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贅沢ということ…♪

2016-07-03 10:04:56 | Weblog
久しぶりに香水への関心が戻り始めて、香りに纏わるいろいろなことを思い出したりしている。
何かの香りでかつてあった情景や、出会った人のことを思い出すこともある。
香水だけでなくお香でもそうだ。
これまでに一度だけ、機会があって聞香というものを体験させて頂いたことがある。
専用の器で香木を焚き、参会した人たちが順に器をまわして香を聞く(嗅ぐ、とはいわないのね)。
そして、その香がなんなのか、源氏物語の章題を答として紙に書く。
源氏香とやらいう雅な遊びだ。
ま、なんの香か当てるわけですな。
その折は三種ほどの香を聞かせて頂いたが、まぁず当たらない…
それでも楽しかったし、心豊かになるような、穏やかな時間ではあった。
雅な遊びは大変だな、と思ったのも本当。
多少なりとも源氏物語を知っていなければならないし、紙に筆で答えを書くわけだからある程度は書の嗜みも必要。
香木についての知識も必要だし、なによりもまず香を焚いたり聞くお作法も身につけていなければならないし。
ま、日常の中で佳い香りを楽しむだけならそこまでしなくてもいいわけだけどね。
それでも香木というものは…。
伽羅だの沈香だのというものがあって、産地によって価格が異なる。
もの凄いものになると、耳かき1杯ほどで○○,○○○円
それほどに高価なものを燃やしてしまうわけだ…。
そして、香りという目には見えないものを楽しむ。
その香りがそこにあるのはほんのひとときだけで、何時間も香り続けることはない。
そんな儚いものに大金を使うわけだからこんな贅沢はないなと思う。
豪邸や高級車や貴金属なら誰の目にも贅沢のほどが分かる。
でも、高価な香を衣類に焚き染めて、さらにそのことは分かる人にしか分からないという贅沢。
たまに銀座の鳩居堂へ行くと、伏籠(ふせご)が展示してある。
もちろん、商品としての値札がつけられている。
ということは、現代でもそれを使って衣類に香を焚き染めるという雅なことをする人がいるってことだ。
ぬ゛~~ん…。
一瓶○○,○○○円の香水を前にして、財布と相談してきますというような人間には出来ない贅沢だな
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