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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

アベノミクスに便乗する日銀・・・円キャリートレードの復活

2012-12-25 17:33:00 | 時事/金融危機
 

■ ベストフレンド ■


バーナンキ だいぶアベにやり込められているみたいじゃないか。

シラカワ  まあ、今はいい格好をさせとけばいいですよ。

バーナンキ ところで相談なんだが、少し円を手配してくれないか?
      市場が儲けを出したがっている。

シラカワ  それでは、ヘッジファンドに少し円を流しましょう。

バーナンキ 為替は円安に振っておこう。とりあえずは85円を目途にしよう。

シラカワ  完璧です。

バーナンキ 「アベノミクス」という言葉を考えたんだ。

シラカワ  パーフェクトです。これで円安の手柄はアベのものになります。

バーナンキ マスコミと世間にはそう思わせとけばいいさ。

シラカワ  ところで、もう少し金利差が無いと効果が薄いですね。

バーナンキ そうだな。日本の老人達は臆病になってるからな。

シラカワ  この所の資源国通貨の下落も効いてますし・・・。

バーナンキ それじゃあ、もう少し円安に振ってみようか?
      100円前後なんてどうかな?

シラカワ  輸出企業は喜びますが、原発が稼働出来ない状況では危険ですね。

バーナンキ 確かに、経常赤字なんて事になれば、日本国債を売るヤツも出て来るな。

シラカワ  まあ、その時は日銀の力を思い知らせてやりますが・・・。

バーナンキ 日本がパートナーで良かったよ。


■ 円キャリートレードの復活 ■

安倍氏の発言が「円高」と「株高」を演出したと報道されています。

しかし、その実態は「円キャリートレード」の復活に過ぎないかも知れません。
日銀は海外のヘッジファンドに緩和資金を供給する事を発表しています。
国内の金融機関では、日銀の当座預金にブタ積になるばかりだからです。

1) ヘッジファンドが低利の円を調達
2) 金利の高い国の通貨を円で購入して金利を稼ぐ
3) 円売りにより、円安を誘発

4) 海外市場で売られた円が日本株を買い上げる
5) 日本株が値上がりする

ヘッジ系は、ある程度株が値上がりしたら、
一度利益を確保する為に日本株を売るでしょう。
1万円を超え、新年で日本の金融機関がオトソ気分の頃に売りを仕掛けるのでは。
日本は、新年のご祝儀相場ですから、喜んで海外の売りを消化するでしょう。

■ 円安はどのくらいまで進むか ■

今回の円安は120円台まで行くでしょうか?

多分、物価が極端に値下がりしている今の日本で、
120円台の円安、結構キビシイかも知れません。
流通業や素材・部品産業など、不景気で価格転嫁が難しいので、
業績が一気に悪化する恐れがあります。

原発が停止して、燃料輸入で貿易赤字が拡大している事も考慮すれば、
90円台後半くらいが、円安の限界では無いでしょうか?

■ 輸出産業は一息付けるが復活には程遠い ■

輸出産業は円安で一息付けそうですが、
前回の円安局面と比べ、新興国も製品の性能が向上しています。
多少の価格差の縮小では、日本製品の劣勢は挽回出来ないでしょう。

逆に、家電メーカーは白物家電も携帯電話もカメラも海外生産に移行しています。
円安によって、国内メーカーのこれらの商品が価格上昇圧力が生じます。

下手をすれば、円安によってメーカーの利益が圧迫されるかも知れません。
庶民も、値上がりが生じれば、個人消費がさらに低迷する結果となります。

■ 食費の値上がりは庶民を苦しめる ■

長く続くデフレで私達は安い価格に慣れてしまいました。

円安は小麦やポテトや大豆、食用油用の穀類、食肉、家畜飼料の価格上昇を伴います。

今年のアメリカはコーンが不作なので、既に食用油は値上がりしています。
さらなる値上げが家計を苦しめるかも知れません。

■ 外需が縮小した日本は円安のメリットとデメリットが拮抗 ■

経団連をはじめ、輸出産業は円安を渇望しています。
海外で資産運用をしている様なお金持ちの方も円安は歓迎でしょう。

一方で、外需依存率が低下している現在の日本では、
円安のメリットとデメリットが拮抗するでしょう。

確実に予測されるのは、輸入物価の上昇がインフレ要因となる事。

輸出企業の若干の業績の改善(賃金は変わらず)と、
物価インフレをして、「景気が上向いた」と宣伝されるかも知れません。
実際に発生しているのは、悪性インフレに近いものですが・・・。

