人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

パズルのピースが合う為には・・・陰謀論者のひとりごと

2016-11-24 08:51:00 | 時事/金融危機


いろいろと妄想を楽しむ癖のある私ですが、安部ープーチン会談だけが読めませんでした。ポチが主に逆らう訳が無いので、「アメリカの利益になる日本のロシア支援」というのは、ロシアと対峙していたオバマ政権下では不自然な出来事に感じていました。裏でロシアとアメリカが繋がっていたとしても、表で日本とロシアが接近するのは不自然。

ところが、トランプが大統領選で勝った事で、この不自然さが解消されます。そう考えるとトランプ大統領の計画の内だったのかなとも・・・。

アメリカはTPPを批准しない可能性が高まっていますが、そもそもTPPでアメリカの企業は妥協をしており、「それならば2国間交渉で妥協をしない協定を」となっているわけで、安部さんや官僚としてはどうにかしてアメリカをTPPの集団交渉の場に引き戻したいはずですが・・・これも一杯食わされた感じですね。

TPP交渉で農産物などは妥協の限界点をアメリカに見せてしまいましたから、2国間交渉はここがスタートラインになり、アメリカはさらに要求を高めて来る。

もう、ほとんどタチの悪い詐欺師の様ですが、さらにはロシアも何やら企んでいる様で・・・戦前の日本人の気持ちが少し分かる気がします。


ところで米株価ですが、金利上昇を無視してダウが上昇していますよね。当然、仕掛けておいて逃げるヤツが儲けをかっさらう。トランプが大統領選に勝利してから不自然さが目立つだけに・・・要注意では?ブラック○○までは行かないものの、1月までに調整されるのでは?既に市場は賭場と化していますから。

願いの為に戦う『装神少女まとい』・・・女の子の戦う理由

2016-11-24 04:10:00 | アニメ
 




■ 男性の戦う理由、女性の戦う理由 ■

男性向けマンガやアニメの主人公の戦う理由は次の様なものでしょう。

1) 平和を守りたい
2) ライバルに勝ちたい

ガンダムのアムロも巻き込まれ型の主人公ですが、「あの人(ランバ・ラル)に勝ちたい!!」「シャーに勝ちたい!!」という気持ちが彼を戦闘へと駆り立てます。アムロにとって平和とは「おまけ」みたいなものなのです。

これ、現実の男性にも言える事で、「隣国に負けたく無い」「大国に負けたく無い」という競争心が過去の戦争を引き起こして来たとも言えます。

一方、『プリキュア』や『輪廻のラグランジェ』や『装神少女まとい』などの「戦う少女」達の戦う理由はもっと身近でシンプルです

1) 家族を、愛する人を守りたい
2) 自分達の街を守りたい

戦う少女達は消して「世界平和を守りたい!」なんて言いません。身近な世界にチョッカイを出す相手に「おしおき」をしているのです。ただ、その願いはシンプルが故に、彼女達には「迷い」が無い。


現実の世界で戦争を起こすのがいつも男である事に、戦いに対するジェンダーの違いが大きく影響しているのかも知れません。もっとも、世界の指導者に女性が増えているからと言って、世界が平和になっているとは感じられない昨今ではありますが・・・。

■ 「戦う美少女」の原点としての『魔女っ娘メグちゃん』 ■

日本のアニメの歴史を振り返った時「戦う美少女」「戦闘美少女」というジャンルが存在する事に気づきます。

最初の頃は「魔法」あるいは「特殊な能力」を持った少女が日常の問題を解決するという内容でした。

『魔法使いサリー』横山光輝 原作(1966)
『秘密のアッコちゃん』赤塚不二夫 原作 (原作1962~ TV1969~」

この二作は「東映の魔女っ娘もの」の原点ですが、明らかに現代の魔女っ娘物の体裁を整えたのはシリーズ第三作からだと思います。


『魔法のマコちゃん』 (1970~)



「懐かしい!!」と思わず声が出てしまうのは50代前半の方達でしょうか。『人魚姫』をベースにしたストーリですが、前二作に比べ年齢層を高めに設定し、「恋」も重要なテーマになっています。

