習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『石内尋常高等小学校 花は散れども』

2008-10-18 13:43:56 | 映画
 前半の子供時代のエピソードがすばらしい。オープニングの教室のシーンでの、柄本明の先生と子供たちのやり取りなんか、見ていてドキドキする。昔々には、こういう先生がいたんだ、と思うとそれだけでなんんだか胸が一杯になる。居眠りする生徒にバケツを持たせて教室の後ろに立たせる。子供は自分の非を認めて立つ。先生の行為を正しいと認める生徒たち。そして、先生はなぜ居眠りをしたのかを聞く。すると、少年は昨夜から朝ま . . . 本文を読む
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『ピューと吹く!ジャガー』

2008-10-18 12:52:30 | 映画
 こんなにもつまらない映画を平気で作れてしまう神経ってどんなもんだろうか。確信犯的にくだらないものをねらっているのはわかるが、そんなことをして何の意味があるのか、僕にはわからない。よくあるマンガの映画化で、かなり面白いと評判になったものらしい。でなくては映画にはしないだろう。  くだらないものをわざと作り、それが笑える場合も確かにある。だが、ここまで滑るのはなんだろう。うちの娘が「マンガもアニメ . . . 本文を読む
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角田光代『三月の招待状』

2008-10-18 09:46:35 | その他
 かなりきつい話だ。まぁ、角田光代なんだからしかたない。35歳。いつまでも学生時代のままではいられない。だが、いつまで経ってもあの頃のまま。そんな自分たちに大概うんざりしている。そんな5人の男女たちの物語。  離婚式なんていう大袈裟でわけのわからないイベントを開催する。そこに昔ながらの仲間たちが集まってくる。みんなは2人の晴れの門出(!)を祝うために来た。しゃれでしかない。だが、本気でもある。裕 . . . 本文を読む
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『しあわせのかおり』

2008-10-18 09:15:39 | 映画
 三原光尋監督の作品は最初の頃から、ずっと見ている。彼が大阪で自主映画を撮り、自分でフイルムを抱えて小さなホールを回っていた頃からだ。とてもいい人で腰も低く、なんとかしてあげたくなる。彼が商業映画でデビューし、細々と活躍し、今日まで映画界で生き残っているなんて、なんだか夢のようだ。だから、かってに応援してしまう。どんな酷い映画を撮ってもまた、次を見てしまう。親戚が頑張ってるのを応援するような感覚だ . . . 本文を読む
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『デイ・ウォッチ』(ディレクターズ・カット)

2008-10-18 08:51:09 | 映画
 『ウォンテッド』があまりに素晴らしすぎてこの監督の前作『デイ・ウォッチ』も見ることにした。ロシアのティムール・ベクマンベトフである。彼の日本デビュー作でありこの作品の前作でもある『ナイト・ウォッチ』を見た時にはがっかりした。凄まじいアクションとSFXを駆使した破壊的な超大作なのだが、すごい、スゴイといっているうちにだんだん飽きてきて何が何だかわからなくなった記憶がある。この人は駄目だ、と思った。 . . . 本文を読む
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