中村義洋監督がこういう感動の実話の映画化作品に挑むって、なんか不思議でどんな作品が仕上がってくるか、予測もつかない。それだけにとても楽しみだった。『みなさん、さようなら』でこれまでのキャリアの総決算をした後だから、これは彼にとっては新しいスタートとなる作品だ。襟を正して劇場に向かう。
ユーモラスなタッチでほのぼのとした少年時代が描かれる。昭和50年代から始まる。青森の自然の中、木村少年の . . . 本文を読む
『ブタがいた教室』の前田哲監督が、12年間眠り続けていた少年が、意識を取り戻す、という話を映画にした。主人公はその少年ではなく、その友人だった男(松坂桃李)で、彼は当時5歳だった仲良し3人組のひとり。ブランコから落ちて昏睡状態になったまま、ずっとベッドで過ごしてきた1人と、その後の時間をふつうに生きた2人。この3人の話なのだ。彼が目覚めたことを知り、彼に会いに行く松坂と、一切かかわりを持とうとしな . . . 本文を読む