ところが、その次の同じ時間帯ではちょっと魔女っ娘から離れます。

『さるとびエッちゃん』 原作 石森章太郎 (原作 1964~ TV 1971)

猿飛佐助33代目の子孫を自称する小柄な小学生の猿飛エツ子が活躍するドタバタ・コメーディーでしたが、私結構好きで良く見ていました。

その後『魔法使いチャッピー』(どんちゃんが出てくるヤツだったような・・・)で魔法少女の低年齢化の揺り戻しが起こりましたが・・・その反動で登場したのが『キューティーハニー』。

『キューティーハニー』原作 永井豪 (1973)

これは「魔女っ娘」の系譜から少し外れていますが・・・「戦闘美少女」の原点として金字塔と言えるでしょう。ただ永井豪の描く如月ハニーは男性視線で描かれてたキャラでヒーロとしても男性型。性格も実はミキちゃんをひた向きに思い続けるデビルマンの不動明の方がオトメ・・・。

その後に放映された『魔女っ娘メグちゃん』(1974)は結構エポックな作品だと私は考えています。



魔女の女王候補のメグとノンが人間界で競い合うという内容ですが、『キューティーハニー』の影響を受けて、少し「お色気」のサービスもある作品。(この頃まで、東映の魔女っ娘枠の時間帯って、結構男の子達も見ていたんですね。と言うか、一家にTVが1台しか無いのが当たり前の時代でしたから、お姉ちゃんか妹がTVを占領している時は、男兄弟もそれにつき合わされていた。いえいえ、お父さんだって一緒に見ていました。)

『魔女っ娘メグちゃん』が斬新だったのは魔女候補の適役のノンとその仲間の設定がしっかりしていた事。タイムボカンシリーズのドロンジョ一味に通じる所が有る。

お転婆なメグの性格は、それまでの何かフワフワした魔法少女の性格とは一線を画するものでした。相手役のノンのヒールとしてのキャラも立っていた。この二人、最終話で「取っ組み合い」というガチバトルで視聴者を唖然とせます。

戦う美少女と言えば現在では『プリキュア』シリーズや、『セーラームーン』が真っ先に思い浮かびますが、「魔女っ娘」が明らかに目的を持って戦い始めたのは『魔女っ娘メグちゃん』が原点だったのでは無いかと私は思うのです。

■ 戦う理由を自覚する『装神少女まとい』 ■


主人公より目立ちまくるサブキャラのユマちゃん


今期アニメのダークホース『装神少女まとい』は、夜中に放送される「大きなお友達」向けの魔法少女作品。『無限のリヴァイアス』の黒田洋介がシリーズ構成。さすが曲者のベテランだけあって一筋縄の作品ではいきません。


ここからネタバレ全開!!


私達の世界は3次元ですが、実は次元は24次元まであり、高次元の生命体が私達の世界に影響を及ぼす事を人々は「悪霊」と認識しているという設定。人々に害を成す悪霊に対し、高次元体を体に「纏って(まとって)」戦う少女達が居ます。彼らはバチカンの悪魔祓いとして、或いは巫女として悪霊に立ち向かいます。

設定だけ書くと『魔法少女まどか★マギカ』のパクリの様ですが、作品のテーストはコメディー寄り・・・と言うか80年代の「ごった煮風」。

シリアスな雰囲気でスタートした作品は、いつの間にやらコメディータッチに、さらにはメタ展開までし始めて、とうとう6話ではOPをサブキャラが「雑コラ」で乗っ取るという悪乗りぶり。(好きですが)

この作品、3人の退魔少女がメインですが、それぞれ戦う理由が興味深い。バチカンの「悪魔祓い」のクラリスは宗教上の使命で高次元体と戦いますが、彼女の戦う理由は「相棒の敵を取る」事に変化しています。彼女は「私怨」で戦っています。

神社の巫女として生まれ、退魔少女の伝承に憧れを抱くユマちゃんは、「退魔少女である事」が戦いの目的。だから彼女は自分が何故戦うのかなんて事で悩んだりしません。「降りかかる火の粉は払わなくてはいけません」的な単純さで戦いを楽しんでいます。

