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コロナ対策の政治利用・・・ポストコロナの時代に求められる政治家

2020-06-16 11:35:00 | 新型コロナウイルス
  

■ 語るに落ちた小池知事 ■

東京都で一日の感染者が47人となりましたが、小池都知事は「今回は積極的検査を行った結果としての数値でした、これはかつての数値とはかなり違うものです。」と説明しています。

おいおい、感染者数が20人を超える日が続いたら「東京アラート」じゃなかったのかよ!!

都知事選を前に、小池知事は「コロナから東京を救った現役知事」でなければならない。だから、感染者数が増えても「検査方法が変わったから、感染者数が増えても、むしろ安全だ」と言い出した。

「ものは言い様」というのは政治家としては大切な素質ですが、それも度を過ぎると「排除します」と同様に信用を損なう。小池氏の場合は以前より「くるりと裏返す」事を得意としていますから、「又か」と思うだけですが、これにコロリと騙される有権者はチョロすぎます。

■ 感染者数や実効再生産数は、検査数や検査方法の影響を受け易い ■

都知事の発言は「査数によって感染者数などどうにでもなる。」言っているに等しい。語るに落ちたりとはまさにこの事。

一方、大阪の吉村知事と大阪の専門家会議はもう少し冷静で、「緊急事態宣言は必要無かった」と言い切っています。(多分に政治的な意味合いも含んでいますが)

彼らは「K値」という数値で感染状況を分析しています。直近1週間の新規感染者数を累積感染者数で割って算出する数値で、日々の感染者の増減に影響を受けにくいので、感染状況を大局的に把握する事に適しています。

東京都や国の対策会議の様に、日々の感染者が増えた減ったと大騒ぎするのは「バカらしい」と素人でも分かるのですが、日々の感染者の増減に影響を受けてしまう実効再生産数Rとなると、その問題が見え難くなります。

PCRの検査数を増やしたり、検査対象を拡大したり、大きなクラスターが見つかったりして、一時的に感染者数が増えると、実効再生産数は一時的に1.0を超えて「感染拡大」が起きている様に見えてしいますが、「K値」は3月中旬以降一貫して低下しています。

K値 = 1週間の新規感染者 / 累積感染者

この式からも分かる様に「累積感染者」は増え続けるので感染終息期に「K値」が低下し続けるのは当然なのです。一方で感染終息期では感染者数は減るので、「K値」は感染者の増加にどんどん鈍感になってゆきます。

「実効再生産数」は7日平均程度で使用しなければ敏感過ぎて日々の誤差を拾い過ぎますが、「K値」は感染終息期には鈍感過ぎて、再流行の兆候を見逃す可能性が高い。

尤も、どちらの値もPCR検査数が限られている限り、凡その傾向は分かったとしても、感染実態を把握する事は不可能です。

■ コロナ対策は「恐怖」と「税金」を利用した選挙活動 ■

大坂があえて「鈍感」な「K値」を指標に用いる理由は、経済活動の再開だと思われます。一方、東京都は新規感染者数に対する「評価を鈍感」に設定し直す事で、東京アラートの発令基準を大幅に緩和する様です。

「皆さまの命を守る為に」という枕詞が付く事の多いコロナ対策ですが、多分の政治的意味合いが強い。特に小池知事に関しては、完全に税金を利用した選挙活動と化しています。

小池都知事の「タチ」の悪い所は、「過剰に恐怖」を煽る事で、自分を「コロナと戦うヒロイン」に仕立て上げた事。これは豊洲移転でも使った手口です。はっきり言ってヤクザの手口。


1) 相手を脅す
2) 相手が震え上った所で助船を出す
3) 相手が信用したら、助ける振りをして相手から利益を得る
4) 最期は手のひらを反す


築地のおかみさん会の方々も、豊洲移転に反対の立場の小池氏を支持し、小池氏もおかみさん会をさんざんPRに利用しましたが、あっさりと豊洲移転に転換し、築地の跡地利権にガッツリと喰い付いた。

