レイトショーでポンジュノの「パラサイト 半地下の家族」を見て来た。結論から言うと、思ったほどよくなかった。以前の作品の方が良いと思うのだがこれは少数派なのだろうか。
映画の前半はシチュエーションコメディー風で後半は猟奇事件的展開を見せる。この前半なのだが、個人的にはシチュエーションコメディーが好きではないというのもあるが、例えば、底辺一家が寄生してる金持ちの家で一家が留守の間に宴会の場面。いつ帰るか分からないのにこんな隙だらけのことするか?と思ってしまう。そして案の定な展開。そこから始まる後半、ネタバレ厳禁(監督自ら言ってる)なのだが、全く予想通りの展開だった。こういう風に、具体的な部分で不満を感じるようなときは、映画全体で良いと思ってない時だ。有無を言わせぬ力を感じてない証拠だ。
階級社会の底辺でうごめく家族が、日々の鬱屈を寄生することで開放し破滅する物語、以上の何かを感じないということなのだが、映画としてより受けるためにはその分かりやすい物語に留めておくのが重要なのだろう。周防正行が「ファンシーダンス」までは面白くそれ以降はそう感じないというのと同じ図式だと思う。
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