エデンの東、1955年公開
監督:エリア・サガン
原作:ジョン・スタインベック
主演:ジェームス・ディーン
なんてこった、こんな名作を見たことがなかったなんて、、、俺はバカだった。
というか、若いころは映画も見なかったし、10代のころは本を全く読まないつまらない奴だった。本をむさぼるようになったのは20歳ぐらいから。
でも映画は全く見なかった。
だから、ジェームスディーンの「理由なき反抗」「ジャイアン」など名作と知っていたが、たかが映画じゃないかと見なかったのだ。若気の至りと言うより、、、それを見て感激したのは、、、50年後、、、なんてもったいない月日を過ごしたものだ、、、!
若さだけの傲慢ちきなバカな風来坊な俺だった。
知らないということが、よいもの、名作、人の機微を知らなかったということが、何と残念なことだったか思い知った。
「エデンの東」は名作です。
私が今ごろ言っても、、、ただの100周遅れのたわごとにしか過ぎないが、、、。
ストーリーの時代背景は1917年から始まる。
第二次世界大戦が始まっていてアメリカが参戦するかどうかという時だった。
その当時のアメリカの描写も興味深いものがあった。
日本よりは豊かだったが、まだまだローカルな人間社会で、西部劇が進化したようなぐらいの文明だった。
それでも産業革命の恩恵はアメリカが一番多く受けていた。
車はまだ原始的だったが、裕福な家庭にようやく持たれるようになった頃です。
主人公の家庭は双子の兄弟、それと厳格な父、現実的でやり手の母は離婚していた。
双子の兄弟は往々にして、ひとりは親に気にいられるように良い子になって、もう1人は反抗心が強くなる。反抗心が強い次男役がジェームスディーン。
これがはまり役だった。
良い子は時代が平和な時だったらそれなりの社会的地位を得られたのだろうが、時は第二次世界大戦が始まる頃だったのが運の尽き。戦争が始まるという混乱にあって、良い子のままでいられなくなって、半分狂ってしまい戦地に自ら志願して出兵していく。
次男坊役のジェームスディーンは色々アイデアを出すがすんなりとはうまくゆかない。
そのもどかしさが、、、この映画のテーマかな。
この家族のような長男が親べったりな良い子に育って、次男が自由奔放になるのは、、、本当によくある話です。
悲しい物語です。
じつは実はで私の家もそうだからです。
親父は厳格な弁護士、と言ってもこの映画の親父のようなキレイごとの人格者じゃない。志は崇高だったが晩年はドン・キホーテのようだった。権力に法律で立ち向かうオヤジは私は大好きだった。他の弁護士(仲間内の保身に走る)に後ろ指を指されても、立ち向かっていく姿はカッコよかった。
長男はおやじのあとを追ったが、途中で進路を変えて医学のほうに進んだ。社会的に認められるお仕事(良い仕事)でしょう。ある意味で社会的には高い地位にあると言って過言じゃない。
ところが、次男坊の私はフリーランスという、いつのたれ死ぬかわからないような仕事についた。社会的な組織に組み込まれるのが嫌で嫌で、社会の外に生きたかったのだ。
だから、この「エデンの東」の人間模様は実感としてわかります。
親に認めてもらおうなんてことは私にはなかったけど、社会を私の手で動かしてやろうという気概はあった。てこの原理などを使ってでもね。それを続けていったらいつか私がつぶれそうなことに気が付き、私も生きる道を変えた。
こんな場でも、、、まだまだ言えないことがあります。
「エデンの東」は、いちどは見てください!
