つちのこカメラシリーズⅩ
TOYO FIELD45A
組み立て方、各部の説明です
「あおり」についての解説、方法は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101124
つちのこカメラだけど、現役カメラでもある。リンホフカルダンBIやトヨビューG45はすでに使うことがなくなったが、これは45としては速写性があり、ファッションなどで使います。
キズだらけなのは、折りたたむと弁当箱のようになるので、ケースに入れず持ち運びするからです。
しかし、デジタルに移行して5年ばかりたち、さすがに出番がなくなりました。
原始的な機材なので、30年間も使ってきました。
これが私のセットです。
65mmf4
135mmf5.6
210mmf5.6
360mmf8
500mmf11
レンズは他のビューカメラと共有です。
45は他にリンホフ・カルダンBI、トヨビューG45を使っていました。
90mmはその時にあった明るいレンズをレンタルしていました。90mmf8を持っていたのだが、仕事にはもっと明るいレンズが必要だったので結局手放した。
トヨフィールドの最大の特徴である弁当箱のようにたたんだところ。
ピントグラス側です。
カットホルダーやクイックホルダー、ポラロイドホルダー、ロールフィルムホルダーなど、JIS規格のフィルムバックが取り付けられます。
世界共通の規格なんで、リンホフでもジナーでもカンボでもカルメットでも、後ろのつくりはホボ一緒です。
特にトヨビューG45はカメラバックが全く同じ作りなので互換性があります。
TOYO-FIELD 45A
三脚ねじは大ねじです。
国産の三脚を使う時は、小ねじアダプターを大ねじ穴につけ、三脚の小ねじが使えるようにする。
もしくは、三脚を大ねじ仕様にします。
アダプターは、なくす事があるので、常時たくさん持っていた。
ジッツオでは三脚ごとに小ねじと大ねじのダブルで使えるようにしていました。プロは何十に安全策を考えておくものです。
こちらサイドは2つのノブとカメラバックのレバー、ハンドバンド。
こちらも
同じようなサイドです。
ボディーの2つのポッチは、ここにハンドバンドをつけるためのもの。
45で手持ち撮影は、、、あまり考えないから必要はなかった。
1950年代のニュースカメラマンは、こんなのでスナップしていた。
アメリカのグラフレックスなどは手持ち45ですね。
リンホフテヒニカはファインダーつきだし、距離計連動ですが、余計な機構だと思う。
テヒニカは手持ち用じゃなく、テクニカル・ビューカメラとしてプロは使っていた。
トヨフィールドはテヒニカほどカチッとした造りじゃありませんが、遜色のない機構と丈夫さです。使い勝手は値段ほど違いはない。
トヨフィールドは眺めて磨くカメラではありません。使って何ぼの兵器のようなもの。
このサイドは持ち運びする時に底となる面。
古い電話番号が、桁数が違うぞ。
組み立てた時、上になる面。
下が組み立てた時に下になるベース面。
では三脚につけます。
三脚に固定する時は水平垂直、三脚雲台の向きにそろえること。
これを怠ると、三脚のパン棒で傾きなどを調整しても、何かゆがんだ感じになります。
まず、45撮影は三脚の取り付けから注意。
こんなに曲がって三脚につけたら、絶望的ですね。
カメラ本体とレンズ意外に必要なものがあります。
レリーズ、
ルーペ、
三脚の大ねじ、
大ねじアダプター、
レベラー、
メジャー、
露出倍数換算表
これにレンズとフィルムホルダー、被りがついて、プロの45セット
ルーペは10倍が使いやすかった。
レベラーは小さすぎるのはダメ。ある程度大きくなくちゃ精度が保たれない。
無くすものなので、5個ずつ買っていました。
風景を撮る時には必要ありません。
商品撮りの時に、アップになった時に使います。
上の四角の5cm四方のプラスチック板を写す画面に置きます。それが45のピンとグラスにどのくらいの大きさで映っているかを計ります。
たとえば、黒いプラスチック板が等倍で映っていたら露出倍数は4。つまり絞りを2絞り開けてOK。
プロは45カメラで商品撮りをしていたから必需品ですが、風景主体のアマチュアーの方々には、縁のないグッツです。
三脚に取り付けたら、さっそくカメラを組み立てます。
まず左右の大きなノブを緩めます。
アクセサリーシュー近くの黒いボタンを押してロックを外します。
大きなノブ脇の小さなレバーがこの位置にあることを確認。
これが上がっているとカメラボディー本体が定位置で止まりません。
これでOK。
このレバーが数ミリ起き上がっていると、ボディーを起こしてきたら、垂直を行き過ぎてしまいます。
つまり垂直ストッパーと言うわけです。
