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インディペンデンス・デイ・・・カリフォルニアの独立

2016-11-11 04:28:00 | 時事/金融危機
 

トランプ大統領就任を前にして、全米で反トランプのデモが拡大している。特に民主党支持者が多く、又メキシコ系の移民の多いカリフォルニア州では、議会に合衆国から分離独立する法案が提出され、昨日、議会は賛成多数でアメリカ合衆国から離脱する事を採決した。

カリフォルニア州では近年、草の根の独立運動が活発化していたが、トランプ氏の大統領就任を前にしてこの運動が一気に拡大した。

今後は住民投票で独立を州民に問い、過半数の支持が得られれば連邦政府にカリフォルニア州の独立を通達する。州民の多くはこれに賛成すると見られ、アメリカ建国以来初めて、州の独立が実現する見込みとなっている。

この他にも昨年5月の住民投票で2票差で独立が否決されたテキサス州など、元々独立運動の活発だったハワイ州やニューハンプシャー州でも議会に独立法案が提出されている。




なーーんて記事が新聞に載るかもしれない。実際にカリフォルニアではSNSなどで独立を訴える書き込みが急増しています。

実際にアメリカでは50州のうち46州が「合衆国憲法第10条を尊重する」という宣言を行っています。これは連邦法よりも州法が優先するとの宣言で、「多くの州が連邦制を離脱し、現在の合衆国を法的に一度解体して仕切り直す必要がある。そして、州の主権を真に尊重した新しい連邦制を作ればいいのではないか」と考える州の議員も少なくない。

テキサスなどは昔から連邦からの独立運動が盛んで、今年5月にはイギリスのブレクジットに触発されて連邦からの独立を問う住民投票が実施され、わずか2票差で否決されています。


そもそもアメリカ合衆国は、東部の13州が連邦として独立を宣言して以来、他の諸州を吸収する形で拡大して来ましたが、合衆国への統合を良しとしない人達が昔から大勢いました。その流れはリバタリアンとして共和党支持者の一部に受け継がれています。

共通通貨のドルも、一部の銀行家達が勝手作ったもので、クリスマス休暇で議員達が地元に帰省した時期に、賛成派だけで議会を開催して可決した連銀法に基づく通貨で、合衆国憲法では州が発行する金貨や銀貨も通貨として認めています。


今回の米大統領選挙は、移民国家であるアメリカの「統一」がいかに危ういバランスの上に成り立っているのかを浮き彫りにしました。カリフォルニアの独立運動が今後広がりを見せるのかどうかは、トランプ次期大統領が、どれだけ現実路線を受け入れるかに掛かっていますが・・・トランプは「そんなに嫌なら独立でも何でもしたらいい」と言いそうで・・・本当にアメリカ合衆国の解体が始まるのでは無いか・・・・と、内心ワクワクしてしまう・・・。


カリフォルニアの経済規模は確か世界で8番目の国家に等しく、十分に独立国家として成り立ちます。こんな州が何州か集まれば、国際的に十分な発言力を持つ。

「偉大なるアメリカ」は「バカの大国」として衰退する

2016-11-11 00:20:00 | 時事/金融危機
 

■ トランプが大統領になてっても暴動になったアメリカ ■

私はヒラリーが大統領になったらクレイジーなトランプ支持者が銃を乱射するなどの暴動を起こすと考えていましたが、トランプが大統領になっても結局は暴動が起きてしまいました。

確かにアメリカのクレバーな若者達や移民達にとってトランプ大統領は受け入れ難い。

■ 犯罪者が大統領でも良いのか? ■

では、ヒラリーが大統領なら良かったのか?

ヒラリーは私用メール問題でFRBが捜査をしていますが、国務長官時代の彼女の行動が明らかになれば、民主党支持者と言えども彼女を支持し続ける事は困難です。

一部、彼女の私用メールが秘密解除になり公開され始めています。

1) チュニジア、エジプト、リビア、シリアで反政府派を支援し内乱を起こさせる

2) 特にリビアのカダフィーは金兌換制のアフリカディナールを石油決済通貨としようと
   しているので危険

ヒラリーはウォール街やロンドンの金融資本家達の支持で動いていた様ですが、オバマも当時のヒラリーの政策を黙認していたので、同じ穴のムジナです。それどころか、ヒラリの私用メールサーバーをオバマも偽名で使っていたらしい・・。

まあ、あまりにも真っ黒な国家的策略で他国の政権を崩壊させる相談をしている訳ですから、秘密解除義務が在る公用メールは使えないのは当然なのかも知れません。

ここら辺はアメリカの暗部として、イラン・コントラ事件など度々表ざたにされてきた事なので、「やっぱりな・・・・」と言う感想しか持ちませんが、クリントン家の裏に金融資本家達が居るという事が明らかになれば、世界の支配構造が明るみに出るので、陰謀論者も少しは肩身が広くなるというもの。

当然、クリントン夫妻は銀行家達から報酬を得ています。GSなど銀行に呼ばれて講演をちょっとするだけで多額の報酬を受け取っていました。

■ キーワードは「テネオ」 ■

大統領選終盤でFBIはクリントンのメール問題を蒸し返しましたが、その時、証拠として押収したラップトップPCの持ち主は、クリントンの側近のフーマ・アベディンの夫。

フーマ・アベディンは国務省に勤務していましたが特別公務員扱いで国家機密にもアクセス可能でした。同時期テネオというコンサルタント会社のコンサルタントを務めています。テネオはクリントン財団と繋がりの深い会社です。