できればスクリーンで。
映画は
2021年6月 ヒノマルソウル(長野冬季オリンピックジャンプ団体戦で前回の金メダリストがサポートにまわった)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/eadd820f080d93fe4f4da9877ccddd1f
2021年6月 HOKUSAI(北斎)江戸の浮世絵師
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/3c7ac4e54f7ab0213d3ad12d054fbd13
2021年5月 戦場のメリークリスマス(デビットボーイ、坂本龍一、たけしの共演)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/6fee9f64bda7a3631cd4844f91cfa3b9
2021年4月 ノマドランド 高齢者の車上生活者(アメリカ)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/61e59c5712680d9c33292f3d7b8f46e5
2021年2月 ジャイアンツ エリザベステーラーとロックハドソン、ジェームスディーンは脇役の西部劇みたい
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/e9fb2d3ff7a40cc80acb47031dedd32e
2021年2月 エデンの東 ジェームスディーン主演、第二次世界大戦前後のアメリカ社会が舞台
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/154044a78f627dea9189057539c5717d
2021年1月 GOGOバアが小学校に入学(ケニア映画で実録ドキュメンタリー)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/8c01296ec6065c493d9c4d99f8193479
2020年10月 男はつらいよ、知床旅情(フーテンの寅さん)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7704008f3f60ba36ddcbc89d8bb72ae4
2020年9月 KANO海の向こうの甲子園、台湾映画
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/511228f7f8456d96ef1a19401ef6d302
2020年9月 クーリンチェ少年殺人事件、台湾映画
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/12a3f97aa54be71d385c1f3f647f9c60
2020年7月 不愛想な手紙(ブラジル映画)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/c/d08af39620b2a65fde40ce92b5c915b0
2020年6月 三島由紀夫VS東大全共闘(50年目の真実)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/7a04879161ff03fd8eef9ed5281ed140
2020年3月 フォードVSフェラーリ
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/0465eaed82cdb67477a525f4bb6bf7e7
2020年1月 飛龍伝(つかこうへい2020樺美智子)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/4dbd43b95ae18301304b06c98de1c672
2019年12月 活弁(カツベン)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/b6402f395d40cc246af23e36c6db4da5
2019年11月 T34レジェンドオブウォー
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/6acfe0a5144adc8b1475a8d3f5dd37e0
2019年10月 ジョーカー
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/eca6ff0434c2a03d60cbca7a0eed1b2f
2019年7月 天気の子、新海監督アニメ
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5685b1b79fa0e8705ae25a538d42f227
2018年11月 万引き家族
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2018年10月 カメラを止めるな
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/77e3df90890be3921c12ccdd60160292
2018年5月 コスタリカの奇跡
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2018年3月 シェイブオブウオーター、アカデミー受賞
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2018年2月 スリービルボード
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5133ea89931a4b362a6a702210ecc39e
2017年12月 オリエント急行殺人事件
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2017年11月 ブレードランナー2049
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/67fb5004864e2fe621cc135af9eefacd
2017年7月 忍びの国
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/597da5163453c1f070b440582bb9a68f
2017年5月 低開発の記録、星の記憶
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/c468ab40189550ae7bade5012886a78f
2017年1月 海賊と呼ばれた男、出光石油の話
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/47127e6bde8b0c887181c09e2b361089
2016年11月 湾生回家、台湾生まれの日本人
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/bce9059d2941cf69dd680e12a11e02dd
2016年10月 君の名は、新海監督アニメ
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/249335630d0fce72b6e559487efd18fa
2016年9月 帰ってきたヒットラー
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/28ded9edf6c75f2f171890815fb04a02
2015年5月 図書館戦争
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/baec55689a0ccf6cfde4a09f27885a90
2014年10月 バンフーマウンテイン映画祭
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/4d31b48f444015fd1b5a678b11f9becf
2014年1月 永遠のゼロ
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/9c2acd1979c600a54f0d675a9b81eb05
2013年10月 終戦のエンペラー
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/5c9121e9cb7a7ec7c8f25ef16bfbce9c
2011年8月 大鹿村騒動
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/f76c3c6fcbd8a294585b37602b08cbdd
2011年6月 お菓子放浪記
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/943b25a5c1671ad692849522654e947e
2010年5月 第9地区
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/50871496bfbc37299c0c9bbdfe311cb7
2010年3月 アバター
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/f48f5b1b2870d1bbd1037b954f034824
2009年12月 泣きながら生きて
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/665f991435e822c9137dafa291d822ee
2009年6月 剣岳点の記
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/419cda4270609856d3b173b93afb3caf
2009年5月 天使と悪魔
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/88270d35b7c299565a8a6b9fd59a646f
2009年3月 おくりびと
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/c1a0455d293f62d41ba8560e7496cbf4
2007年7月 ボルベール(帰郷)ペネロペ主演のスペイン映画
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/648f38ff44f2deee333fab78b7f29c49