つちのこカメラ17
CanonetQL17
キャノネットQL17は、私が若かったころは高嶺の花で、高価すぎて買う気にもならなかった機種です。
端正なスタイルに、いかにも切れ味の良さそうなレンズ。高級コンパクトカメラの代表で、比べるとしたら、、、ヤシカ・エレクトロ35がスタイルも持ち味も違うけど、良い対抗機種だったかもしれません、、、あくまで私の感じですが。
このキャノネットは、今でいえばコンパクトデジに相当します。
カメラがだんだん高性能化するに従い大きくなってきた反省で、レンズは贅沢なままコンパクト化したもの。
40mmF1,7は当時の一眼レフとためを張ったような良いレンズ。QLとはクイック・ローディングの意味で、フィルム装填が画期的に簡単でした。
40mmF1,7
贅沢なレンズでした。
Canon7に似た端正なフォルム。
レンズのシャープさだって負けていません。
ファインダーとバッテリーチェッカー。左にあるプラスチックの蓋を下に押し下げてシンクロ接点を」出す。
蓋はスプリングが利いていて防塵の役目があります。
外部ストロボを使うことを考えているんですね。
プロがスタジオでも使えそうなくらいのカメラ。
ロゴの線が太いのがちょっと残念。
字体が安ぼったい。軍艦部のデザインはもう少しやりようがあったかも、、、。
造りは高級感があるがデザインがもったいない。
前から、シャッターリング、ASAが今のフィルムのISO感度、絞りとオート露出の切り替えとクリップオン・ストロボのガイドナンバーの設定、距離計です。
露出はシャッター優先のオートが基本で、完全マニュアルカメラにもなります。
そのときはバッテリーは要らない。
接点付きのアクセサリシュー。
フィルムカウンターは小さくて見づらい。
分割巻上げはできません。
底には巻き戻しロックボタン、三脚ネジ穴、バッテリー蓋と並んでいます。
シャッターがコパル製なんですねー。
その上の室内・雲・お日様マークは何でしょうか?これを使ったことがないのでわかりません。
QLの最大の特徴がこれです。
フィルムを裏蓋についている、小さなローラ付きの蓋で、フィルム送りを挟み込みます。
つまりフィルムが空回りしないように押さえているのです。
それと、フィルムスプロケットに工夫がしてあって、自動的に指定の方向にフィルムを巻き込んでいきます。
実際にキャノンのこの機能を私は利用したことがないので、講評はさけますが35mmカメラのフィルム入れはプロでも慎重にならざるを得なかった。
右の2本の細いローラーがフィルムをラチェットに押し付けます。
蓋を半分閉じた状態。
35mmカメラで仕事をする上で注意するのが、フィルムがちゃんと入っているかどうか。
こんな初歩的なことがと思いでしょうけど、意外に油断するととんでもないことに。
ブローニカメラはフィルムの装填ミスは少ないが、35mmでは装填ミスが気がつきにくいのが問題だった。
そんなアマチュアにも大問題なことを、一気に解決してくれたのが、このQLでした。
メイドイン・台湾
バッテリーがなくても、マニュアルカメラとして完全作動します。
端正なデザインですね。一カ所巻き戻しノブ近くをぶつけてしまった。最近のプラスチックと違い金属カメラはペコっとへっこみます。
コンパクトカメラの部類でしたが、今となっては持つとずっしりと重い。中身がぎっしり詰まっています。
性能が形に出ていた時代のツールです。
デジタル時代になり写り使い勝手はソフト勝負になった感あり。
中古カメラ屋さんで3000円で購入。
完全作動します。
キャノネット(初代キャノネット)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/1cd2d2d8b2979c8f746e4cadfb45e9df
キャノンダイヤル35(ハーフサイズ)
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/50c452ae2e71f7af94b68249cf3e9a51