人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

財政統合に向かうEU・・・一つのヨーロッパという宿願

2011-12-09 11:41:00 | 時事/金融危機
 

■ ユーロ危機はやはり「財政統合」の口実 ■

ヨーロパ首脳会談で決まりそう事

先ず「アメ」の部分です

1) EU版IMFである欧州安定メカニズム(ESM)を2012年7月までに稼働させる
2) ESMは5000億ユーロの資金力を持つ
3) 既存の安全網である欧州金融安定基金(EFSF)を13年半ばまで存続させる
4) EFSFは4400億ユーロの資金力を持つ
5) 並行してIMFも資金援助を行う

次に「ムチ」の部分は

1) ユーロ加盟国は、将来の財政赤字をゼロにする「均衡予算」の達成・維持を
   各国憲法や基本法などで義務づける。

   これだけでは「ムチ」にならないので、水面下での折衝では

2) 財政赤字の上限をGDP比で決定する
3) この上限を破った国の予算は、自動的に承認されない
4) 上限を超える為には、加盟国の2/3以上の同意が必要

「ムチ」の部分は、各国政府から「財政決定権」をはく奪する事。
各国政府や議会が基準を超えた財政赤字を増やそうとしても、
EUとしてこれを認めないというもので、
これは国家主権の一部をEUに譲渡するのと同じ意味を持ちます。

もめているのは・・・

1) EUの法改正無しに「財政統合」が実現できるかどうか
2) メルケルは「法改正が必要」として抵抗している
   法改正の為には各国議会の議決が必要だと思われます

3) 「EU共通債」の発行は今回は盛り込まれず、将来目標とされる様です

■ ユーロは救われるのか ■
大分スッキリとした案がまとまったので、
ユーロが今日明日にも崩壊する様な危機にはならないでしょう。

しかし、9400憶ユーロとIMFで凌げるのはしばらくの間で、
時間稼ぎの時間についても、
この案に対して市場がどう反応するかに掛っています。

市場が満足せずに、各国国債の金利が高止まりしていれば、
いずれ近い将来、危機は再発します。
特に、ユーロ共通債の様な恒久的な財源を持たなければ、
危機が再発する度に、ESMへの拠出金を廻って、
今回の様な茶番劇が繰り返される事になります。

■ S&Pは格下げを断行して、揺さぶりを掛けるのでは ■

財政統合案としては、まだまだ中途半端な感じなので、
多分S&Pが米国債と同様に、15カ国の格付けを1Pずつ引き下げるでしょう。
ムーディーズとフィッチは格付けは据え置きそうなので、
米国債で発生した状況が、ユーロ圏の国債でも発生しそうです。

これにより、ユーロ圏の国債金利は高止まりし、
さらなる財政統合を行わなければならない事態に
来年の前半に追い込まれてゆくのでしょう。

■ 困っているのはドイツなのか? ■

金を出せとせびられて困っている様に見えるドイツですが、
ユーロが拡大マルクである事を失念してはいけません。

ECBもドイツ財務省の出先機関ですし、
EUのファインロバイ大統領もドイツ人です。

気が付けば、ドイツがEUの財政の中心を握っているのかも知れません。
これは当然と言えば当然で、「金を出す代わりに、口も出すぞ」って事です。

■ 何故EUの財政統合を急ぐのか ■

ここまでドイツやフランスは、ギリシャ危機を放置して、
ユーロ危機を故意に拡大してきました。
その目的が今回、白日の下に明らかにされました。(別に隠していた訳ではないけど)

ユーロ危機はユーロ圏の財政統合の為に茶番劇です。
最終的には負担を強いられる、
勤勉な国の国民を説得する為の政治ショーでした。

国債危機によってヨーロッパの大銀行は軒並み破綻危機に直面しています。
財政統合を承認しなれば、銀行が破綻して庶民の金は消えるぞという脅しです。

何故そこまで急いで財政統合を進めるかと言えば、
来年に発生しそうな大きな通貨全般の危機を、
現在のユーロでは乗り切れないからです。

ですから来年前半までには、一応の財政統合を達成して、
来るべき世界的な金融恐慌に備えるのでしょう。

■ 危機後に復活する、強いユーロ ■

来年中ごろに世界恐慌が発生したとすると、
各国通貨は等しく信用を失います。

そこでヨーロッパ各国は、寄らば大樹の陰とばかりに、
ユーロを導入するでしょう。
こすいて、ユーロは金融危機後には、より強いユーロとなているでしょう。

ヨーロッパとアフリカの基軸通貨はユーロになるかも知れません。
そして、金融危機で結局大方の金融機関が破綻すれば、
借金もチャラになり、やけに身綺麗になったヨーロッパが復活しそうです。



当代美女年鑑・・・闘う女性達

2011-12-09 01:09:00 | 分類なし
 









最後は誰?と言われそう。
リーマンショック後、アメリカの地方銀行がバタバタと倒れる中、
果敢にその処理にあたった、アメリカ預金保険機構のベアー総裁です。
辞めてしまわれたけど・・・かっこいい。


さて、明日は上の、お二方の活躍を期待しています。
世界は女性に未来を委ねたのです。

さて現代の女神となるのか、それとも・・・・


ここにヒラリーが入ると、途端に陰謀同盟に見えてしまうので、
彼女は入れてあげない。

お金を少し下ろしておこう・・・ユーロの最悪の事態に備えて

2011-12-09 00:22:00 | 時事/金融危機
 

グッチーさんが、ブログでユーロのクラッシュに備える様に警告しています。
8日、9日と開かれるユーロの首脳会談で、
実効的な対策が打ち出せない場合は、
最悪は銀行が閉鎖される恐れがあるから、
9日の午前中の内に、すこしリスクに備えた方が良いという事らしいです。

ユーロ危機は限りなくヤラセ臭いのですが、
万が一に備えて、すこしお金を下ろしておこう・・・。

でも、明日忘年会だから、ポケットに入れておいたら
多分遣っちゃうかも・・・・。