赤石岳(3120m)から聖岳(3013m)、茶臼岳、畑薙第一ダムへトレイル・ランニング。
今回は一人旅になったので、気軽に行けないところへ計画変更レッツらゴー。
南アルプスの聖岳と言えば、最南端の3000m峰で、アプローチや交通の便が悪く日程をうまく調整しなきゃ行けないところ。
聖岳には学生の頃に1回しか行ったことがない。
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静岡から登山基地入り口の畑薙ダムまで80km、そこから広大な山岳の所有者である、東海フォレスト(パルプ会社)のマイクロバスで20km以上。椹島か二軒小屋が南アルプスの南部の登山基地。
東海フォレストはマイクロバスの運行&10軒の山小屋をやっています。
母体の会社が明治時代に5万円で広大な南アルプスの半分を買ったそうだ。
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車で来た人は畑薙ダムの手前で駐車しておいて、東海フォレストのマイクロバスに乗り換える。
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12時前に着いたが、12時のバスに登山者が多すぎて積み残しだった。ここまで東京から6時間もかかったのだ。
しばし待って臨時バスに乗るが、トレイルランニングのスタートが2時過ぎになった。
山小屋の夕食は5時と早い。バスの運転手と乗客は、私がその時間までに登れるだろうかと、心配してくれたが、ランナーだから、標準コースタイムが5時間でも2時間もあればOKだと宣言した。
実際、初日だったんで足は活きていたから、2時間10分で1200mの畑薙ダム湖から2600mの赤石小屋へ到着。考えてみれば富士登山競走5合目コースと標高差が一緒じゃないかー。だらだらした登りじゃなく、急登だから荷物を持っていても時間がかからないのかも。
しかし赤石小屋に着いた時、汗で上から下までビッショビショに濡れ鼠のようになった。
しばし、小屋に中に座らずに、タオルで衣服の汗を吸い取って乾燥を待つ。臭くなったー!
トレイル・ランニングの親子がいて、小学6年生の男児と、いかにもトレラン風のオヤジさん。なんと2時間で登ってきたと言っていた。私の荷物は他の登山者に比べれば少なめだが、彼らのは高水山縦走ぐらいしか持っていなかった。
山小屋泊まりでトレランだと、それが出来るんです。
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赤石小屋。
南アルプスの山小屋は、、、昔はバラック小屋だった。
10年以上、、、あるいは20年以上前か、、、皇太子さんが、登山が好きで南部の荒川岳、悪沢岳などにお登りになられた。
皇太子さんが登られたその時は山小屋は汚いままだったそうで、のちに静岡県の県知事が、殿下のお登りになった南アルプスはどんなものかと視察に来て、あまりの汚さに仰天して、全ての山小屋を建て替えさせたそうです。
だから、、今はほんとーにきれいだ。便所だって昔のはポットンで臭くてたまらなかったが、今のはバイオテクノロジを利用したきれいなもの。ソーラ発電、風力発電もありで、南アルプスの山小屋は北アルプス並みにきれいになっていた。八ヶ岳も皇太子殿下がお登りになってから、キレイになったそうです。
日本の山をきれいにするのは皇太子様だったようだ。次男の殿下はとても登山などやりそうにないから、、、個人的には今の皇太子さんを応援しています。むろん雅子様もです!
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玄関の靴箱はいっぱい。朝のドサクサで人の登山靴をはいていく人があとを立たないそうだ。それで、自分の登山靴に名札をつけている。
同じ事が雨具にもいえるそうで、乾いたらすぐにしまいなさいと、、、。
今回はランニングシューズでチャレンジだったんで、私のシューズが浮きまくっていた。
小屋の中はフロアーが段々に別れていて空間を上手く利用している。今期最高の混み具合だったようです。
食堂のキャッパが20名程度と収容人数に比べて小さいので、夕食を5回~6回に分けてた。
山小屋の料金は一泊二食で7500円~8000円。朝食が1000円で、お弁当を作ってもらうと1000円。早出するときは、am5時の朝食を食べません、そのかわりお弁当の人も多い。
ペットボトルは300円~500円程度。
水場はたいてい小屋近くにあるので水の補給ができます。
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こんな感じで寝ています。雑魚寝ですね。1人のスペースは幅50cmぐらい、富士山だと登れる時期が限られているので混み具合が他の山以上。、頭の向きと足の向きをを交互にして、詰めていきます。だから、コレくらいだとまだまし。
寝具は赤石小屋は毛布が2枚。茶臼小屋はシュラフだった。
人いきれで暑かった。
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これは翌日の朝食。
山に入ったら、ゴハンは山盛り食べること。
おかずを見てご飯を一膳食べます。次におかずを半分食べてご飯をおかわり。つまり、ご飯3膳でおかずを全部きれいに食べるのが鉄則!