これは私達庶民の生活を苦しめます。

■ なんだか、リーマンショック前夜に似てきた世界 ■

緩和マネーによる過剰流動性が様々な市場を徘徊しています。
ダウや日経を買い上げ、さらに現物市場に流入する勢いです。

景気が減速する一方で、原油価格は80ドル付近で踏みとどまっています。
QE3や日銀の緩和の影響が顕在化すれば、
再び、金や原油市場が上昇し始めるかも知れません。

一方で、世界はリスクから目を逸らす事が出来ません。
何かの切っ掛けで、資金逃避が起こり易くなっています。

アメリカの景気は2013年に上向くという予測も見られますが、
どうやら、それは偽りの回復の気がしてなりません。

日銀やFRBの本気度にもよりますが、
2007年前のプチ景気回復局面が2013年の前半のトレンドとなり、
後半で失速して「やっぱり・・・」という失望を味わうのでしょうか?

来年の事を書くと鬼が笑いそうですが、(読者の皆さんにも後から笑われますが)
来年もブログのネタには、事欠かないと思います。

ヘッジファンドが国債を売り崩す状況を考える・・・根拠の無い妄想ですが。

2012-12-22 11:46:00 | 時事/金融危機
 

■ リフレ派と反リフレ派の違いは、市場の影響力をどう読むかにある ■

安倍政権の発足を前にして、リフレ派の鼻息が荒くなってきました。
この所の円安、株高が彼らに自信を与えています。

一方、反リフレ派(財政規律派)は、国債金利の上昇に警鐘を鳴らしています。

一見彼らの意見は真っ向から対立する様ですが、
日本経済の基本認識には、それ程差は見られない様です。

リフレ派も「流動性の罠」や「構造改革」の重要性、
あるいは、日本が抱える「少子高齢化による需要の低下」は十分理解しています。

リフレ派は「金融緩和」と「財政出動」を今しなければ、日本経済は破綻すると主張しています。
仮に財政赤字が増えたとしても、日本国債の所有者は90%が国内だから大丈夫と主張します。

一方、反リフレ派が懸念するのは、財政規律が悪化する事で、
日本国債の需給関係が短期的にせよ悪化する事です。
国債金利が短期的にでも跳ね上がる事があれば、国債金利の逆ザヤが生じ、
国内の金融機関の経営を圧迫するというのが、反リフレ派の主張です。

それに対するリフレ派の反論は、以下の通りです。

1) 国債金利の上昇は、景気回復局面で発生する
2) 景気が起伏すれば、国債以外の資産価値が回復するので金融機関の経営は圧迫されない
3) 海外の国債売りに対しては、国内の購入余力が上回ので、問題にならない
4) そもそも、日本国債を暴落させたら、ヘッジファンドの手元に残る円が暴落してしまう

反リフレ論者にはマーケットに携わる人達が多く、市場の恐さを熟知しています。

1) 金利上昇は一瞬にして発生する
2) マーケットの雰囲気が反転した場合、変化は一気に進行する
3) 景気回復による資産価値の上昇には、一定の時間を要する
4) ヘッジファンドは日本国債を暴落させるのでは無く、金利変動によって利ざやを抜く


どちらが正しいか・・・・私には良く分かりません。


■ 日本国債売りを目論むヘッジファンド ■

ヘッジファンドは日本国債の2%程度の金利変動を演出できれば利益は莫大だと主張します。

海外ヘッジファンドの日本国債の保有高は50兆円以上。
場合によっては70兆円を超えると言われています。
残存の短い国債を保有し、基本的には償還時の利息で利益を確保しています。

国債の金利変動で利益を出す為には、先物市場とCDSの組み合わせが利用されます。

1) 国債とCDSを購入し、国債価格を吊り上げる(国債利率を下げる)
2) 日本国債の先物売り、空売りのポジションを組む
3) 同時に国債に対するネガティブな情報を流す。(CDSのスプレッドの上昇とか)
4) 現物売りを仕掛ける

上記に様な方法で、仮に10年国債の金利が2%上昇すれば、
ヘッジファンドは充分な利益を確保するでしょう。

では、はたしてヘッジファンドの思惑通りに金利は変動するでしょうか?

