オリンパスM1
OLYNPUS M-1
私が若かったころあこがれのカメラでした。すでにニコマートFTnを使っていましたが、ニコンは重たくてレンズの発色がオリンパスやミノルタに比べて鮮やかさに欠けた。シャープネスは充分ですが軽快感のないカメラでした。
オリンパスなどは大きくなりすぎた一眼レフへのアンチテーゼだと喝采したものです。当時超コンパクト一眼レフとして登場したM-1でも、今持つと重量はずっしりします。
でも今見比べても、ニコマートより実にスマート。

ペンタックスのSMCタクマーの柔らかな描写。オリンパスのズイコーやミノルタのロッコールは色が自慢だった。
キャノンとニコンはカメラも重かったけど、写りも重々しかった。
でも、それはちょっとの違いなのだろう。もしかすると宣伝にうまく乗せられているだけだったのかもしれない。
でも、このコンパクトさがかっこよかった!

端正なスタイルです。
ペンタ上にねじ込み式で付けるアクセサリーシューははずしています。
十数年前にいただいてから、一度もフィルムを通していない。写真を撮るのが仕事だと、遊びにもこのオリンパスの出番がなかった。

アクセサリーシューを付けました。こちらが本来のスタイルでしょう。取り外しができるだけ無駄じゃないかな。

後ろ姿はシンプルですな。
コンパクトだけど華奢じゃない。きっちり作ってある。

オリンパス一眼レフの弱点はこのフォーカル・プレーン・シャッターじゃないかな。
評判や耐久性は私は知らないけど、自社製品のシャッターは、コパルなどが作る縦型シャッターに比べて、幕速がどうしても遅くなる。
ニコンとてFEやFMのほうがF2などに比べて速いシンクロスピードを誇った。それでもニコンやキャノンの高級機種は耐久性というところでは手抜きがなかった。その代りどちらもシンクロスピードが後世まで遅かった。

OMシリーズの特徴はシャッター調節がレンズマウントにあるということ。慣れればいいだけですが、他機種と一緒に使ったらまごつきます。
私が当時使っていたニコマートFTnも同じようにレンズマウントにシャッター表示があった。あの感触は好きになれなかったなー。
ガチャガチャつまみを持ってレンズマウント部をいじるのは何とも、、、。M-1もニコマートも同じようなシャッターリングの感触です。
シャッターを切った感触は、M-1はミラーショックが少なくて、クシュと言った感じで切れる。ニコマートは何とも言い難いシャッター音で色気のない感じだった。ペンタックスの一眼レフは軽やかな響きがあった。機械的にはニコンは確かなのだが、使って心が浮き浮きすることはなかった。命令や仕事に忠実なカメラなのだ。いわば、、、戦前ドイツのゲシュダボ・カメラ???
その点で、このオリンパスやペンタックス、ミノルタには人を楽しませる要素がある。するとキャノンは何かと言うと先進性で、プロの皆さんに聞いた限りでは確実性がニコンに比べて欠ける。ニコンは面白くもなんともない機能、確実性優先のカメラだった。
ニコマートも次機種のFMやFEではコンパクト化とシャッター位置を改善してきた。ぐんと使いやすくなったものです。FMやFEを使うようになっても、オリンパスM1シリーズは魅力的だった。なんだろう、ニコンではあのような軽快なデザインができなかったのだろう。

通常のシャッターの位置には感度設定のダイヤルがあります。
レンズ絞りがレンズの先端にあるのは、手動絞りの古いレンズの名残のように思えました。位置がクラッシックなのだと思う。
私が高校生のころに使っていた、タクマーのプリセット絞りを連想します。
絞りの位置は、これでも問題ないけどねー。

だいたいシャッター表示がここにあると見えにくい。シャッターをチャンジするときは、カメラを持ち替えなきゃならない。速射性はあまりない。
オリンパスMー1は金属製だと思いますが、この後続いて出てくるコンパクト一眼レフから、ボディーの上部と底がプラスチックになっていった。

シンクロ接点の位置もペンタックス67と同じ位置で、めづらしい所です。
レンズを外す脱着ボタンはボディーにあるのではなく、レンズのマウント近くに2つあって、両側をはさんで持つとハズせます。
ボディー側のロックじゃないんだー。

ミラーアップと巻き戻しボタン?
使ったことないから、知りませんが想像です。

オリンパスのOMマウントは口径が大きくて、良いマウント規格でした。
レンズ後端の設計がやりやすかったでしょう。
オリンパスのズイコーは、私は信用していました。
タクマーも好きでしたねー。キャノンのレンズはサービスステーション(写真展をやらせてもらった)で一式を数か月借りて使っただけで、意外に発色が悪くて、結局購入に至らなかった。ミノルタの発色は定評があったが、レンズの当たり外れが大きいと、当時の評判だったなー。それを言ったら、ニコンもキャノンもどこも同じだと思う、、、昔はねーーー。
くそレンズというのがニコンにもありましたから。35mmF2,8なんて何て事のないレンズが、にじみがひどくてF2のレンズにすぐチェンジしました。F2の明るいレンズのほうが、どの絞りでもシャープなのにはびっくりです。F2の35mmで開放近くで見開きグラビアを良く撮りました。200mmF4の開放でも大事なページの一瞬のシャッターチャンスをものにしたことがあります。デジタル時代では考えられないようなレベルの撮影技術が必要だった。

オリンパスPENは良く使ったが、Mシリーズのような高級機種は使わずだった。プロはニコンかキャノンだけだったので、必然的に他メーカーは使いずらかった。
アマチュアーだったら使っていたと思う。

コンパクトですが、今となっては大きいけど、ずっしり中身の濃い一眼レフです。

このオリンパスM-1
は友人のカメラマンからPENDと一緒にいただいたものです。
20年程前のことで、以来大事に保管しています。
オリンパスカメラは2年ほど前に会社が経理上5000億という不正取引(闇社会とのお付き合い)を隠ぺいして社会を騒がせた。良いカメラを作ることと、社会規範を守ることとは別なんですね。私はオリンパスカメラが好きだったので、非常に残念でした。それがブランドだと思うからだ。目指すものがあって、それを追求していく姿勢がブランドなのだろう。だから、今思うにオリンパスのブランドは残念ながら私の中では地に落ちた。巷ではデジイチのミラーレス一眼のトップメーカーだそうですね。残念ながら今は私はオリンパスを応援できません。
オリンパス・トリップ35
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20111208
オリンパス35ED
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20071130
ペンS(ハーフサイズ)で撮ったツチノコ写真を見てください、トーンが素晴らしいでしょ。1969年2月の八ヶ岳
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/a6a3017724ad891d03e5e9b9d0b8a640?utm_source=admin_page&utm_medium=realtime&utm_campaign=realtime
40年以上前に、ハーフサイズのペンSで撮った写真
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101206
ペンEE3の記事
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/e8c4a4fefbdbde5fe99678f113811adc
ペンDの記事
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070601
ペンS f3.5の記事②
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101105
Nikon F MD ②の記事はMDをより詳しく解説しました
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20110120
Nikon F3 MDの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080919
Nikon FM ポラボディーの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070804
Nikon FE2 の記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20080510
Nikkorex Fの記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20090530
Nikkorex 35の記事は
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20060223