それは朝食でもいっしょですね。
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翌朝6時に出ましたが、登山者はもっと早い時間にスタート。
登り始めてすぐに大勢を抜いて行きます。小屋から1時間程度の見晴らしの良いところに。
雲海がキレイでしょー。
今回はだんだん天候が悪くなっていった。初日の早い時間帯はこんな感じで遠方まで見えたが、9時過ぎには赤石岳もろとも雲の中。
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今年はスカーと晴れる日が少ないと言っていた。
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赤石岳(3120m)の頂上はガスの中。
だいたいコースタイムの半分です。
登りは早歩きで、下りと平坦なところのみランニングで、ここまで1時間30分。
南アルプスは北アルプスの槍ヶ岳~穂高岳縦走路のような危険箇所はない。ガレ場は注意していればOK。
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若い人たちは幕営(テント)です。年配者が山小屋泊まり。
山小屋だけ見ていると、なんだ、この国は年配者ばかりじゃないですか、となるが、キャンプ場を見れば若い人がいます。テントをしょって自炊で山行は体力が必要だもの。
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赤石を越え、2800mの山を3つばかし越えると、ようやく聖岳にトッかれます。
千丈岳と塩見を遠望できました。
この中間にある山のひとつひとつが大変なんです。南アルプスの名もない山は2800mぐらいあるから、それを超えるのだって一苦労。
外人さんの幕営1人旅の人に会ったが、今日の嵐はダイジョーブだったかな?
夜半の風は台風の余波で半端なかったから、テントが吹き飛ばされなきゃいいが。
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聖岳、上河内岳、茶臼岳を越えて、茶臼小屋へ到着。
テントの若い人たちは夜までうるさかった、、、が風が強まってきて、暴風雨になってきたから、心細かったでしょう。
だいたい、南アルプスのコースタイムはちょっと甘めと言われているが、19時間のところを9時間ジャスト。
6時に赤石小屋を出て、茶臼小屋に15時到着でした。
登山者のみなさんにビックりされました。トレランだったら普通なんですがー。
途中の聖平で台風が来ているから、明日は天気が崩れると聞いたんで、そのまま畑薙まで下山しようかと考えていた。だけど9時間走って、くたびれた足で、下山とは言え、あと3時間あまりはキツソウだった。山の中で台風を迎えるのも又よろしかなーと覚悟したが、それたよう。
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これは茶臼小屋の中、私のスペースは2階のさらに中2階ということに。
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この写真は今日の早朝で登山者はもうとっくに出ています。
混雑の極みで通路にまで寝袋をひいて休んでいた。高山の山小屋は、基本的に客を断っちゃいけないのです。
それほど大きくない小屋に上手く詰め込んで100人以上はいただろう。
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昨日の夕食です。
山の上で刺身が出るなんて、、、。
汁物はみそ汁じゃなく、野菜コンソメ・スープ。
デザートに果物ゼリー。
山の上で、こんなに食べれれば、もう充分です。
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昨日から山小屋の中は台風の話ばかり。
夜の風と雨はすごかった。
今日の早朝、私は下山しましたが、年配者のパーティーはほぼ全員、光岳(5時間)へ向かったり、聖岳に向かって行きました、、、台風はそれたかもしれないが、稜線の雨風は半端ないはず。皆さん危機管理はどうなっているの?
登山ツアーのパーティーは当然に下山でした。ツアーリーダーの判断は正しかったと私は思った。よしんば明日晴れたとしても、今日の行動はどうだったかな?