■ 日本国債売りは失敗の歴史 ■

海外のヘッジファンドによる日本国債売りはこれまでは失敗に終わっています。
それは、国内の金融機関が巨大な預金超過を抱えている為に、
金融機関が損を被る日本国債の下落に対して、買い支えで抵抗していたからです。

■ 国内金融機関の当座預金残は40兆円超 ■

リフレ派の多くは日本には200兆円を超える金融機関の預金超過が存在すると主張します。
しかし、金融機関の預金超過分は、日本国債で運用され、
銀行の手元に200兆円がある訳ではありません。

一方で、金融機関の余剰資金は日銀の当座預金口座に積み上がっています。
この額は、40兆円を超えています。

もし、ヘッジファンドが日本国債を売り浴びせても、
この巨大な日銀の当座預金が、売りを吸収してしまいます。

ですから、ヘッジファンドが日本国債を売り崩すには、
50兆円とか、70兆円などという巨大は売りを発生させる必要があるのかも知れません。

■ いざとなったら、日銀が買い支えたり、国債を償還すれば良い ■

国内の金融機関で買い支え切れなければ、
日銀が買い支える事も可能です。

あるいは、余剰国債を政府が償還してしまうのも手でしょう。
短期政府証券を日銀に買い取らせて資金を捻出する事も出来ます。

■ 景気の回復局面がヘッジファンドのねらい目では? ■

こうして考えると、ヘッジファンドが日本国債を売り崩すには、
もう少し、日本国債の需給関係が悪化するのを待つ必要がありそうです。

しかし、日銀がさらなる金融緩和を実施すれば、
金融機関の日銀当座預金には、さらなるブタ積みが発生します。

とかく悪者にされがちな、ブタ積みですが、
日本国債の安全装置として機能しているとも言えます。

景気が回復基調に乗り、民間の資金需要が回復し始めると、
日銀の当座預金の残高は減少し始めるでしょう。

それと同時に、国債でしか運用されていなかった資金が
より高い金利を求めて、民間に貸し出され始めます。

こうして、金融機関の預金超過や日銀当座預金が減少し始めた時、
景気回復から、日本国債の金利が緩やかに上昇し始めます。

ここをヘッジファンドが狙って来ると私は思います。
要は、「出口」が一番危ない。

■ 日銀が景気回復の目を摘んで来た理由 ■

かつて日銀は景気の回復局面で、早すぎる引締めを実行し、
景気の芽を何度も摘んで来ました。
この日銀の不可解な行動に、日銀はデフレを作っていると非難する人も居ます。

しかし、私は白川総裁がエレガントにデフレを継続したのには意味があると邪推します。
それは、景気回復局面で、日本国債に大きな利上げ圧力が生じる事を熟知しているからではないでしょうか?

だから、日銀はマネタリーベースを不用意に拡大してインフレを誘発する事を避け、
さらには、緩和の裏側で、円をせっせと回収して景気回復を押さえ込んで来た。

■ 建設国債発行という意味 ■

自民党が建設国債を発行する意味も大きいと思います。

建設国債ならば、海外の金融機関が保有していないので、
売り浴びせを回避できると考えているのではないでしょうか?
(当然、償還期限が60年というのも魅力ですが)

日銀が緩和した分で、金融機関に入札させれば、需給が急激に悪化する事もありません。
それでも償還期限60年などという国債を金融機関は保有したがりませんから、
最終的には日銀が買い上げれば良い。
これで、日銀の直接引き受けでは無いと、言い逃れが出来ます。

■ マネタリーベースは確かに景気回復に繋がるが・・・ ■

アベノミクスの怖い点は、景気がある程度回復する事にこそあるのかも知れません。

マネタリーベースを拡大し、公共事業を拡大すれば、確かに景気は若干は回復します。
しかし、日本国債の金利上昇圧力というリスクも平行して大きくなります。

景気回復は、緩やかに進行します。
しかし、ヘッジファンドの日本国債売りは、ある日突然始まります。

そして、日銀がをれを直接買い支える様な事態になった時、
日本国債の安定性に多くの人が疑問を抱く様になります。

確かに金利上昇は日銀の買上げで防げますが、
日本国債の危険性が意識される事で、
日本国債の金利が一段か踏みあがり、
巨大な発行残高を抱える日本国債の需給は不安定になり、
さらなる金利少々圧力が生まれます。

そこから先は、ヨーロッパの国債市場で私達が見てきた事が繰り返されるかも知れません。
ヘッジファンドは何度も日本国債売りを仕掛け、
その度毎に、売りが増大して、ヘッジファンドは金利変動で儲けを上げる様になるかも知れません。

その様な状況では、せっかく芽生えた景気回復の目も詰まれてしまいます。
こうして、景気が減速するのに、金利が上昇する様になれば、
さすがに国内の金融機関も、日本国債を買います事に躊躇するでしょう。

■ 楽観論に支配されるリフレ論 ■

経済は楽観主義でなければ成長しません。
その意味においてリフレ論の言説は、正しいとも言えます。

一方、ヘッジファンドや市場は冷酷です。
彼らは楽観論の隙を見逃しません。

確かに私の見方は、悲観的過ぎるかも知れません。
しかし、市場を長く経験している人達がリフレ論に手厳しいのは、
彼らが市場の冷酷さを十分に熟知しているからでは無いでしょうか?