ただのストッパーなので数ミリしか動かない。
すべてのロックを緩めてボディーを起こしていきます。
何か引っかかる感じがしたら、どこかロックがかかっていますので、無理しないこと。
知らない人が扱うとカメラを壊します。
丸いノブ脇のレバーが効いてボディーはこの位置で垂直になります。
ストッパーが効かないと、ボディーは後ろに傾いていきます。
ボディーを後ろに倒していく事もあるのですが、それはティルトという『あおり』です。
それは後ろのほうで解説します。
すべてのロックを外して、前枠を引っ張り出しながら上へ引き上げます。
どこかロック1つでもかかっていると動きません。
トヨフィールドを組み立てる時、しまう時は、常にロックをすべて解除します。
ロックがはずれた状態でないとたためないのです。
前枠が起き上がってきました。
すべてのロックがフリーになっていると、前枠をおこしていくと、必然的な位置に収まり、それからノブやレバーで固定します。
使うレンズによって、前枠の位置を変えます。
焦点距離が違ったら、無限大の位置が違うのはあたりまえ。
だいたい、、、フィルム面から焦点距離の長さに前板を持ってきたらいいかも。
テレタイプは全然違うけど、45のレンズにテレタイプは希少です。
今回は210mmレンズを使うとすると、このあたりで前枠レバーで固定。
このレバーは前枠の傾きを固定するもの。
前枠は前にも後ろにも倒れますので。
レバーの下にも向きの違うレバーがあり、それは両サイドにあり、それをつまむと後ろに傾きます。
むろん、前枠の固定レバーを緩める必要があります。
45カメラはロックと締め付けノブがいたるところにありますので、緩め忘れ締め付け忘れすれは厳禁です。
これでロック。
最初の定位置に前枠を上げます。
定位置のしるしはこれ。
この赤ポッチがこのように見えればOK。
アバウトです。
だいたい、これで定位置『ゼロ』の状態です。
トヨフィールド45Aはレンズマウントがトヨ規格なので、リンホフボード・アダプターをつけます。
最新のトヨフィールドはこの必要がない機種があります。
トヨ規格など誰も使わなかったので、何のためのボードなのかわかりません。
ここだけは、ナンセンスな造りです。
プロはレンズをリンホフボードにつけている人が多かった。
もしくは、オートマチックなジナーボードでしたから、、、。
レンズをつけますが、下を先に入れて、上を押し込みます。
下がきちんと入っていないと上が入りません。
きちっと入ってから手を離します。これが、いい加減に入った状態で手を離すと、45のレンズは重たいから、ボロッとはずれてタイヘンな目にあいます。
プロ用機材は家庭用白物家電と違い、セフティーはあまり期待できません、頼れるのは自分の注意力だけです。
レンズをつけたら、ロックをスライドして固定します。
私は45を使っていた時は、このようにテープで軽く補強していました。
補強の意味と何気にロックがはずれない用にです。がたつきの防止の意味もあり、実際は黒いパーマセルで止めました。白かったらかっこ悪いでしょ!
レンズをつけた最初の位置。
210mmがついているので、これではピントがきません。
カメラバックを引き出します。
カメラバックを引き出し固定したら、前枠を適当な位置に戻してOK。
210mmがついている時は、蛇腹の長さが210mmで無限大にピントがきます。
つまり210mmだと、撮影する距離によって蛇腹はこれから伸びていく。
繰り出しはこの位置からと考える。
無限遠ストッパーは自分で調節してつけます。
無限遠ストッパーは細い六角レンチで2つの小さなボルトを止める。なくてもいい。
風景写真だと無限が決まっていると、ピント合わせがいらない、、、。後ろのピンとグラスをのぞくだけでOKとは楽でしょー。
実際にはルーペで何が写っているか見ましたけど。
これで撮影スタンバイOK。
使用可能レンズは90mmから360mmまで。360mmではレンズにかませを入れると使いやすい。
後部はモノレールで10cmほど下がります。この状態でカメラバックは左右のスイングができます。ムロン上下のティルトもOK。あおりの絶対値はビューカメラに比べれば少ない。
500mm、360mm、210mm、135mm、65mmが私の目でした。
トヨフィールドは大好きな45でした!
トヨフィールド45A②「あおり」について解説と形
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101124
OnPhotoスタジオ・ライティング講座は
http://onphoto.co.jp/newpage3.htm
お問い合わせは、、、東京新宿 スタジオオンへどうぞ何でも相談してください
studioon@fine.ocn.ne.jp