも言うものか?
コロナウイルス外出自粛規制のため、古本屋さんのブックオフで購入してきた最後の1冊です。40ページ読んでつまらないと判断した本は捨てました。つまらない時間を過ごすのは、文字通り時間の無駄です。
①中国人の国民性と生活信条
②華僑商人の考え方、生き様
③華僑商法の発想
④華僑商法の兵法「孫子」に探る戦略と理念
⑤孤独なリーダーのための「韓非子」にみる対決の理論
⑥中国型経営と日本型経営
⑦中国人の処世の言葉、知恵
⑧関西商法
①中国人の国民性と生活信条
実利主義である。
眠れる「獅子」というよりも牛のようである。誰かが手綱を引っ張って行けば、抵抗するのが面倒なのでひきづられていく。
個人主義である。
面子=顔を立てる=自尊心が強い。
中国人は商売=経営を目指すが、日本人は道を究めようとする傾向がある。
中国人は政府、官使を信用しない。
②華僑商人の考え方、生き様
中国商人と、ユダヤ商人。ユダヤ商人は頭で稼ぎ、金利や利ザヤで稼ぐ。中国商人は情報の速さ、すなわち足の速さで稼ぐ。
物を買うときには、3軒の家をまわって、いちばん安い所から買う。
脅し、媚びる、下手に出たと思ったら高飛車になる、したたかです。
華僑社会には無尽講がある。
「商人の宝」という十二則十二戒がある。バックボーンみたいなもの。
③華僑商法の発想
「開源節流」、顧客を多く作って売り上げを伸ばし、経費の支出を節約する。
「薄利多売」「値段は売り手と買い手の交渉で決める」「変わり身の早さ」。
中国は日本の25倍の面積があり、北方と南方では言語、風俗風習、発想法が違う。気質も違う。北方人は性格も率直で、あまり策謀をめぐらさず保守的。南方人は女性的で、打算や駆け引きをおこない、如才がなく利にさとい。
中国人と日本人の商談の際に違いがある。日本人は食べながら飲みながらの「ながら商談」が多いが、中国人はホテルで商談するにしても、静かなロビーでさっそく商談して、商談が一段落して初めて喫茶やレストランでお食事をする。商談の結果や内容がわからないのに一緒に飲み食いしない。
商談するにあたって、相手と自分の儲けをまず明示する。
日本国内では「以心伝心」で取引に当たることが多いが、他国相手では全く無意味である。中国人は相手の手の内を読もうとして、できるだけ自分の手の内をさらさないように心がける。
中国人が紹介状を書くときは、名刺に一筆書くのではなく、経歴、信用状態、自分との関係を事細かく書く。そうでなければ紹介を断る。
④華僑商法の兵法「孫子」に探る戦略と理念
孫氏の兵法とは、兵とは勝つこととみつけたなり。
企業経営においてその目的は、①投資家に対しての責任。②国家社会に対しての責任。③消費者に対しての責任④従業員に対しての責任。
戦争も同様で、兵力や軍事力を厳密に組み合わせて、巧妙な運用で、適当な時期に適当な場所に送り込み、総合力で勝利をおさめる。
5つの基本問題がある。「道」は国防方針・企業における経営方針。「天」は天候や環境、経営でいえばタイミングや流通。「地」は地形で経営でいえば市。「将」は智謀、信義、仁愛、勇気、戒厳など器量にかんすること。「法」は組織、編成で人と事物を適当に配置する。
4人の兵を集めやすいが、1人の将を探すのは難しい。
計画で勝つものは実戦でも勝つ。
正面作戦と奇襲作戦がある。
戦いの臨んでは敵を知れ。
⑤孤独なリーダーのための「韓非子」にみる対決の理論
人の本性は「悪」とみつけたなり。
情報を集め選別する。
主従の関係はドライなり
トップをまどわす姦悪八種。夫人や愛妻、父兄、臣下の私利私欲に注意。
トップを操る巧言、令色などおべっちゃらに注意。
言葉を守る。賞罰の権を守る。政を自ら守る。
⑥中国型経営と日本型経営
日本人の3つの欠点①好き嫌いが激しい②無理をしたがる③行き過ぎが多い。
華僑は全力投球しない。何事も2割の力を残している。保険と同じで相手側にも投資しておく。
日本には独裁国家のような決まった責任者がいない社会。ぼわーんとぼやけた責任者がいて、何かあると誰かひとりに責任を押し付け解決とする社会。
資産志向か収益志向か。資本を投下したときに収益を重視するか、投下したした資産価値が上がるのを重視するかの違い。華僑は資産価値を重視します。
他の2つの項目については重要度が低いので割愛します。「華僑ビジネス」を読んで中国と中国人の商売上手が少しわかったような気がしました。日本人はどちらかというと直情的です。お隣の朝鮮人も同じような傾向じゃないと思います。
書かれた年代と今の日本が置かれている環境や、日本の問題がずいぶん違ってきていると、私は感じています。残念ながら今の日本人は、出ていける時でも外に出ようとしない内向きなんだなーと思う。残念ですねーーー。
架橋ビジネス 山下昌美
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夜行 森見登美彦著 不思議な短編小説です
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神秘な国ネパール Dマーフィー著、1960年代のカトマンズあたりの話
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君たちはどう生きるか 吉野源三郎著、80年前に書かれた名著で、今でも十分に通用します
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紀の川、有吉佐和子 女3代にわたるお話、親子供は反発しあっても、思いが繋がっていく
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日の名残り カズオ・イシグロ 英国愛をユーモアで語る ブッカー賞受賞作!
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鉄道エッセイコレクション 読み鉄へのご招待
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イザベラバードの日本紀行㊤ 1880年代にイギリス人女流冒険家さんの1人旅
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イザベラバードの日本紀行㊦ 1880年代に1人で北海道に渡る
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イザベラバードの中国奥地紀行㊤ 1880年代、ちょうど日清戦争が終わった頃です
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イザベラバードの中国奥地紀行㊦
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わたしを離さないで カズオ・イシグロ 2017年ノーベル文学賞を受賞 代表作でしょう
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夜と霧 ヴィクトールEフランクル 第二次世界大戦時のアウシュビッツでの生活
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憑神 浅田次郎 貧乏神、疫病神、死神が次々にやってくる、ファンタジー小説
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