■ 「信用」という抽象概念の裏に潜むもの ■

反リフレ論者は「通過の信用が失われる」「国債の信用が失われる」と発言します。
しかし「信用」とは抽象概念で、今一つ、どうしたら「信用」が失われるのか理解出来ません。

ですから、もっと具体的にどういう状況が発生するのか
明確に語るべきだと思います。

経済学の論争は、難しい式や、限定的な条件の話に終始して、
私達庶民には理解し難い所があります。

一方で、市場は「空気」に支配されている所もあり、
難しい数式など無視して、「儲かるという勘」によって動きます。

「信用」の限界とは、案外、市場参加者達の「勘」の作動点なのかも知れません。
それを明確に定義する事は難しいのでしょう。



本日は雨なので、お出かけも出来ず、
不毛な妄想に浸ってしまいました・・・。



忘年会シーズンのネタに如何でしょうか・・・過小評価される才人「ダンス☆マン」

2012-12-21 07:34:00 | 音楽
 


■ 「空耳ファンク」の帝王、「ダンス☆マン」■

10年程前になるでしょうか、
徹夜仕事のラジオから流れてきた曲に抱腹絶倒しました。

曲名は『よくある名字 斉藤』

軽快なファンクリズムに乗って歌われる歌詞は・・・

良くある名字斉藤 ♪
ありふれた名前だぁ~♪
病院で名前呼ばれた時~♪
周りを見てから立ち上がるかい~♪

小学校で名前呼ばれた時ぃ~♪
だいたい10番前後だったかぁい~♪




イヤー、あまりの事に抱腹絶倒!!
イスから転がり落ちそうになりました。
当然、翌日、CDショップにダッシュです。

ところで、この原曲は「Wild Cherry」というバンドの「 Play That Funky Music」。




これだけ比べると、「なんだ、ファンクに日本語のバカな歌詞を付けただけじゃん」と思います。
しかしダンス☆マンの真骨頂は「空耳ファンク」

70年代から80年代誰でも知っているディスコチューンに
どう聞いても原曲の英語そっくりに聞こえる日本語を乗せて歌う名人です。

実は前出の『よくある苗字斉藤』はダンス☆マンも日本語歌詞に煮え詰まって、
Music→ミュージィ→ミョウージ→苗字 と言い換えただけというトホホな作品。
でも、結構歌詞が面白かったので、それなりにヒットしました。

■ 超絶空耳ソング■

誰でも知っているアース・ウィオンドー・アンド・ファイアーの名曲、
『セプテンバー』もDANCE☆MANの手に掛かるとこんな感じ。

http://ceron.jp/url/www.nicovideo.jp/watch/sm2155081

勿論原曲はこちら。



オート、80年代に青春を過ごしたアナタ。
オフィスのイスの上で、腰がグラインドしてませか!?

クール&ザ・ギャングのこのこの曲は、ナント、こんな歌詞に・・

http://www.pideo.net/video/nicovideo/27ef0e2b6096cb9e/

こちらは原曲 Cool & the Gang 『Get down on it』



「Get down on it → 寝たのね」
「C'mon and → かもーね」
「I say people - what? → あせるなよ」

こんな感じで、チョコチョコと「空耳歌詞」を繰り出してきます。
しかし、「寝たのね」だけでこれだけ引っ張るとは・・。

■ ミラーボール星からやってきました ■

ダウンタウンにいじられているこの映像、
ダンス☆マンの人柄の良さが滲み出しています。

『漢字読めるけど書けない』・・・この歌詞には大爆笑。



■ グッチ裕三とどっちがスゴイかって思ったら、競演した映像が ■

思わず、「グッチ裕三とどっちがうまい?」と比べてみたくなりますが、
実は二人が競演した映像を見つけました。
イヤー、どちらもスゴイ。



■ アレンジャーとしても有名なんです ■

ダンス☆マンの曲は、どうも「イロモノ」的に見られがちですが、
ちょっと原曲と比較してみて下さい・・・・

アレンジが原曲なんかよりも全然カッコイイんです。

実はダンス☆マンはアレンジャーとしても有名で、
モーニング娘。の「LOVEマシーン」のアレンジは彼です。

さらには、郷ひろみの「なかったコトにして」で第42回日本レコード大賞編曲賞を受賞しています。



モー娘。の「LOVEマシーン」。
イヤー、今聞くと凄くゴージャス。
アレンジもゴージャス。
これ、1週間でアレンジしたみたいです。

この頃のモー娘。に比べたら、AKB48って、
デフレを象徴するアイドルですよね。
「ユニクロの色違いを48色揃えました」みたいな・・・。
まあ、そのお手軽感こそが今の時代にマッチしているのですが・・・。