テネオは多くの元諜報員を社員として雇い、何やら怪しい情報を収集して、クライアントに提供していたとの噂も・・・。クリントン夫妻が関わった(或いはあアメリカ国家の)ダーティービジネスを引き受けていたのがテネオだったのかも知れません。

FBIは当然、クリントン夫妻とテネオの関係を把握していますが、捜査に相当な横やりが入っていた事は、選挙終盤で再捜査を開始しながらも、訴追を断念した事でも伺えます。

■ FBIはヒラリーを逮捕して正義の証を立てるべき ■

多くのアメリカ人がネットで上記の様なヒラリーの秘密を知っていた事も確かで、「犯罪者を大統領にしたくない」という意識がトランプを大統領にしたとも言えます。

CNNも「私的報道に踊らされるな」と選挙直前に警告していましたが、ヒラリーの悪事の数々がネットを通じて拡散していた事に対する対抗手段だったのでしょう。

現在アメリカでは反トランプの暴動が起きていますが、これを収める最良の方法はFRBがヒラリーを逮捕して彼女が大統領にふさわしく無い人物である事を国民に知らしめる事が一番でしょう。

尤も、ヒラリーを追及すると、芋ヅル式にウォール界の重鎮の名がゾロゾロと出て来そうで・・・FRBも容易には彼女に手を出せませんが。

■ トランプだって大して変わり無い・・・ ■

ヒラリーが酷過ぎたので、マシに見えてしまうトランプですが、彼とてウォール界との繋がりは深い。

彼は法人税の引き下げや、相続税の撤廃などを主張していますが、これはグロバル企業や資産家にとっては嬉しい政策です。そもそも、ビジネスで莫大な負債を抱えるトランプですから、金融界に不利になる政策など打ち出すはずも無い。

一方で、トランプは国民に飴をまかなければなりませんから、その財源が必要になります。本来、小さな政府を目指す共和党の大統領が大衆迎合のばら撒き政策を実施できるのか、議会で多数派を占める共和党との軋轢が生じる事は必至。

飴を期待していた国民は、だんだんとトランプに失望し、政権は早々にレイムダックになる可能性もあります。そうなると怖いのが、国民の目を国外に向ける為にトランプが中国や日本を敵視する可能性が高い事。

選挙戦の時から、トランプは日本や中国、韓国に対して冷たい発言が目立ちますが、これは彼の支持者である白人の「人種差別的」な感情を刺激します。一方で、同じ白人であるロシアをトランプは味方に付けようとしている様です。

■ トランプが金融市場の規制を緩和すると・・・ ■

トランプショックでダウが暴落するかと思いきや、先物で下落した後は上昇に転じました。市場はしばらくは様子見を決め込んでいますが、少なくとも金融界はトランプ大統領に期待を寄せている様です。

変わり身の早い彼らは、トランプを速攻で懐柔し、オバマ政権時代に課せられたレバレッジ規制などの緩和を働き掛けるかも知れません。トランプが財務大臣を誰にするかが分かれ目になるかと思いますが、ウォール街の息の掛かった人材になる可能性は高い。

「リーマンショックは終わった」などと言って規制緩和を実行しそうですが、それこそ緩和マネーで腐り切った金融市場の最後の饗宴が始まるのかも知れません。

■ トランプの「偉大なるアメリカ」は「アメリカの衰退」と同義 ■

トランプの任期の前半には、世界的金融危機が再発すると私は予想していますが、その時注目すべきは米国債金利。

既にトランプ大統領を受けて米国債金利がジリジリと上昇していますが、これはリスク・オンで米国債に逃げていた資金が株式市場に戻って起きているのか、それともトランプが率いるアメリカ自体をリスクと見ているのか注意が必要です。

米国債金利がジリジリと上昇し続ける様だと、FRBが利上げを躊躇し、金融緩和バブルは延命しますが、一方でバブル崩壊の規模はさらに拡大します。

トランプが「偉大なアメリカ」を取り戻そうとしても、もはや「アメリカの衰退」は止めようが無いのかも知れません。

大統領選でまともな大統領を選べない国が「偉大」であるハズも無く・・・。



尤も、陰謀論者の私は、「アメリカというシステム」の衰退が、次なる世界の発展の為に必要だと妄想しています。アメリカやドル基軸体制が、世界の成長のボトルネックになっているのかも・・・。そう考えると、今回の酷過ぎる大統領選挙も、別の側面が見えて来るかも知れません。


<追記>

本来、米国債金利の上昇はFRBに利上げの圧力として働きます。ただ、リーマンショック以降を観察していると、米国債金利が上昇し始めると、緩和マネーを増やすイベントをどこかの国が発動して金利を抑制する方向にバイアスを掛けている様に思えてなりません。

低金利に慣れてしまった世界で、最も恐ろしいのが金利上昇です。そして、それを回避し続けていると、結局はバブルが膨らんで金利が上昇を始め、バブルが崩壊する。

FRBもそこら辺は良く分かっているので、建前は金利の正常化を目標としながらも、実際には金利をなかなか上げられません。いえ、むしろ米国債金利は下がり続けてきました。

トランプ大統領誕生が金利上昇のきっかけとなるのか、あるいは米国債金利が単に底を打ったのか・・・。いずれにしても、金利上昇で金融緩和バブルはどこかの時点で崩壊します。