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映画・演劇のレビュー

『トリシュナ』

2013-05-28 22:39:51 | 映画
マイケル・ウインターボトム監督の新作なのだが、今回は劇場未公開となってDVDリリースのみ。東京国際映画祭では上映されたようだが、その扱いはないだろ、と思う。 トマス・ハーディー原作の『テス』の映画化である。昔、ポランスキー監督がナスターシャ・キンスキー主演で映画化している。あの時は3時間の大作だったが、今回はそれを現代のインドを舞台にして、大胆な改稿を施し2時間弱に仕立てた。  始まりは . . . 本文を読む
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『極道の妻たち NEO』

2013-05-28 22:08:28 | 映画
 8年振りとなるシリーズ最新作、ということらしい。だが、シリーズの新作というより、極妻のパチモノって感じだ。低予算で極妻もどきの映画を作った、って感じ。主演も黒谷友香と原田夏希(なんと彼女が悪役を演じているのだが、そのメイクがまた凄い。原形をとどめていない!)とか、って、それってあまりにしょぼい。もともと極妻はやくざ映画の変わり種で、視点を少しずらしただけ。東映が得意のやくざ映画。だから最初は五社 . . . 本文を読む
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演劇集団☆ゴサンケ『BLOOD's』

2013-05-28 22:05:01 | 演劇
 こういうエンタメ作品は、作り手の熱気がどれだけ伝わってくるかが、成否の分かれ目となる。そこが空回りしたり、上から目線ではまるで話にならない。ウェルメイドであることは大前提だが、最初からそうはいかない。何度も公演を重ねながら、技術はレベルアップを図ればいい。それより何を見せたいのか、どう見せるのか、という作り手のセンスが問われる。  これは映画『トワイライト』シリーズのような話で、人間とバンパイ . . . 本文を読む
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カンセイの法則『田舎に住む人たち R』

2013-05-28 22:02:55 | 演劇
先日見た映画『県庁おもてなし課』とよく似た筋立てだが、こういうワンシチュエーションのコメディはカンセイの法則の得意ジャンルだろう。隈本さん演じる課長を中心にして、やる気のない面々と、その周辺の人たちとののどかなやりとりは悪くない。 だが、話の作り方があまりに緩くてこれでは説得力はない。ここまでルーズな部署を許すような町役場はないのではないか。まぁ、この冗談のような設定をあまり気にしなければ、 . . . 本文を読む
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山田詠美『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』

2013-05-28 22:00:10 | その他
このタイトルにそそられた。ここまでストレートに言われると、思わずひるむ。わかっているけど、そんなこと考えずに毎日生きているから。でも、みんなそんな不安を抱えて生きている。めったに死なないよ。でも、澄生は死んだ。小説はそこから始まる。 大切な家族を失った。心が壊れる母親。それをなんとかして支えようとする家族。父と澄生の妹である真澄(「私」)、弟、創太(『おれ』)、下の妹の千絵(「あたし」)それ . . . 本文を読む
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