■ バンドのビジュアルは・・・Pファンクだよね ■

本人とバンドのビジュアルが、ちょっと「アレ」なんで、
日本人からは、お笑いバンドにしか見えませんが、
これこそファンクの王道ファンションです。

ビジュアル的に一番近いのは、P-FUNKでしょうか?
「ミラーボール星」という設定からして。P-FUNKですね。

[[youtube:gjKFCYzqq-A]]

■ 「ファンク愛」を体現するダンス☆マン ■ 

日本ではディスコサウンドと認識されているファンクサウンド。
アメリカの黒人達が作り上げたゴージャスなロックサウンドです。

粘りのある、腰の強いリズムの反復の上を、
カラフルなサウンドやコーラスが現れては消えて行く、祝祭音楽です。

そんなファンク・ミュージックをこよなく愛し、
そして、往年のファンクチューンに敬意を表しながらも
思わず、日本語の歌詞を乗せてしまう・・・

DANCE☆MANは、ファンク・ミュージックの愛の伝道師なのです。

■ オタクには意外に知られた存在 ■

良識的な大人はダンス☆マンなんて知るはずもありませんが、
意外にもパチンコ台になっていたりします。

さらにはオタクの世界では『ケロロ軍曹』の「ダンスのマサさん」役で知られた存在。
エンディングも担当していましたね。

そして最近では、この名曲がダンス☆マンの作品です!!

http://nicoviewer.net/sm18630491

■ ファンクファンの皆さん、忘年会のカラオケで挑戦されては ■

2012年もあとわずか。
今週あたりは、忘年会のピークでしょう。

二次会のカラオケで、アフロのカツラを被って、
サングラスを掛けて、
ダンス☆マンを熱唱!!

もう、OLのハートはアナタのもの。

でも、原曲を知らない世代には・・・
「ダッサー、何この歌」で瞬殺でしょうが・・・・。

・・・あなたを熱い視線で見つめるのは
70年代、80年代をディスコで踊り狂った、
お局のお姉さまだったりして・・・。

国債を回避し始めたファンド・・・GSの「妖精物語」定点観測

2012-12-20 11:53:00 | 時事/金融危機
 

■ 米国債の保有を減らす債券ファンド ■

GS 毎月分配型債券ファンド「妖精物語」 2011年12月末



GS 毎月分配型債券ファンド「妖精物語」 2012年11月末





しばらくご無沙汰していた、GSの毎月分配型債券ファンド「妖精物語」の定点観測です。
昨年12月と、今年の11月の比較になります。

1) 米国債がチャートから消えた
2) モゲージ債(MBS)の保有が大幅に増えた
3) ヨーロッパの堅実国の国債保有が増えている

債券ファンドは運用実績が問われますから、
毎月チョコチョコとポートフォーリオを組み替える必要があります。


4) 昨年末はユーロ危機の盛り上がりもあって、リスク回避の為に米国債の保有を高めた
5) FRBのQE3発表前からこのファンドはMBSの保有を増やしていた
6) MBSはFRBが買い取りを保障しているので、安心して保有出来、米国債よりも金利が高い

興味深いのは、ドイツ意外のヨーロッパの堅実国の国債でも、
流動性の高い残存の短い国債を中心の運用になっている事です。


そして、何故か韓国国債が3年以上も居座っている・・・。
2014年9月が償還時期・・・。

■ 住宅市場の回復をどうにかして演出したい米国 ■

アメリカは住宅価格が回復すれば、個人消費も回復します。
ですから、どうにかして住宅市場を回復させたい。

QE3でFRBは月々400億ドルずつ、無期限にMBSを買上げますが、
これも、住宅市場に住宅に資金を提供する為です。

1) 個人が住宅を購入する
2) ローンの貸し手は銀行
3) 銀行は住宅債権を、ファニーメイやフレディーマックに売却
4) ファニーメイやフレディーマック、あるいは銀行自身がMBSを組成
5) MBSをFRBが買い上げる

こういう循環が出来上がっています。

銀行への貸し出し金利よりも、住宅債権の買取金額が上回れば、
銀行は労せずして、利益を上げる事が出来ます。
リスクは全てFRBが丸抱えする事に・・・。


ここまでやっても、住宅市場はなかなか改善しません。

当たり前と言えば当たり前です。

アメリカの住宅価格は戦後、右肩上がりに上昇し続けました。
無理してもローンを組んで住宅を購入すれば
住宅価格の上昇によって、あらたな担保が生まれ、
車を買ったり、様々な消費が出来ました。