まあ、世の中騙される方が悪いとも言いますが、都民は小池知事に何回も騙され続けています。東京アラートが出馬表明前日に解除されるなど、普通だったら都民は怒りの声を上げてもおかしくありません。

いえ、今回は緊急事態宣言を出し渋る安倍政権を後ろから突き落として、国民全員と日本経済に多大な被害を与えた訳ですから、都民に限らず国民は小池氏の言動をもっと非難すべき。


一部雑誌などでは「小池批判」も高まっていますが、大手メディアが小池氏の報道ばかり繰り返す現在、TVの奴隷となった有権者は条件反射で小池氏に投票するでしょう。まあ、民主主義なんてこの程度の物でしか無い。


■ 山本太郎氏には注目したい ■

小池氏はメディアを利用したポピュリズムの政治家の代表ですが、都知事選に立候補を表明した山本太郎氏はネット時代のポピュリズムの政治家です。彼のパフォーマンスはYoutubeなどと相性が良い。整っていないが故にライブ感が有る。

山本氏は日本の大勢を占める弱者の気持ちを良く代弁していますので、経済が低迷すればするほど、彼の存在は輝きを増すでしょう。芸人っぽさも徐々に薄れ、政治家としての存在感が増しています。

私は彼は「ヒットラー型のアジテーター」だと分析しています。人々を熱狂させる才が有る。言葉を届ける才能が有る。

これまで「色物」扱いだった山本氏ですが、都知事選で彼の人気は全国的に高まるでしょう。ポストコロナの時代、場合によっては首相に成り得る人物かも知れません。尤も、彼が首相になる時は、日本の既成のシステムが瓦解する時でしょう。国民の不安や不満をやわらげ、苦難の中で国民を一体化させる役割を担うのだとう妄想しています。


コロナ対策で脚光を浴びる小池都知事ですが、ポストコロナの時代に彼女は打算的で冷たすぎます。彼女や「都民に寄り沿う」とか「国民と一緒に」と語ったとしても、最早、白々しさしか人々は感じられません。山本氏との選挙選で、小池氏のマイナスの面が強調されるのも、今回の都知事選の注目ポイントかと思います。


<追記>

私自身は山本太郎氏を全く支持していません。むしろポピュリズムが服を着て歩いている様で嫌悪します。ただ、時代が彼を求めるのなら、「そういう時代が始まる」という「目印」として、興味深い存在だと考えています。

将来的にはMMT的に国は自由にお金が創造出来る事が普通になる世界で、ベーシックインカムは失業者が街に溢れない為には不可欠な政策になるでしょう。現在の価値観からはモラルハザードと思える政策に政府が舵を切る為には、現在の政治家像とは異なる人物が求められるハズです。

そんな役割に彼は適している・・・そう考えるのは私だけでは無いでしょう。


・・・MMTと書くと反応される方が多いのですが、世界全体で経済や貨幣のルールを変えるのであれば政府通貨は実現可能です。そして政治の介入を排除してシステマティックに運用されるのであれば何ら問題は有りません。

政治家は公金の分配を利権とするだけに、政治の介入余地を残してMMT的な政策を導入する事は非常に問題が多い。だから、ベーシックインカムの様に、公平性が高く、政治の介入の余地が無い政策だけに政府通貨の使途を限定するのならば、私はこれに反対はしません。

実際に硬化は政府通貨ですので、これの拡大解釈でも実現は可能です。電子通貨にして国内だけで流通する様な規制を掛け、リアルマネー化といったマネーロンダリングに何等かの歯止めを掛ける事が出来るのならば、資本主義の停滞期に人々を救う手立てとしては有効だと考えています。

忙しい・・・

2020-06-16 11:03:00 | 分類なし
 

緊急事態宣言が解除され、無意味な東京アラートも解除され、街に活気が戻って来ました。同時に溜まっていた仕事が動き出したので、ニワカに忙しくなりました。

そんな訳で、ブログの更新は暇を見てサクって行う予定です。

コメント欄の公開はスマホから随時行いますので、是非、そちらで盛り上がっていて下さい。


そうそう、北朝鮮。全く興味は無いのですが・・・スピンとしては何から目を逸らせる為なのかが気になる陰謀論。