ピカビア通信

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ブレードランナー2049

2017年11月10日 | 映画


ブレードランナーの新作を見る。正式なタイトルは「ブレードランナー2049」。前作の細かな内容はすっかり忘れているがこの新作を見るにあたってそれは全く問題ではない。これは見終わっての感想。基本的には、前回と同じく脱走レプリカントを追う捜査官の話だ。唯、今回はレプリカントと人間の間に生まれたハイブリッドの謎が大きなテーマとなっている。

まず映画全体としては、兎に角長い。二時間四十分ほど。しかも、瞑想的、内省的な静かな場面がかなり多い。まるでタルコフスキーの「惑星ソラリス」や「サクリファイス」のよう。骨が埋まっている大きな木の場面を見て真っ先に思い出したのは「サクリファイス」だった。他にも禅問答のような場面とか、タルコフスキー味が随所に。だから前作に比べると娯楽色はぐっと低くなっている。思ったのは、どう考えてもヒットはしないだろうということ。

個人的には、タルコフスキーでは寝てしまうが、今回は大丈夫だった。その理由の一つは音の大きさ。かなりでかい音でずんずん来る。しかし、話の筋は結構分かり難いし、こんな映画撮って大丈夫かという懸念というかいらぬ心配までさせる映画であることは間違いない。主演のライアン.ゴズリングもパッとしない印象だし(前から思っている)。一般的にはそうでもないのだろうか。VT彼女のアナ.デ.アルマス(今回初めて見た)は可愛い。といろいろあるが、映像的にはかなり作りこんでるし、見どころも多くそれなりに楽しめた。入場料の価値は十分にあり。
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