ところが、リーマンショックによって米国民は住宅価格が下落する事を知ってしまったのです。
これは、バブル崩壊で日本人が体験した事と同じです。

生き物は、痛い経験から学習します。
アメリカ国民は、住宅ローンの恐さを学習してしまったのです。

その様な国民に対して、低利でローンを提供すると甘言を呈しても、
おいそれとは人々は誘いには乗りません。

まして、リーマンショックの精算すら済んでいない状況で、
誰がバラ色の将来を想像して、住宅ローンなど組むでしょう。
まして、FRBの金融緩和の副作用で、将来的な金利上昇が予想される中で、
変動金利でローンなど組んだ日には、破綻が約束されている様なものです。

確かに最近、住宅市場に薄日が差して見えますが、
これだけジャブジャブ資金供給して薄日程度では、
ちょっと北風が吹けば、雲の切れ間は直ぐに塞がってしまいます。

ケースシスラー指数が悪化し始めたら、アメリカの金融界はパニックを起こすでしょう。


■ 既にアメリカの実体経済は二番底の様相を呈している ■

アメリカの消費指数は今年後半から再び下落の傾向を顕著にしています。

アメリカ経済はマスコミの報道とは反対に、
二番底に入りつつあります。

失業率の改善は、まともな就職を諦めた人達が、
パートタイムジョブに付き始め事と、
就職を諦めた人達が、労働市場から退出した事にる「偽りの改善」です。

可処分所得が低下しているアメリカで、
消費が回復する事はありません。

当然、景気回復には程遠いのです。

■ リーマンショック前夜に酷似してきた世界 ■

最近の世界的な株式市場の回復は実体経済の回復を伴いません。
ヨーロッパもアメリカも日本も中国も、実体経済はボロボロです。

しかし、世界の中央銀行が狂った様に発行するマネーは、
金利を求めて市場を徘徊します。

新興国の隆盛で、旺盛な資源消費を見込んで現物市場に流入していたマネーは、
世界経済の失速による生産の低下によって、一気に現物市場から流出しています。

それらの資金が、株式市場を買い上げているのでしょう。
QE3が実施された事により、リスクの意識が低下しています。
ヨーロッパの危機は相変わらずですが、人々はユーロリスクに慣れっこになっています。

ここに来て、安倍総裁の金融財政政策を材料に、日本株が買われています。
日本株は不当に安かったので、一気に1万円台を回復しています。

しかし、中国経済の失速が確実になるなど、
世界経済に明るい材料は見当たりません。

結局、行き場を失ったマネーが、株式市場に集まってきているだけです。
何か、リスクが一つ顕在化すれば、
これらの資金はリスクを回避して、一気に米国債や日本国債やドイツ国債に逃避します。

アメリカで昨年8月、米国債の発行上限問題が解決した後、
S&Pが米国債を格下げしたにも関わらず、
株式市場の資金が一気に米国債市場に向いました。

結局、市場のプレーヤー達は、資金移動によって利益を確保していますから、
状況が少しでも変化すれば、一気に資金は移動します。

「先に逃げたヤツが勝ち」という単純なルールに支配される市場は、
決して安定することがありません。

■ 「財政の崖」回避で、米国債市場への資金移動が始まる? ■

市場が次に狙うイベントは、「財政の崖」の回避でしょう。
米国債市場に一気に資金移動が生じ、
買い上げられた株価が下落すると私は予想します。

ダウが下がれば、日経平均も連動して下落します。
ファンド勢は、売る気満々で、日本株を買い上げているのでしょう。



まあ、当たらないといわれる人力予測なので、あまり当てにはなりませんが・・・。



<追記>

田中宇氏の最新記事によれば、
JPモルガン曰く、「現在米国で新規に発行される債券の9割は連銀が買い取っている」とあります。
若干の誇張はあるのでしょうが、金融機関が新規国債などを殆ど購入していない様です。

既に、米国はFRBの無制限の緩和無くしては債権市場を維持出来なくなっており、
市場が米国債やドルをどこまで信用し続けられるかは、我慢比べの様な状況なのでしょう。
尤も、池に住む魚が、自ら池の栓を抜くとも考えられず、
崩壊は思わぬ所から徐々に始まって、
気付いた時には池の底が一気に抜ける様な状況になるのではないかと思います。

そして、誰かが絶対に大儲けをし、そして大多数の人達が全てを失うのでしょう。

アジア強硬外交は、対米カードを捨てる事になる・・・ゲームのルールが理解出来ない安倍総裁

2012-12-19 08:39:00 | 時事/金融危機
 

■ 学校で教わった歴史に疑問を持つ人達 ■

戦後、多くの日本人が、「戦争は間違いだった」と教え込まれてきました。
私が周囲の同年代の友人と政治の話しをすると、
「安倍総裁の自衛隊の国防軍への改称って有り得ないよね」という発言が飛び出します。