一方、刑事の娘のマトイちゃんは、本人の意思に関係なく偶然にも退魔少女になるが故に、戦いの目的が存在しません。ただ、場当たり的に人々を救って来ました。戦いは怖くて嫌だし、戦った後に「神装」が解けて裸になってしまうから絶対に自ら戦いたく無い。だけど誰かが目の前で傷つくのはイヤ・・・。

そんな消極的な戦闘を強いられるマトイちゃんですが、彼女の能力は極めて強力です。万物全てに宿る力を戦闘力に変換する「八百万(やおよろず)」の力を宿しているのです。

そんな彼女は刑事の父と二人暮らし。母親が失踪した後、祖父母に預けられていたマトイですが、中学になってから父と暮らしはじめます。長い間離れて暮らしていた二人はお互いの距離感がうまく掴めません。マトイは父をお父さんと呼べずに「伸吾君」と呼び、父は父で、マトイを大事に思おうあまりに言葉が強くなる事もあります。

父は悪霊が関わる事件現場の周辺をうろつくマトイを心配していますし、マトイは父が悪霊の事件に巻き込まれて怪我をする事を心配しています。

そんな普通の少女のマトイが見つけた「戦う理由=願い」は「今の小さな幸せを守りたい」という事。「信吾君が傷つかない事」。この極々私的でささやかな願が彼女を戦いへと向かわせ、そして絶大な力を発揮させます。

■ 『輪廻のラグランジェ』の素晴らしさが逆に良く分かる ■


『装神少女まとい』は「女の子の戦う理由」に自覚的な作品ではありますが、実はクラリスとマユちゃんは「男性原理」の戦いをしている。「宗教上の使命」と「平和の為に降りかかる火の粉を払う」というのは、現代でも戦争の原因の筆頭です。

一方、『輪廻のラグランジェ』の女の子3人の戦う理由は至って女性的。

ラン   「お兄様を守りたい」
ムギナミ 「おにいいちゃんを守りたい」
マドカ  「鴨川の街と皆んなを守りたい」

この三人の思いは純粋性が強い為に「相反」を起こしますが、それを「女の子の友情で乗り越える」点が、この作品の最大の見どころ。

「・・・ついでに、地球も宇宙も救っちゃいました・・・テヘ、ペロ」・・・みたいな凄さ。



本日は「戦う美少女」について妄想を膨らめてみました。


<追記>

今期アニメ、やはりビックネームが強いですね。

『響けユーフォニアム2』 京都アニメーション 監督 立原達也 シリーズ構成 花田十輝
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』   監督 長井龍雪 シリーズ構成 岡田麻里
『灼熱の卓球娘』 シリーズ構成 倉田英之
『週末のイゼッタ』 シリーズ構成 吉野弘幸
『装神少女まとい』 シリーズ構成 黒田洋介

『ステラの魔法』は私の大好きな川面監督ではありますが・・・ちょっと川面節が薄目かな。
『亜人』は2ndクールで大化けですね。もの凄く面白くなった。フルCGアニメにも慣れました。


OP大賞はこの作品。



田中秀和という方の作曲ですが、この人『ニャル子さん』の人ですよね。ありがちな日常系で始まり、後半の怒涛の展開。作画もぴったりはまって・・・おおおおーーースゲー!!

ちょっとネットで調べたら、このサビの部分「増三和音」という和音が使われているそうで、不協和音の一種なのですが、普通は響きに変化を持たせる為に小節の途中に忍び込ませるらしい。それを小節の冒頭に持ってきて「萌えと燃えの絶妙なハイブリッドを演出している」らしいのですが、ウーン、素人には何の事やら・・。

地味な卓球というスポーツを萌えと熱血のフュージョンでこんなに面白くするとは・・・脱帽。
6話「ともだち」は久々に倉田脚本の神髄を見た!!

実は劇中の音楽もスゴイんです。MONACAという作曲者集団の内の3人が担当しているらしいのですが、いわゆるピコピコのゲーム系の音。この「アカラサマ」なデジタルサウンドを結構普通の日常に違和感アリありで乗せて来る確信犯。面白い!!