佐々部清監督がデビュー作である『チルソクの夏』以来初めて(というか、それって再び、ではないか?)高校生を主人公にした青春映画を撮った。こんなにも瑞々しい青春映画を見るのは久々だ。恋とか友情とか手垢の付いたような話はない。これは馬と少女の物語だ。でもよくあるような動物ものともまるで違う。へんな感動の押し付けのようなものもない。でも、こんなに熱く胸が一杯になる。
だいたいこんな世界がこの世の中に . . . 本文を読む
武田花を読んで、見て(彼女の本は写真集であり、エッセイ集でもある)していると、なんだかあてもなく散歩に行きたくなる。どこでもいいから知らない場所を歩きたくなる。もちろんそこは名所旧跡なんかではない。観光地ともいえないようなしょぼいところでいい。ただあてもなくフラフラ歩くのだ。それって面白い。
僕はいつもそんな風にして時間があればどこにでも歩いていく。地図も持たない。ぶらっと行く。もちろん、た . . . 本文を読む
正直言っちゃおう。これ、とても面白かった!はまってしまったのだ。このディズニー映画にいい年した大人である広瀬氏が、である。魔法の世界から現実のニューヨークに連れてこられたお姫さまの恋と冒険がディズニーテイスト満載の世界で自虐的ともいえるくらいになんでもありで描かれる。ここまでしていいのか、と驚く。でも、さすがディズニーだ。太っ腹。これだけやってもなんら動じない。
こういう単純な映画は気持ちが . . . 本文を読む
これはすごく面白い。栗田さんのいつもながらの世界だ。日常の中に出来た非日常な空間を、日常の中にきちんと埋もれさせて描いていく。(なんだかややこしい)
ここに出てくるホテル(オテル)は地下に向かって建つ。本来ならありえないものとしてもっと特別視した描き方がなされるはずだ。でも、栗田さんはこの不思議をあたりまえのこととして描く。SF的な設定のはずがそうはならない。しかも、そこを基点にしたドラマな . . . 本文を読む