戦後の学校教育を受けてきた多くの人が、
「戦争=悪」、「軍隊=悪」、「日本軍=悪」という考え方をします。

一方で、最近の右傾化傾向で、「第二次世界大戦と日本軍」を再評価する人達も増えています。

「日本軍は本当はアジアの独立の為に戦ったのでは無いか?」
「アメリカが中国利権を獲得する為に、日本を戦争へと駆り立てたのでは無いか?」
「原爆という大量破壊兵器を躊躇なく使用したアメリカこそが悪では無いのか?」
「従軍慰安婦問題は、朝日新聞と一部左翼のでっち上げでは無いのか?」

ネットなどで、情報を収集する、自称「情報勝ち組」の人達の多くは、
今まで学んできた歴史観に疑問を抱くようになっています。

■ 「儀式」としての「東京裁判」 ■

かつて「美しい日本」を提唱した安倍氏の歴史感の根底には、
かつてA級戦犯に問われた祖父、岸信介の名誉回復への願いが見え隠れします。

岸氏は不起訴となっており、さらには総理大臣にまで上り詰めていますから、
決して岸氏の名誉が貶されているとは言えません。

しかし、岸氏を初めとする戦争遂行に関わった多くの日本の政治家達が
A級戦犯として、「ヨコシマな戦争の遂行者」として責任を問われた事も事実です。

「人道に対する罪」という「事後法」による裁判の違法性も問題はありますが、
これは法律論であって、この事を前面に出すと、東京裁判の問題点が不明確になります。

東京裁判の最大の問題点は、「戦勝国が敗戦国を裁く」という古来から繰り返されてきた行為が、
「裁判」という近代的な手続きの裏に隠蔽された事にこそあります。


「戦争」とは、対立する国々が武力で対立を解消する為に起こる現象です。
完全に中立な立場に立てば、双方の意見にそれぞれ「正統性」があり、
又、双方の意見に、それぞれ「不正」な部位が見られるはずです。

しかし、「戦争」という「実力」の結果として、
戦勝国の主張が正しく、敗戦国の主張が間違えであったと強制的に決まります。

「戦後法廷」は、「勝ち負け」という「最大の判決」が、
裁判以外の方法で決定してから開かれるので、
そもそも「裁判」としての体裁は持ちえません。

古来、敗戦国の社会の指導者や王は、殺されるのが当たり前でした。
東京裁判などの近代の戦争法廷は、「負けた国の指導者は裁く」という習慣を、
近代法のルールに則って実行しているに様に見せかけているに過ぎません。

インド人のパール判事は、「法律や裁判制度に忠誠を尽くす上」で
東京裁判の被告は無罪だと主張しました。
事後法で裁かれる東京裁判そのものが無効だと主張したかったのでしょう。
彼は日本人や日本軍の行動の正当性については判断をしていません。
純粋に、法律の運用的解釈から、裁判の無効性を主張したのです。

「負けた国の指導者は皆殺しだ!!」という人類の習慣を、
裁判というルールの中で実行しようとする事自体、最初から無理があるのです。

東京裁判は、古来からの「終戦の儀式」を、近代風にアレンジしただけのセレモニーです。

■ 「戦争理由の正当性」で勝ち負けは決まらない ■

戦争の勝ち負けは、「戦争理由の正当性」によって決まる訳ではありません。
単に、軍事力と経済力の強弱が、戦争の結果を決定します。

そもそも「正統性」とは「主観的な概念」であり、
利害が対立する二者の正統性は、完全に対立します。

だからこそ、人類は戦争という手段を行使してきました。

「戦前の日本の政策が正しかった」と強く主張すればする程
アメリカやアジアから見た日本の正統性を否定する事になります。

「狂人」の起す侵略戦争を除けば、
仮にヒットラーのナチスドイツの戦争ですら、
経済的な、あるいは国益的な正統性は存在しますし、
同時にそんな正統性などは、戦争に負ければ一瞬で否定される事も自明の理です。

■ 日本が戦争に負けた事実こそが大事であって、正統性を論じるのはノスタルジー ■

私個人としては、戦前の日本の軍部が一方的に間違っていたとは考えていません。

一方で「欧米の植民地として搾取されるアジアを、欧米支配から開放する」という目的は、
自国の利益の為の戦争を、アジアの為の戦争として正当化する欺瞞だと思っています。