個人の年配者パーティー達は、「判断しない、できない」と言っていいのか、交通の便が昔より良くなったから、こんな南アルプス奥地に簡単に来られるけど、無謀な(私の判断ですが)登山者が多いのにはビックリです。
ガレた稜線で、もともと足元のおぼつかない人が風雨にさらされたら、死亡事故に至らなくても、怪我ぐらいありそうです。
北海道の大雪山の遭難は、今まで感じていた事ともっと別の要因があったのかもしれない、、、と今回の事で考えた。
いっとき風雨が弱まっても、台風の雨雲は渦を巻いているから強弱があるんです。それとがけ崩れ、土砂崩れなどで帰りの道が無くなっていることもある。
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下山時に見つけた登山道脇のキノコ。毒々しい舞茸ってとこ。
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帰りは吊り橋を5つぐらい渡った。
南アルプスの沢の水量は多い。台風の影響か怒涛の流れ。
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畑薙ダムにかかっている長い吊橋を渡ると、やっと林道に出る。
200mはあるか?
バス時間より早く下りたので、そっから駐車場まで10kmをトレランでしめたが暑かった!
バスとそう変わらない時間で着いた。林道は道悪なんでバスもスピードが出せないのだ。
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今回履いたシューズは、アシックスのジェネレーサー。どっちかと言うとレース用のシューズですが、ソールのパターンのグリップが岩などに強い。
ソウルの黒い点々がグリップしてくれる。
ぬれた岩肌や木などには、トレイルシューズより、ちょうどスパイクのように引っかかりグリップしてくれる。
すぐれもののシューズです!
ターサー、スカイセンサーよりトレイルに向いていると思う。全体は薄いので長丁場にはむいていないかも。
今回の持ち物。
雨具2個(ハードとソフト)。替えのTシャツ、ロングスリーブ2着、替えの下着1セット、タオルに歯ブラシ、地図、お金、ティシュ、鈴、携帯電話、防水デジカメ、カロリーメイト5パック、水1リットル、ビニール袋3つ、ザックカバー
忘れたもの。
ヘッドランプ&磁石。特にヘッドランプを忘れたので、明るくなってからのスタートになった。
付録の写真です。
![090808h1 090808h1](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/fd/8d56f1e8c12287d474621921e872d25e.jpg)
兎岳の中腹だったか、、、。
![090808h2 090808h2](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/4b/00abf48d3548af965059e2bc3863c1ef.jpg)
蜂さんが花に、、、。
![090808h3 090808h3](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/16/35a2e4b24f6c755aaf50591f262513f2.jpg)
高山植物は鹿やカモシカに食い荒らされているそうです。天敵だった狼がいなくなったことと、ハンター高齢化して野山に出なくなったかららしい。
![090808h4 090808h4](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/f8/3315e7fc94247f5e3c582f7f20d94baa.jpg)
ライチョウの親子を3mほどの距離で見ました。人は安全なものだと認識しているそうです。むしろ人がいると、天敵の鷲などがこないからだと。
這松の上に小さなウズラがいるなーと思ったら、後ろからライチョウの親が追いかけていました。
聖岳の頂上近くのことです。
![090808h5 090808h5](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/c6/cd1b0450f7c84b0c0647ce80c7024662.jpg)
はるかなる聖岳。
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聖岳(3013m)に来た証明写真。ガスがかかったり視界が良くなったり、全体は芳しくなかった。
![090808h8 090808h8](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/17/be31325c157a19b7052de55fb95d9811.jpg)
聖平へ降りる途中で、前方に大勢のパーティーが降りてます。写真では見えないけど500m先に何パーティが先行していました。
![090808h9 090808h9](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/d0/0fa186ced2acab284fc482280cd45c1f.jpg)
トレイルランニングの降り方は、すごいスピードだから、遠くに見えた人まで、あっという間に追いつきます。
登りは走れないから歩きですが、それでも登山者の1.5倍くらいの速さかな。
最後の写真は
帰りに井川の村を遠望しました。
トロッコ列車で有名な大井川鉄道がここまで来ています。
![090808c9 090808c9](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/28/587dfa0dbf21e138990273139a677bd0.jpg)
全体の距離は不明ですが、50km以上かな?
椹島~赤石小屋 2時間10分
赤石小屋~赤石岳頂上~百軒平~中盛丸山~兎岳~聖岳~上河内岳~茶臼小屋 9時間
茶臼小屋~林道~畑薙第一ダム 3時間
広河原から北岳、間ノ岳、農鳥岳まで
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080721
農鳥岳から奈良田温泉へおりる
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080721
南アルプスの写真をパノラマにつなげた
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080721
甲斐駒の黒戸尾根
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090817
夜叉神峠から鳳凰三山、早川尾根をへて北沢峠へトレラン
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20120729
鳳凰三山のトレイルランニング、女性と一緒
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080810