確かに、戦争遂行者自身が自己の正統性を主張する為に、こういった自己暗示は有効ですし、
前線で戦う戦士達の士気を高める為には、崇高な理想は必要です。

しかし、戦争の本来の目的は、あくまでも「武力による利害の解決」に他成りません。
より大きな利益の為に、多くの人命を犠牲にしても戦争を遂行するのです。

ですから、戦争の結果に対しては、人々はドメスティックである必要があります。

「日本は戦争に負けた」という事実が重要であって、
「日本は正しかったのに負けた」という思考は事実を見誤らせます。


日本は戦争に負けて、アメリカに政治、経済を支配された結果、
今の日本が存在する事を真っ直ぐに見つめる事こそが大切なのです。


■ 歴史を知り、歴史を理解するという事 ■

戦後の日本教育は、明治維新からの日本の近代史をまともには教えていません。
第二次世界大戦の原因についても、戦勝国の視点で教育されています。

ですから、日本人が、日本人の視点で第二次世界大戦を見つめなおす事は、
歴史を知る上では、重要な作業です。

一方で、日本人の視点で、第二次世界大戦の正統性を主張する事は
一種のノスタルジーに他成りません。

私達日本人は、ある志を持って戦争に挑み、そして武力による戦争に負けただけ、
歴史の語るところは、それ以上でも、それ以下でもありません。


■ 歴史を捏造する事で、未来を変えることは出来る ■

歴史を支配する最大の原則は「不可逆性」です。
後の時代にどう解釈した所で、歴史は変わりません。

しかし、歴史をどう認識するかによって未来は大きく変化します。


日本人の多くが、中国や韓国の「歴史捏造」を非難します。
しかしそれが彼らの未来に対する「政策」である事には無関心です。

過去に遡って、日本の非道を捏造、追及する事で、
両国関係の未来は確実に悪化します。

■ 威勢の良い言動をあまり信用してはいけない ■

日本は最近の右傾化で、「日本は正しかった」と考える人も増えています。
「日本は間違っていた」という過度の刷り込みの反動とも言えます。

彼らは中国や韓国に対して反感を強めています。
「戦前も、戦後も日本のお世話になりながら、中韓の最近の態度はケシカラン」と叫びます。

自民党の政権復帰で、こういった声はさらに勢いを増す事でしょう。

しかし私達は、ここで歴史を振り替えてみる必要があります。
戦前も、威勢の良い扇情的なプロパガンダが新聞などでばら撒かれました。
その結果、日本人の多くは、何の疑問も持たずに戦争を支持しました。

一方で、軍事力と経済力の観点から、
日本の戦争参加に疑念を持っていた人達も少なからず存在しました。

彼らは「善悪」では無く「勝敗」の視点から、
日本の開戦は無謀であると判断したのです。

結果的には彼らの意見が正しかった事は明白です。
しかし、歴史に「if」は存在しませんので、
日本が開戦を回避した場合の歴史を、私達が知る事は出来ません。

■ 対米カードとしての「東アジア共同体」 ■

小沢氏や鳩山氏が推進しようとしていた「東アジア共同体構想」は、
対米カードとしては強力です。

日本・中国・韓国と、成長力のアジア諸国の連帯強化は
覇権国家アメリカに対する大きな抵抗勢力となり得ます。

だから、アメリカは鳩山氏や小沢氏を排除し、
さらには、日中、日韓の緊張を煽ります。

反中国、反韓国と声高に叫ぶ人達は、
一方で、対米交渉の為の強力なカードを破り捨てている事に無自覚です。

中国や韓国は特殊な国ですから、必ずしも連携が日本の利益になる訳ではありません。
しかし、ゲームの切り札は、最後まで手元に置いておくべきで、
ゲーム途中で、早々に捨ててしまうのは、いささか問題があります。

尤も、最後に手元にジョーカーだけ残っても負けになりますから、
ゲームの進め方は、意外にも難しい・・・。

■ 過激な中韓への対決姿勢はアメリカに付け入られる元 ■

安倍氏の言動は、中国、韓国に対して強硬です。

これが日本の国益に叶うかと言えば、
先述した通り、対米交渉の上では不利になります。

前回首相になった時の安倍氏の脆さは、
アジアカードを早々に手放した事に起因します。

北朝鮮に強硬な姿勢を示して国民の支持を確保していた安倍政権は、
アメリカが日本を無視して、米朝交渉を開始した事で、
完全にハシゴを外されてしまいました。

小泉首相は、靖国に参拝するなど、中国や韓国を刺激しましたが、
北朝鮮に電撃訪問するなど、アジアを柔軟に利用する上手さも持ち合わせていました。
(アメリカの絶大な支持があるからこそ出来た事ですが・・)

現状、アメリカは中国を封じ込める様にアジアを分断しています。
そして、高価なミサイル防衛システムのアップデートを
ちゃっかり自衛隊に売却して利益を上げています。

国際戦略を自国の利益に変換する手法はアメリカのお家芸です。

安倍氏のアジア戦略が、再びアメリカに利用されない事を祈るこの頃です。